頑固爺の言いたい放題

森羅万象なんでもござれ、面白い話題を拾ってレポートします。

「トヨトミの逆襲」書評

2021-12-30 15:34:08 | メモ帳
「トヨトミの逆襲」(以下、本書)の単行本は2019年11月に刊行されており、今更その書評を書くのは<十日の菊、六日の菖蒲>の感がある。しかし、爺が購入したのは2021年11月に刊行された文庫版なので、時機が遅いことはご容赦頂きたい。

さて、本書の副題は「小説・巨大自動車企業」であることから、モデルはトヨタ自動車であることは容易に想像できる。例えば、本書の前編である「トヨトミの野望」に登場する武田剛平社長の経歴は、1995年から1999年まで社長を務め、退任後、経団連会長になった奥田碩(ひろし)氏の経歴と見事に一致する。

そして、本書の主役である豊臣統一が社長に就任するのが2009年だが、トヨタ自動車の現社長である豊田章男氏が社長に就任したのも同じ年。ほかの登場人物にしても、経歴が符合する実在の人物を容易に推測できるし、トヨトミ自動車の売上高や利益もトヨタ自動車のそれと一致する。

つまり、この小説は実在の企業と人物を骨格にしながら、考え方や行動の大部分は著者である梶山三郎の創作なのである。だが、どこまでが真実なのかわからず、これは読者の判断次第であり、そこが本書の面白さの一つ。例えば、豊臣統一社長の東京妻が登場するが、まさかこれは実在の人物ではないだろう(笑)。

ところで、本書の題名にある「逆襲」とは、EV車開発に出遅れたトヨトミ自動車が画期的技術を持つ小さな町工場と提携して、他社より性能が勝るEV車を作り上げ、凱歌をあげるストーリーを意味する。その時期を本書では2022年としているが、それは本書が刊行される3年前であるから、この部分は著者の想像の産物ということになる。

想像の産物ではあるが、それがいかにも本当らしく思えるのは、著者が本書を執筆するに当たり、業界の現状を克明に取材したからだろう。

本書にはトランプ前大統領やソフトバンクの孫正義氏らしき人物も登場して、スケールが大きいことも魅力の一つである。本書は梶山三郎の第一作であるが、これだけ雄大で面白い作品を発表すると、著者は第二作の構想に難儀するのではないだろうか。ともあれ、梶山三郎の第二作が楽しみである。

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今年も明日で終わりです。このブログの投稿は明日から3カ日は休ませて頂き、1月4日から再開する予定。フォロワー諸氏のご愛顧に厚く御礼申し上げるとともに、各位が良き新年を迎えることを祈念します。


こんなに「おいしい議員特権」

2021-12-28 16:15:26 | メモ帳
WILL誌2月号に「こんなに『おいしい議員特権』」と題した丸山穂高前衆議院議員の寄稿文が掲載されている。

丸山穂高氏は2012年より衆議院議員だったが、去る10月末の衆議院議員選挙では立候補しなかった。その理由や経歴についてはネットでご確認して頂くが、爺としては同氏にあまり好感を抱いていない。しかし、この論文は真実を語っていると判断する。

丸山氏の寄稿文から、興味深い部分を拾って引用する。(赤字)

【使い切れない文通費】東京には格安で住める議員宿舎があるので、滞在費はほとんどかかりません。・・・郵便を利用することはほぼない。・・・・文通費については論点を「日割り」にすり替えるパフォーマンスに、騙されないようにしなければなりません。

【ボンボン入ってくる立法事務費】立法活動に向けた調査などの経費として、「立法事務費」も支給されます。これは議員個人ではなく「会派」に与えられるお金です。・・・議員一人当たり、月に65万円、年間で780万円交付されます。・・・これも領収書不要。

立法事務費は会派に支給されるから、会派本部が各所属議員にいくら渡すか決める権限を持っているはずだが、一人当たりの金額が決まっていることからして、会派本部には何の権限もないことになる。つまり、立法事務費は文通費と並ぶ議員のお財布ということらしい。

ともあれ、この制度の趣旨からして、各議員はそれぞれ立法案を各会派本部に毎月提出することになるが、議員が立案した法案がそれほどあるとは思えない。さらに、領収書不要というのが気になる。

【歳費とボーナス】歳費(給料)はどの議員も一律に、月額129万4千円で、手取りは人によって差がありますが、私は約80万円。(ボーナスは)2020年は一回当たり額面318万円、手取り214万円でした。それが年に2回。

【交通費】新幹線のグリーン車含む、すべてのJR路線を乗り放題できる「JR無料パス」。これは東京からの距離によって3種類のパスが選べます
  • JR無料パスのみ
  • JR無料パス+東京・選挙区間3往復分の航空券引き換え証
  • 1カ月当たり*東京・選挙区間4往復分の航空券引き換え証 
【院車】衆参合わせ議員定数710人に対し、203台の院車(公用車)が用意され、各会派に割り当てられます。運転手つきで、ガソリン代はかかりません。

