2月24日(日)付けの韓国紙「中央日報」の日本語ネット版を見ていたら、『「反省しない日本」に勝つには』と題する論文を見つけた。それは「韓国経済新聞」に掲載された記事の転載らしいが、そこに聞き捨てならない部分があったので引用するとともに(太字部分)、頑固爺(私)の反論を述べる。
日本は第2次大戦の同盟国だったドイツと違い、隣国を侵奪し戦禍に追いやったことに対する代価をまともに払っていない。被害者の傷を慰める確実な反省をしたこともない。
【頑固爺の反論】
隣国とは韓国を指すらしいが、「侵奪し戦禍に追いやった」とはどういう意味か。日本は韓国と戦争したことはないし、「併合」時代通じて韓国は至極平和だった。それでも日本は多額の賠償金を支払ったのである。侵略者の反省を求めるなら、朝鮮戦争のときに国土を蹂躙し、多数の韓国人を殺した北朝鮮と中国を相手にするべきである。
韓日国交正常化過程で両国政府合意の下にいくらかの賠償金を出したので「外交的にも国際法的にも決着の付いた問題」といっては困る。戦勝国に分割占領され、分断の懲罰を受け、ポーランドなど隣国に領土まで分け与え、暇ができるたびに過去の過ちを謝罪しているドイツと比較せざるをえない。日本は逆だ。
【頑固爺の反論】
要するに、「日韓基本協定は不十分だ」ということなのか。慰安婦合意の破棄も同列なのか。それなら、韓国とは国家間の約束はできなくなるが、それでいいのか。
ドイツはユダヤ人の大虐殺を謝罪したのであって、そんな事実がない日本を同列に論じることは誤りである。
他国を引き合いに出すなら、英国・オランダ・フランスなどは旧植民地に対し謝罪をしていないし、賠償金も支払っていない。日韓併合時代に韓国経済は大発展した。韓国は併合の被害者ではなく、受益者である。
「困る」と言うが、無茶苦茶を言われて困っているのは日本である。
サムスンは半導体と家電、スマートフォンなどで日本企業を確実に押さえて世界の最頂上に上った。三洋電機だけでなくかつては世界市場を制したソニー、パナソニック、東芝などがサムスンに押され半導体や家電などの事業を放棄した。日本に勝った企業はサムスンだけでない。ネイバーもモバイルメッセンジャーの「LINE」で日本を掌握した。後発走者として事業を始めた韓国企業がこうした成果を成し遂げるまでどれだけ孤独で厳しい時間を耐え抜いたのかは推し量るのが容易でない。そうして成し遂げたことがわれわれに大きな慰労と勇気を与える。数日後に近づいた三・一節100周年を控え「真の歴史の勝者になる方法」を考えてみることになる。
【頑固爺所感】
輸出産業を激励するのは勝手だが、なぜその前段で日本に謝罪と反省を求める必要があるのか。それは、日本に勝つことを主題にするからには、単なる「日本」ではインパクトが弱く、「悪い日本」でなくてはならないからだろう。そこで、「反省しない日本」がタイトルに選ばれ、日韓基本協定を槍玉にあげることになった。その結果、この論文は全体として何を主張したいのかよくわからないものになってしまった、ということだろう。常に日本を悪者にしたがる韓国のマスコミは異常である。