今日は人間の家族がみんなお出かけでした。
暖かくなりそうな予報だったので、ひめちゃんとタバサねーちゃんはお外のお部屋でお留守番です。
人間家族は、薄暗くなるまで帰ってきませんでした
ひめちゃんたちは、ちょっとみなしご気分で寂しかったかな。
2019年11月の黒柴家族です。
下旬になると、霜の降りる朝もありました。
でも、昼間は末っ子たちは、七海ママのちい散歩(そこらまでの散歩)に付き合ってました
獅子くん、ママと暮らせて良かったね
『桐生老談記』、新しい章です。
松嶋御使者の事、同水死、付けたり、桐生待ち伏せの事・その 1
去る程に、松嶋淡路守大切の使者を承り、十月二日早旦に宿所を立ちける時、夜明け雨降り、渡良瀬川洪水に及びけり。
然るに松嶋心懸かりの事ありて、本道を延引して穴原佐下橋というより押し渡らんとせし所に、岸をひたせる洪水にて、越すべきようなし。
この川にさいぎられ大事の使者の時刻をたがえる事、家の名失いけん、是非越えんと思い、定めて日頃水練の達者なれば、此の分の洪水恐るにたらずとて、友の者にも下知していう、「弱気者は馬の尾に取り付き、鐙(あぶみ)にすがって続けや続け」と声をかけ、さかまく水に討ち入りたり。
総じてこの川の深山の雲をわきたぎって落とすこと、さながら三羽の矢の如し。
あらすじです。
そうしているうちに、松嶋淡路守は大切な使者の役を仰せつかって、10月2日早朝に宿所をたちました。
折しも夜明け前に雨が降って、渡良瀬川は洪水になりました。
松嶋は、何かこころに引っかかることがあって、本道を外れて、穴原佐下橋から、渡良瀬川を渡ろうとしました。
渡良瀬川は増水していてとても渡れそうにありません。
でも、松嶋はここで渡らなければ、家名に傷が付くから、絶対越えようと思いました。
日頃から、泳ぎは得意だったので、このくらいの洪水は恐れるに足らずとして、お供の者にも言いました。
「自信のない者は、馬のシッポや鐙に捕まって、我に続けや続け」と声をかけて、逆巻く水に乗り込んだのです。
この時の渡良瀬川の流れは、三本の矢の様に早かったのです。
陰暦10月2日は11月初旬とすると、渡良瀬川が大洪水になるだろうか
台風の季節は過ぎていそうだし、雪解け水という事でもなさそうだし
設定の時期として、不自然です
「穴原佐下橋(あなはらさげはし)から、渡良瀬川を渡ろうとしました。」とあるけど、穴原佐下橋ってどこだ
いろいろ検索すると、あの馬鳴菩薩(めみょうぼさつ)のあるのが、穴原薬師堂でした
付近に穴原の渡し場跡がります
やっと辿り着いた穴原の舟渡し場跡
初稿 2020.01.15 FC2ブログ「黒柴ひめちゃんの葛塚村だより」
改稿 2024.12.04
(つづく)