【政治資金】議員特権とは別のもう一つのお財布ともいえる資金で、企業や個人からもらう寄付、パーティーの収入、税金でまかなわれる政党交付金などが主な収入源です。

【二世・三世議員に有利な政治団体の相続税】通常、親から子に、一定額以上の財産をあげれば贈与税や相続税が発生します。ところが、政治資金として政治団体に入っている分には課税されません。

丸山寄稿文により、議員特権は「文通費」だけではないことが暴露された。野党にはまたとない援護射撃のはずだが、野党議員にもブーメランであり、痛し痒しといったところか。

さて、自民党の茂木幹事長は先の臨時国会が始まった時、「文通費案件は討議する時間的余裕がないので、先送りしたい」と発言した。その意味するところは、<自民党は「使途公開」をまったく否定するか、または一部(例えば、月100万円のうちの50万円)は領収書不要として残したい>のどちらかである。そのどちらであれ、自民党は「使途公開」を渋る理由を次の通常国会で説明すべきである。

また、丸山論文には次のような記述もある。(赤字)

文通費が足りないと言っている議員は、使い道が誤っています。通信費は公の書類を発送するために使うべきところを、自身の会報を送るのに使っていたりする*。・・・足りないという主張は、用途を誤っているとしか思えません。私が議員の折も、足りないどころか使い切れませんでした。

*(注)自身の会報(後援会々報)は文通費の内の通信費に計上できないのか。できないとしても、なにかほかの費目があるはずで、自己負担になることはないだろう

この丸山寄稿文により、法外な議員特権は文通費だけではないことが明らかになった。野党は今度こそ自民党をトコトン追及して、文通費の「使途公開」「余剰金返納」を認めさせるとともに、「立法事務費」等にも切り込んでもらいたいものだ。






日韓政府のコロナ対応と竜安寺の石庭

2021-12-25 15:51:56 | メモ帳
韓国の中央日報が日韓政府のコロナ対応について、京都竜安寺の石庭に例えた面白い記事を掲載したので、かいつまんで引用する(青字)。筆者は中央日報の東京総局長。なお、日本語訳が拙劣なので、多少手直しした。日本語が達者な韓国人が訳したらしい。

 
京都の竜安寺の石庭には、白い砂と15個の石しかない。ところが、どこから見ても石は14個。絶妙に1個隠れる。この庭園は▼世の中のすべてのものを見ることはできない。▼目に見えるものが全てではない・・・という人生の道理を象徴している。

さて、1年を終えるところで、われわれはコロナ対応で何に気づかなくてはならないのか。

【場面1】大統領府は今年5月の韓米首脳会談の成果として、ヤンセン社のワクチン100万回分を獲得したことを「ワクチン外交の勝利」と自画自賛した。そして、疾病管理庁の長官は「効果と便宜性の側面でヤンセンが他社製品よりも優れている。米国が韓国を特に配慮したことを示す」と述べた。

ところが米国疾病管理予防センターの諮問委員会は先日、全員一致でヤンセンのワクチンは避けたほうがよいと勧告した。安全性と効能がどちらも劣るという理由からだ。

 一方の日本政府の対応:ワクチン外交に関心が集まった4月の日米首脳会談のあと、菅義偉首相(当時)は会談内容を明らかにしなかった。担当大臣が「これで日本国内の16歳以上に対して全員接種できる数量が確保できた」と、淡淡と発表しただけである。その成果は後日、「ファイザー5,000万回分」として明らかになった。

「ヤンセン1,000万対ファイザー5,000万」という数字の差が韓国国民を腹立たしくさせ、国民は韓国の大統領と政府の誇張を限りなく恥ずかしく感じた。

 【場面2】韓国政府は接種率を高めるために、アストラゼネカ(AZ)を高齢層に集中的に投じた。そして文大統領は10月のG20会議の時、「韓国が世界最速で世界最高水準の接種完了率を記録した」と、世界に向けて勝利宣言した。ところが実際には、AZを打った人々の抗体量はファイザーの5分の1にすぎなかった。

その結果はウィズコロナから45日後の「ソーシャルディスタンスへUターン」である。

文大統領は批判を意識したのか、21日の国務会議で「試練が成功を導く」と述べた。大統領の自惚れが国民の試練を作り、その対価と侮辱をすべての国民が過酷に支払うことになった。こんな呑気なことがよく言えるものだ。

一方、日本の対応。日本はファイザー・モデルナ・AZの3社のワクチンを自国民を対象にして臨床テストし、その結果に基づき、AZのワクチンは全量開発途上国に譲渡し、自国では使用しなかった。科学を優先し、ワクチンの副作用を先制的に管理した。自慢も、自惚れも、誇張もなかった。

