「公益」とは、何だろうか。
帰京したその足で、下北沢フラワーズロフトへ。
WeNeedCulture YouTube Live 0719 第1部「第4次緊急事態宣言を受けて」
WeNeedCulture YouTube Live 0719 第2部「表現の自由をめぐる問題について」
第1部に出演。この日は演劇界のことは福島さんメインなので少しだけ。
新たな事業を行わないと援助しないという文化庁の方針には異論がある、ということ。もう少し話せばよかったかなとは思う。
福島の『悪魔をやっつけろ』上演会場、ATELIERブリコラージュは、コロナのために一年オープンが遅れた。民間の、自主的な劇場運営で、一年間収入がなかった。堪えて堪えて、オープンにこぎ着けた。このことへの公の補助がないのだ。予定になかった新しい事業をやったら補助してあげるよ、という、今の Art for the Future の立て付けがおかしいというのは、例えばそういうことだ。
第2部「表現の自由」への規制について、言いたいことは山のようにあるから出てもよかったのだが、Zoom参加のパネラーも多いので、遠慮した。
ただ、映画『宮本から君へ』に、薬物に手を出した出演者がいたことで「公益に反する」というのは、おかしい。芸文振がいちど助成を決めたのは、映画『宮本から君へ』に、「公益性」があると判断したからだ。その「公益」が、一出演者の存在で損なわれるということを、どのように証明できるのか。あるいは、そんなに重大事なら、法律に反した出演者がいたらその映画は公開できないと法制化すべきだ。出来ないはずだ。出来たとしたら、「薬物犯罪に関わった出演者がいた」ことは、映画製作者側の責任ではないし、事故や災害のようなものなのだから、いちど価値を認め助成を決めた「公益」ある事業のために、出演者を変えての撮りなおしのための撮影編集費補助、公開遅延のための損害等の補填をすべきだ。補助金を取り消すというのは、まったく真逆のことで、その判断は「犯罪者を出演させた」ことへの「処罰」として機能している。間違っているに決まっている。(勿論私は出演者を変えての撮りなおしには反対である)
まあ、言い出したらほんとに長くなるから、もうやめておこう。