雨雲レーダーは、「45分後に雨が降り出します。」
ひめちゃんとタバサねーちゃんは、大急ぎでお散歩に出ます。
堀之内を北に出ようとすると、あれ雨だ
霧雨以上だけど、ダッシュで用を達して帰ります。
菜種梅雨とかいうけど、よく降るね
2000年7月生まれの初代黒柴犬・三四郎が語ります
情熱の七海、そしてタバサが生まれた
08.5.6(火)
情熱の七海
夜、七海は脱走した
自分で居間の戸を開けて、表に飛び出した。
小次郎が呼んでいたからだ。
おとうたんは慌てて、ののこをミニサークルにしまって、追いかけた。
おかあたんは、小次郎を連れて裏の道に出た。
すると何かが足下にいる
七海だった
小次郎と仲良く家の中に戻った
ののこは、しばらく外で暮らすことになった。
その夜、七海の恋は成就した
08.5.20(火)
スパイダーマン
夕べから、土砂降りの雨だった
今朝は、いっそう激しい
僕は、お散歩に行きたくなかった。
おとうたんが小屋を逆さにしても、しがみついて出なかった。
おとうたんは、「三四郎は、まるでスパイダーマンのようにしがみついていた」と、おかあたんに報告した。
08.5.21(水)
ネズミ返し
僕は脱走した。
ミニドッグランから脱走した時は、ひもが付いていたので、おかあたんに御用となった。
サークルから脱走した時は、ひもなしだった
用心のためハーネス付きだったけど。
おかあたんに呼ばれても、戻る気などしなかった。
おかあたんは門扉を閉めた。
ちょうど、おとうたんが帰ってきた。
車に乗ろうと誘われたけど、断った。
おかあたんが、ののこを連れてきた。
「ののこ、あそぼ」と近寄ったところをハーネスを捕まれた。
おかあたんはおとうたんに、「どうしてサークルから出たのかわからない」と訴えた。
「どうせ、ドアを閉め忘れたんだろう。」
おとうたんは、しばらく僕を監督していた。
僕は、サークルの中の小屋の後で、ジャンプを繰り返していた。
何回目かで、僕は脱出に成功した
サークルの後のわずかの隙間を通って、広い世界に出ようとした
運悪くおかあたんがいたので、ハーネスを捕まれてしまった
僕の運動能力は、けっこう高いのだ
人間たちには、想定外の出来事だった。
おとうたんは、「これはネズミ返しにするしかない。」と、サークルのフェンス一枚に一本ずつ竹をはめた。
僕は、小屋の後の一本を噛みちぎった。
おとうたんは、畑用の支柱で代用した。
そして、なおも脱出しようとする僕に、「なんなら、一人で生きていくか?」と言った。
ちっちゃい頃に脱走した時、「一人で生きていけ」怒られ、トボトボとおとうたんのあとをついて家に帰ったことがあった。
08.5.27(火)
どうにも止まらない
小次郎は、時折裏の道に出るとまもなく、片足をあげて長々とおしっこをすることがある。
本当に、長小便なのだ
量もかなり多い。
その間、みんな静かに待っている。
おとうたんは、「どうにも止まらないだなあ」なんて言う。
そんな題名の歌があったんだと。
08.6.7(土)
とんだ災難
七海は、今が妊娠の一番安定している時期というおかあたんの判断で、シャンプーやさんに行った
ののこも、ついて行った。
ののこは、爪切りだけしてもらって、すぐ帰ってきた。
迎えに行くときは、小次郎が行った。
小次郎も、爪切りだけして帰ってきた。
七海と小次郎を車から降ろしたおかあたんは、びっくりした。
後座席のバスタオルが、血だらけだった
七海が流産でもしたのではないか
でも、おしりを気にしていない
お天気がよく暖かかったので、残り4名はおうちでシャンプーとなった。
お風呂で、おとうたんシャンプーやさんが、まず小次郎を洗った。
お部屋に戻った小次郎をふいていたおかあたんは、下に敷いたバスタオルに血がにじんだのを見た
慌てて、消毒薬を左後ろ足に塗った。
どうも爪切りの時に、爪だけでなく肉球も切られたらしい
「とんだ災難だったね」、おとうたんは小次郎に言った。
08.6.9(月)
ビーちゃん
おかあたんは、久しぶりに無農薬のお米を栽培している新井農園に行った。
ビーちゃん、なんだか痩せたみたい。
ビーちゃんは、なんと大変なアレルギーの持ち主であることがわかったそうだ
お肉もお米も小麦も大豆も野菜もだめなんだって
大好きだったうどんもにんじんも、食べられないんだって
それに、毎日800円もするお薬を飲まなければならないんだって
08.6.14(土)
雨宿り
夕方近く、なんとなく泣き出しそうな空だった。
降る前にと、みんなそろってお散歩に出かけた。
西の方に行った。
神社の鳥居を左に折れて、なだらかな丘に向かった。
その向こうは城山、城跡公園の森が見えた。
まもなく何かが落ちてきた。
おかあたんは、戻るのが賢明と言った。
おとうたんは、たいしたことはないと言った。
少し行くと激しくなった。
大きな木の木陰で雨宿りするしかないと、みんな急いだ。
森の道に入って、雨の当たらない木陰でしばらく過ごした。
おとうたんは、「雨宿り体験できてよかったね」と言った。
08.7.7(月)
家の中に原因が
昨日の午後、七海は出産した
折悪しく、雷雨に見舞われていた
小次郎は、いつものように家の中に入りたがった。
あまりにうるさいので入れてもらい、ついでにののこも入れてもらった。
七海はお産のさなかだったのに
やっとのことで七海が3児を生み終えたところに、小次郎とののこは入ってしまった
七海は鼻に筋をたてて怒った
それから過呼吸になった
今朝になっても収まらずに、動物病院に行った。
先生に、「今はおさまっていますね」と言われた。
おかあたんは、「家の中に原因があるということですね。」といった。
「しばらく、他の子たちから離して、ゆっくり休ませてあげましょう」と、先生は言った。
この時に生まれたのが、小太郎&ねね&タバサでした。
ナナちゃん、お疲れ様
白柴が生まれる確率は低いと言われます。
でも、七海と小次郎の子供達9名の内、2名白柴でした。
ママのおっぱいも足りて、みんなすくすく成長しています
この時期の、他のムーハウスの家族です
三四郎、8歳です。
サマンサ、7歳半です。
ののこ、8ヶ月です。
手前が小次郎、向こうはののこです。
小次郎は、2歳です。
みんな若かった