 こうした対応の結果、今月22日の状況は、新規感染者7,456人(韓国)対249人(日本)、重篤患者1,063人対28人、死亡者78人対2人という結果に現れた。人口の違い(日本が韓国より2.34倍多い)を考慮すればほぼ100倍に近い。

コロナ禍が沈静化した日本の岸田首相は、21日に国会で次のように述べた。「ウイルス変異株などの新しい状況に対して、慎重な上にも慎重を期し、先手先手で対策を打ってまいります」。

もちろんこの失敗だけを以て、韓国は間違えていて日本は正しかったと決めつけようとするつもりはない。だが、これだけは言いたい。「すぐに目に見えることや見たいことだけを以て、誇張したり自惚れたりするのはやめよう」と。これが龍安寺の教えである。

日本のコロナ禍が鎮静化した理由がワクチンだけとは思えないが、ここではその問題は論じない。

ヤンセンというワクチンがあるとは知らなかったが、韓国は早い時期にそのワクチンを入手して、軍隊に優先して配布したらしい。早々とヤンセンのワクチンを接種した人たちは、“ヤンセンのワクチンは品質的に劣る”という記事を見てさぞ怒ったことだろう。

それはともかく、この日韓政府の態度の差は、すぐ自慢したがる韓国人と、成果の発表に控え目な日本人の、性格の違いを如実に表している。

そして、有名な竜安寺の石庭を日韓政府の差に例えて問題点を指摘し、韓国政府を皮肉った筆者の機知に感心する次第である。








 



 



コロナと景気の関係

2021-12-23 10:04:04 | メモ帳
株価が連日、大幅上げと大幅下げを繰り返している。日経平均は、12月16日に606円の上げ、その翌日は520円の下げ、週をまたいでの20日は607円の下げ、その翌日は579円の下げといった具合。投資家たちはジェットコースターに乗ったような気分だろう。

この荒っぽい波動は、オミクロン株が今後どうなるか読み切れないという、投資家のナーヴァスな心理を反映していると思う。この爺も10月に“コロナ収束近し”と判断し、JR東日本の株を100株、7,100円で仕込んだ。一時は7,800円まで上げたから、シメタとほくそ笑んだのも束の間、その後は欧米諸国の感染拡大で、最近は7,100円を割っており、元の木阿弥である。

そんな状況で、景気動向の見通しはコロナの先行きをどう読むかにかかっている。日本ではこのところジワジワと感染者数が増加しているが、それでも諸外国と較べれば天国と地獄くらいの差がある。

例を挙げれば、一日の感染者数が米国では13万人、英国では9万人であり、日本とは桁がいくつも違う。お隣の韓国でも、連日7千人を超えて、 “K防疫”という自慢は儚く消えた。

余談だが、韓国ではひと頃「日本はコロナの数字を歪曲しているに違いない」という憶測がもっぱらだった。いくらなんでも、もう妄想から目を覚ました頃だと思っていたが、そうではないらしい。今になっても「世界が認めたK防疫よりも、日本の感染者が少ないなんて、常識的に話にならない」という意見が、最近「ヘラルド経済」紙に掲載された(シンシアリーのブログより)。どんな「常識」があると、そんな認識になるのか、韓国人とは不思議な人種である。

話を本題に戻す。景気動向はコロナ次第になった感がある。いくら日本がコロナを抑え込んでいても、諸外国ではコロナの跳梁が止まるところを知らず、たぶん冬場は好転しないだろう。幸いにして日本だけは小康を保っているが、空港で発見されるオミクロン株を果たして抑え込めるか。今が正念場である。

この爺はワイフとともに、1月末の温泉旅行を予約した。GO TO キャンペーンの再開を当て込んだこともある。観光業界はコロナ禍の動向を固唾を飲んで見守っていることだろう。

ともあれ、来年こそは心安らかな年になってもらいたいものである。

昨日ここまで書いて、本日朝に推敲してからアップするつもりだった。ところが昨晩、大阪でオミクロン株の市中感染が確認されたと報じられた。JR東の株は当分の間、塩漬けになることを覚悟する。

今は、ただただオミクロン株の感染が拡大しないことを祈るのみである。


拉致問題:困窮している北朝鮮

2021-12-20 16:45:41 | メモ帳
北朝鮮による拉致被害者・田口八重子さんの兄で被害者家族会代表の飯塚繁雄さんが、つい最近83歳で逝去した。横田めぐみさんの父・滋さんも昨年、87歳で亡くなった。まさに、時間との勝負である。

拉致事件が起きたのは1970年代。肉親の方々は、40余年の間、片時も心が休まることがないだろう。お察しする。

さて、この拉致事件の解決に長年に亘り、ボランティアでありながら、リーダー的存在として尽力してきた西岡力氏の著書「わが体験的コリア論」(令和3年11月刊)から、拉致事件に関する記述のキモの部分をかいつまんで引用する。(青字)

金正恩政権は六重苦により崩壊の危機を迎えている。
  • 経済制裁による外貨の枯渇
  • コロナの蔓延
  • 大雨と台風による大水害
  • 幹部と人民の不満の高まりと活発化する反体制派の活動
  • 金正恩の健康不安
  • 中朝関係悪化

▼(!)(2)(3)については、2020年10月10日の深夜に行われた閲兵式の際における涙ながらの演説において、金正恩が言及したことであり、世界中が実状を知っている。だが、日本政府が朝鮮総連からの送金を止めたことが大きな影響していることは、マスコミに報道されていない。

▼(4)について補足する。
金正恩は軍と治安関係、および平壌市民だけには優先的に食料などの生活必需物資が行き渡るように指導してきたが、今やこれらの人々から不満が噴出している。

§ 人民軍は有事に備えて、食料を始めとする生活必需品を備蓄しているはずだったが、金正恩がその備蓄物資を市民に放出するよう命じたところ、あるはずの物資がなかった。兵士たちが栄養失調になり、見かねた幹部が兵士たちに放出するよう命じていたのである。メンツが潰れた金正恩は軍の幹部を処罰した。

§ 北朝鮮の体制のシンボルのような金日成綜合大学に「金正恩打倒」「青年に未来がない」と書かれた壁新聞が貼られた。

§ 上述の10月10日の演説では“自分は人民の窮状がよくわかっており、申し訳なく思っているがが、人民は苦しい中でも自分を支持してくれて感謝する”という趣旨の、異例のへりくだりを見せた。これは人民に不満が鬱積していることを物語る。

§ 軍や住民の不満が高まり、金正恩暗殺未遂事件が頻発している。

§ 首都平壌で反体制ビラが撒かれた。ビラは紙質から判断して、国内で作成されたと思われる。

▼(5)の金正恩の健康不安について
彼はひどい糖尿病で血糖値が400を超えており、インスリンが効かなくなって、特別な手術を受けた、という情報もある。確たる状況は不明だが、健康体でないことは確かである。

▼(6)の中国との関係
親中派の張成沢を金正恩が処刑して以来、中國との関係は悪化したままである。中國・丹東から北朝鮮に入るトラックの数は、コロナ以前は一日200~300台だったが、コロナ以降は一日30~40台に激減した。

この六重苦からの脱出口は、米国・日本・韓国に接近して制裁を解除させ、大規模な経済支援を得ることしかない。

日本のマスコミ報道を見ていると、拉致問題は八方塞がりで解決の糸口さえないように見える。だから、岸田首相が“私が解決します”と息巻いても、ただの強がりとしか感じられない。なにしろ、小泉純一郎首相(当時)の時に5人返されて以来(2002年)、もう約20年経過しているのだから。

だが、本書を読むと、西岡氏や政府関係者は北朝鮮が極度に疲弊していることから、拉致問題の解決は近いと判断しているようだ。トランプ大統領(当時)が米国と北との交渉に、核廃棄だけでなく、拉致問題もセットにしたことも日本に有利に影響しているという。

一日も早くこの問題が解決するよう願うのみである。

文通費再論

2021-12-18 13:27:30 | メモ帳
文通費案件は12月9日に論じたが、その後も自民党の態度が気にくわないので再度取り上げる。

「使途公開」と「余剰金の返納」に関して、回答はイエスかノーのどちらかしかないと思っていたが、そうではないらしい。今日(18日)の産経新聞の<文通費 法改正見送りへ>という見出しの記事の一部を引用する。(赤字)

野党が求める使途公開や国庫返納の導入に踏み込んで議論するには、使途公開の範囲や手法など論点が多岐にわたり、「今国会では時間が足りない」(自民国対幹部)との立場だ。

「使途公開や手法など論点が多岐にわたる」とは、会合の相手を知られたくない場合があるから、領収書不要の部分をできるだけ多く残しておきたいというのが自民党の本音だと想像する。

だが、それは野党議員も同じはずだ。それを知りつつ野党が使途公開にこだわらないのは、そういう特殊な会合の回数はあまり多くなく、したがってその支出総額も大したことがないから、自費で負担しようと考えてのことだろう。

さて昨日、維新の会の鈴木宗男議員が予算委員会で質問するというので、この案件を取り上げるだろうと予想し、NHKの国会中継にチャネルを合わせた。鈴木議員は、期待通りこの案件を取り上げ、次のように発言した。(赤字)

「北海道や沖縄の議員と東京の議員が同じ金額であるのは不公平だ」「議員宿舎があるし、鉄道パスや無料の航空券もある」

前半の部分を聞いて、「遠隔地と東京首都圏では交通費・滞在費に差をつけるべきだ」と主張するのかと思ったが、後半部分では「遠隔地在住でもいろいろ恩典があるから、地方議員を優遇する必要はない」と言っているように受け取れる。要するに、何を言いたいのかわからなかった。

これに対し、鈴木財務大臣は「法律をつくるべきだ」、首相は「大いに議論をしてほしい」と発言した。鈴木宗男議員の発言は意味不明だし、財務大臣と首相の発言にしても、何か言わなくてはならないから言っただけ、と言う印象だった。

この意味不明な問答は何だったのか。鈴木宗男議員は「文通費案件も予算委員会で取り上げたよ。頑張っていることをわかってね」と国民にアピールしただけなのか。そして、彼はすぐほかの案件に話題を移した。

野党にとって、この案件は自民党の印象を悪くする絶好のチャンスのはずだが、新聞に見るかぎり、文通費案件が予算委員会で真剣に議論されてはいないようだ。

ことによって、野党もこの事案が先送りになることを喜んでいるのではないだろうか。先送りはやむをえないが、1月の通常国会では与野党とも本気で議論してほしいものだ。








湯河原のリゾートホテルLa Classe de Cienega

2021-12-14 17:54:15 | メモ帳
一泊5千円の県民割に後押しされて、すぐ近くにあるリゾートホテルLa Classe de Cienega(ラ・クラッセ・ド・シエネガ)に行ってきた。交通費は片道1,200円のタクシー代。

かねてよりこのホテルには関心があった。その理由は眺望がいいだろうと想像したから。ところが、実際に訪れてみて、眺望もさることながら、フランス料理のレべルが高いことに驚嘆した。。

当日の献立は次の通り。
アミューズ(小皿)
カツオのミキュイ(ミキュイは「半生」の意。要するにカツオのタタキである)
和牛のブリオッシュ・ヴァプール(和牛の蒸しパン包み)
ヒラメのパイ包み焼
鴨(フランス産)の炭火焼き
デザート(モンブラン)とコーヒー


ヒラメのパイ包焼

どの料理も味は申し分ないが、感心したのはシェフの独創力とその実現力。どれもこれも凝っていて、シェフが工夫し且つ精魂こめて調理したことが感じとれる。例えば、カツオのミキュイにしても、ただタタキを並べるだけではなく、味付けした野菜を刻んでコンモリと上に乗せてあり、この部分を食べ終えるとカツオが現れるという仕組み。ビックリ箱を開けるような楽しさがある。

カツオのミキュイ

鴨の炭火焼き 添えた野菜がカラフル

ディナーだけではない。朝食(特に和食)の食材がしっかり吟味されていて、調理も適切。シェフの心意気を感じる。

さて、数週間前に取り上げたレストラン「蒼い海」の時にも述べたが、真鶴半島から湯河原・熱海・伊東に至る一帯は、海岸線が入り組んでいる上に、大島などの島々がアクセントになって、日本でも指折りの景勝地だと思う。だから、日の出も格別である(写真)。

ホテルのベランダから見た日の出(但し、春から秋は、太陽は左の真鶴半島の後ろから昇る)


朝日に照らされ、オレンジ色に染まった湯河原の街

このホテルは “リゾートホテル”と謳うだけあって、建築に気配りが感じられる。例えば、プールの周囲はノッペラボーのコンクリートではなく、自然感がある石材を敷きつめてある(写真)。写真の右手奥にある石塀は、同じような形の石を積んでセメントで固めてある。


なにかと気ぜわしい師走だし、あまり宣伝もしていないようだから(小規模のホテルは宣伝がペイしないかな)、宿泊客はわれわれ夫婦だけかと思っていたら、なんのなんの、駐車場に札幌ナンバーの2台含め6台の車が停まっていた。“知る人ぞ知る”ということか。

綜合して、気分がリッチになるハイクラスの瀟洒なホテルである。











水面下で揺れる慰安婦問題

2021-12-13 10:14:08 | メモ帳
韓国の中央日報が12月10日、慰安婦問題に関する重要な記事を掲載したが、日本のマスコミは報じる気配がないので、ここに要約して引用する。(青字)

慰安婦イ・ヨンスの主張や活動状況が収録されたドキュメンタリー映画“Justice for Japan‘s Wartime Sex Slaves(日本の戦時性奴隷に対する正義)”が、英国の「チャネル4」の番組 “Unreported World(報道されなかった世界)” シリーズの一環として放映された。なお、この映画の中で慰安婦のイ・ヨンスは「慰安婦問題を国際司法裁判所に付託したい」と語っている。そして、同作品(製作はナンシー・ロバーツ監督)の特別映写会が12月6日、オックスフォード大学の講堂で行われた。

日本人なら、この番組(映画)を観なくても、内容が嘘八百を並べたものであることがわかる。しかし、英国人はまさか「TV番組が嘘八百を流した」とは思わないだろう。韓国の市民団体の巧妙なプロパガンダであり、日本人にとっては腹立たしい話である。

この慰安婦婆さんは以前から、国際司法裁判所への付託を主張しているが、文在寅大統領は黙殺している。多分、「これ以上対日関係を悪化させたくない」と考えてのことだと推測する。しかし、次の大統領がどう考えるかはわからない。

もし、国際裁判所で争うことになった場合、日本政府は「2015年の慰安婦合意によって終わっている」と主張するだろう。一方、イ・ヨンスは「私は日本軍によって拉致され、惨めな人権蹂躙を経験した。それは1992年の河野洋平官房長官(当時)も認めている。2015年の慰安婦合意は、韓国政府がわれわれ慰安婦の意見を聞かず締結したのだから、無効である」と主張するだろう。どちらの勝訴になるかは5分5分だと思う。

しかし、イ・ヨンス(そして、正義連)の狙いは、裁判での勝ち負けではなく、國際裁判という公的な場において争うことで、「日本軍による拉致と非人道的行為」を国際社会に強く印象づけることだと想像する。

一方、日本は裁判に勝とうが敗けようが、国の名誉が傷つけられることには変わりなく、国際裁判に持ち込まれることは避けたところである。いずれにせよ、河野談話が日本のアキレス腱になっていることを今更ながら痛感する。

こうした中、YouTube の動画 
https://www.youtube.com/watch?v=r271tk_XaGM 
によれば、「慰安婦は国際詐欺だ」と主張する一派が現れ、これまで正義連が毎水曜日に集会を開いていたのと同じ場所で、慰安婦たちの嘘を糾弾しているという。この出来事は、日本のメディアは言うに及ばず韓国の大手新聞も報じていないが、まんざら作り話だとは思えない。

この一派の運動が大規模化すると、<国際裁判への付託>も立ち消えになるだろう。日本人としてはそうなることを願うのみである。


与党は文通費案件を軽視してはならない

2021-12-09 11:29:09 | メモ帳
国会議員に支給される月百万円の文書通信交通滞在費(文通費)の見直し問題は、反対する理由がないから簡単にまとまるだろうと思っていたが、そうではなかった。

言い出した維新の会を始めとして、野党全部が日割り支給への変更だけでなく、使途公開(つまり領収書を必要とする)と残余金を国庫に返納することを提案しているが、与党は「見直し」を「日割り計算」だけにしたいらしい。

この制度がいつから始まったか調べてみると、1947年に通信費として月125円支給することが決められ、その後1963年に交通費が加えられ、1988年に文書通信交通費として月75万円に増額され、1993年に文書通信交通滞在費として月100万円に増額された、という経緯を辿って現在に至る。

1993年に滞在費として25万円が増額された時は、さすがに遠隔地の議員も東京首都圏在住の議員も同額の滞在費を支給されることはおかしいという批判があったようだ。確かに東京在住の議員にも滞在費が支給されるのは筋が通らない。東京在住の議員はどんな理由をつけて、反論を潰したのだろうか。

さて、この事案の論点は、「日割り計算」、「使途公開」、「残余金の返納」の三つである。この内の「日割り計算」は新たに当選した議員と、落選して失職する議員だけの問題であり、現職を続ける大多数の議員には関係ないことである。したがって、「日割り計算」は「使途公開」と「残余金の返納」に比べて重要度は格段に低い。しかも、「日割り計算」は常識的に考えて当然のことであり、今まで放置されてきたこと自体が国民をバカにした話である。

より重要な「使途公開」と「残余金の返納」については与党が不賛成であり、その根拠は示されていない。言語道断である。要するに、「無税のお小遣い」という利権は手放したくない、ということだろう。

この案件は、国会議員の「公僕意識」を示すリトマス試験紙のようなものだ。自民党と公明党の議員は彼らの「公僕意識」が問われていることを自覚すべきである。

今回の臨時国会で、「日割り計算」だけが可決され、「使途公開」と「残余金の返納」が先送りになったら、次の参院選での大きな争点になるだろう。野党は大きな武器を手にすることになる。

天下国家の大計という観点からは、この案件は枝葉末節である。しかし、「公僕度」を示すリトマス試験紙と考えれば、重要案件である。もしも、「日割り計算」以外は先送りになったら、爺はこれまでの自民党支持をやめる積りである。


百田尚樹の「衆愚政治論」所感

2021-12-06 15:01:05 | メモ帳
Hanada 1月号に掲載されている百田直樹氏の「衆愚政治論」には共感できる部分が多かったので、今回はこの論文をテーマとする。

百田氏は現在の民主主義の問題点をいろいろと指摘している。百田氏の発言から数カ所を引用する。(赤字)

立憲民主党と共産党の選挙協力を「何やってんねん」と、同じようなことをやっている自民党や公明党は批判する資格がありません。 ・・・自民党が「こうしよう」と言っても公明党が「わし反対や」と言ったら、「公明党さんは反対ですか。わかりました。ほな、これやめますわ」と。こんなおかしなことがあるでしょうか。

公明党の「18歳以下の未成年全員に10万円給付する」公約は、自民党の公約とは異なるものだったが、960万円の所得制限を設けることで、自公は合意した。公明党の主張がほとんど受け入れられた形である。

この程度のことなら調整可能だが、憲法改正とか安全保障などの重要案件では、そう簡単に調整することはできないだろう。憲法改正に前向きだった安倍元首相が、憲法改正では何もできなかったのは、公明党の合意が得られなかったからではないだろうか。

<立民と共産の選挙協力を批判するなら、自公連立による馴れ合いも批判されるべきだ>という百田氏の趣旨は至極もっともである。自民党は連立の相手を再検討すべき時が来たと考える。

自民党の国会議員の約4割が世襲で、国会議員全体の5割強が世襲であり、他の民主主義国家と較べて世襲議員比率が圧倒的に高い。・・・いまや政治家が「家業」と化しつつあります。

世襲議員の全部が無能とは言わないが、<各選挙区が自民党の世襲議員で固定化され、政治家を志す人々は無所属か野党で立候補することになるのは大問題だ>という百田氏の主張には一理ある。

そうかといって、党の実力者に「娘の婿が立候補するので、公認してくれ」と言われれば党としては拒否するわけにはいかないだろう。これは難しい問題である。なんらかの基準を設定して公表し、みずから縛ることを考えるべきである。

選挙前には党首討論番組のようなものが行われますが、こういう番組はなぜか自民党も立憲民主党も共産党も社民党もNHK党もれいわも、どの政党も喋る時間がだいたい同じに決められている。これっておかしくないですか。

その通りである。NHKの公開討論番組を見ていて、爺も同じ疑問を抱いていた。議員が200人いる党の党首が一人しかいない党の党首と同じ時間しか喋れない、というのは公平なように見えて、実際は不公平だ。

NHKはなんとかしなくてはならない。議員数が5人までの政党は5分、100人以上の政党は15分のような基準を設けるべきである。

いまや中国の脅威をはじめ日本を取り巻く安全保障環境の厳しさは、(民主党が政権交代を果たした)2009年の時とは比べものになりません。次に民主党のような政権が誕生したら、間違いなく日本は終わるでしょう。・・・「衆愚政治」を行っている余裕は、日本にはもうないのです。

先の衆議院選挙の投票率は55.93%だったから、およそ有権者の半分しか投票しなかったことになる。嘆かわしいことだが、だからといって投票率が高かった2009年(69.18%)には、「小沢ガールズ」を始めとして、阿呆な議員が大量に誕生し、それこそ百田氏が言うところの「衆愚政治」となった。

「衆愚政治」は民主主義国家にとって共通の課題であり、防止する処方箋はない。国民それぞれが政治に関心を深め、問題点を十分理解して国会議員を選出するしかない。簡単でいながら、難しい課題である。


挺対協は慰安婦問題を解決したくない!

2021-12-03 16:47:14 | メモ帳
最近読んだ「わが体験的コリア論」(西岡力著 2021年11月、モラロジー道徳財団刊、以下本書)に興味深い記述があったので、今回はそれをテーマとしたい。なお、西岡氏(昭和31年~)は日本有数の韓国通で、慰安婦問題などの韓日間の諸問題に通暁し、また拉致被害者救済に尽力している人物である。

さて、爺はこれまで<韓国軍がベトナムに残してきたライダイハンは韓国の恥部であり、これを非難されると韓国はメンツ丸潰れになる>と思っていたが、問題はそんな単純なことではないようだ。以下、本書から韓国軍のベトナムにおける蛮行に関する記述を要約する。(青字)

慰安婦支援団体である挺対協*は、韓国軍のベトナム戦争での婦女子虐殺やレイプについて、韓国政府の謝罪と補償を求める活動を展開している。

また、挺対協は日本軍の「慰安婦問題」を糾弾する一方で、韓国軍のベトナム派兵は米国によって強制されたものであるとして米国を非難し、その延長線上でベトナム戦争における韓国軍の虐殺行為を糾弾している。

(韓国軍のベトナム派兵は、挺対協が主張するような米国に強制されたものではなく、米国との相互防衛条約に基づく集団的自衛権の行使にすぎない―西岡力)

その反面、挺対協は朝鮮戦争における北朝鮮軍の虐殺行為や北朝鮮国内で行われている人権侵害などは全く取り上げない。

すなわち、挺対協は反米、反日、反韓であり、北朝鮮の意を汲んで活動していると認識すべきである。

(注)韓国の元慰安婦支援団体「韓国挺身隊問題対策協議会」(挺対協)は「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)と名称を変えたが、本書は「挺対協」の名称を使用しているので、このブログでも「挺対協」とする。

英国がライダイハン問題で韓国を非難しその像を建立したことは、挺対協が世界各地で慰安婦像を建てていることに対応するものであり、日本人にとっては痛快事である。

ところが、挺対協は韓国軍の蛮行を非難する側であるという西岡氏の説明によれば、ライダイハン像の建立は挺対協にとって痛くも痒くもないことになる。一方、韓国政府はベトナムにおける韓国軍の蛮行はベトナム共産軍の仕業であると反論し、謝罪していない。つまり、冒頭に述べた爺の認識は全くの誤りだということになる。

こうして考えると、挺対協の実態は次のようであることがわかる。
すなわち、基本的に、挺対協は反米,反日、反韓、親北であり、慰安婦問題を紛糾させることが、反日運動の戦略の一つである。換言すると、慰安婦問題が解決してしまうと、挺対協は反日の武器を一つ失うことになるから、それはなんとしてでも阻止したい。
 
この観点に立てば、文在寅大統領が2015年の慰安婦合意を反古にしたのは、挺対協の方針に沿ったものであることがわかる。そして、韓国大統領が親北であるかぎり、慰安婦問題が解決されることはない、という結論になるのである。




地球温暖化は真実か

2021-12-01 17:18:31 | メモ帳
世界では今や、温室効果ガスを削減することが「正義」となった感がある。そして、去る11月中旬のグラスゴー気候協定には、2100年の世界平均気温の上昇を産業革命前に比べて1.5度以内に抑える努力を追求することが盛り込まれた。

素朴な(または阿呆な)疑問だが、例えば東京の最高気温を仮に40度として、CO2を削減することで平均気温が38.5度に下がったとしても、猛暑であることには変わりないし、我慢できる範囲内だ。そのたった1.5度の気温低下に莫大な資金を投じるのは過剰反応ではないだろうか。

さて、気候協定が問題にしているのは、世界の平均気温である。そこで世界の平均気温とは何かをネットで調べると、基本的には、<月ごとに、地球の全地表面を緯度方向5度、経度方向5度の格子(5度格子)に分け、各格子の月平均気温の偏差(平均気温から1991~2020年の30年平均値を差し引いたもの)を算出します>とある。要するに、平均気温は地球上の無数に近い地点で気温を計測して算出するらしい。

その平均気温の地域偏差を調整した「世界の平均気温偏差」は下のようなグラフになる。
このグラフは1890年を起点にしているから、その時から世界中の気温計測が始まったのだろう。ともあれ、平均気温偏差はマイナス0.8度とプラス0.4度の間に収まっているが、一貫して上昇傾向であることがわかる。 

そこで生じる疑問は
  • 平均気温偏差はマイナス0.8度からプラス0.4度の間の1.2度だが、その程度の差が異常気象の原因になるのか。
  • このグラフは1890~2021年の僅か131年を対象にしているが。気候変動は何百年、何千年というとてつもないスパンで起きているのではなかろうか。
ところで、1970年代には「地球温暖化」ではなく、「地球寒冷化」が懸念されていた。確かに1970年代は気温が低下していたことが、上のグラフでも読み取れる。

当時の学術書を調べると、1973年の「氷河期へ向かう地球」、「冷えていく地球」(ともに故根本順吉―気象庁勤務―の著作)、1975年の「氷河時代」(故鈴木秀夫、東大名誉教授)、1976年の「大氷河期:日本人は生き残れるか」(故日下実男 東大名誉教授)、1982年の「氷河時代がやってくる」(フレッド・ホイル、竹内均訳)などがあり、1980年代初頭までは地球寒冷化が大真面目に議論されていたことがわかる。

その後、1980年代終わりごろから、温暖化が懸念されるようになり、2006年のアル・ゴア(元米国副大統領)が出演した映画「不都合な真実-地球温暖化の危機」によって、「温暖化の危機」が世界のマジョリティーとなった。

こうして過去の推移を調べてみると、<地球は冷却化と温暖化を繰り返しているのではないだろうか>という疑問が生じる。そんな疑問は浅はかな素人考えだと言われればそれまでだが、同じような疑問を述べている学者がいることも事実である。日本でも渡辺正氏(東大名誉教授)とか武田邦彦氏(元中部大学教授)など。

十数年前、フィージー島の北にあるツバルが水没の危機にあると報じられたが、それは海面上昇によるものではなく、地盤沈下が原因であることが判明している(付近の島々では海面上昇がおきていない)。また北極の白熊が減少していることが温暖化の証拠(海面上昇)だと言われたが、最近白熊は増加している。

現在は温暖化説が圧倒的に優勢だが、真実は多数決で決まるものではない。どちらが正しいかは数十年後、数百年後でないとわからないと考える。