黒柴ひめちゃんの葛塚村だよりⅢ

葛塚城堀之内に住んでます。毎日歩いているひめちゃんとおかあさんの見て歩きです。時には遠くにも出かけます。

新田へ早打ちの事、付けたり、和談調う事

2024-12-25 19:09:52 | 桐生老談記の世界

ひめちゃんは、ここのところしっかり室内犬をしています

誰もいないときには、おかあさんのベッドの上でいびきをかいて寝ているようです

おかあさんがいると、しょっちゅうやってきて、つまらないよ

夕方のお散歩も早めに行って、そこらまでの夜散歩もしています。

 

2020年3月の黒柴家族です

あれ、もしかして獅子くんも左利きだった?

 

ママが雪だらけです

3月の雪だったのでしょう

ひめちゃんの本名「風の衣通姫(かぜのそとおりひめ)」にちなんで植えた、椿の衣通姫と桜の衣通姫にも雪です

 

 

 


新田へ早打ちの事、付けたり、和談調う事


さるほどに、漸く合戦止みければ、同巳ノ下刻(午前11時)に松嶋弥太郎参着して、和睦の趣通じければ、

藤生・金谷伺い状をしたため、江原余右衛門を以て、午ノ上刻(正午)に新田へ早打ちを飛ばしける。

同酉の下刻(午後7時)ばかりに、早打ち陣所に帰り、

御返状のいう、久留川和睦においては子細これなく、三十日替わりに人質を渡すべきと相極め、その地退陣せしむべしとの上意にて、則ち松嶋与四郎・高草木内蔵之助両人を人質相定め、それより誓詞相済み、弥太郎は人質にして、両家の大軍引き払いけり。



あらすじ(大意)です。


ようやく合戦が止んだので、巳ノ下刻(午前11時)に、松嶋弥太郎は由良方の陣に到着して、和睦を申し入れた。
由良方の大将の藤生・金谷は、江原余右衛門を使者にして馬を走らせ、新田(金山城)に指示を仰いだ。
至急の使者は、酉の下刻(午後7時)に帰ってきた。
その返事は、「黒川衆との和睦は何も問題はない。人質を出させるように決めて、あとは陣を引かせるように。」という由良国重の指示だった。
そこで、松嶋与四郎・高草木内蔵之助の二人を人質とすることを決め、誓約書を作った。
とりあえず、(松嶋)弥太郎は人質となり、両家の大軍は引き上げた。



松嶋弥太郎は1人で来たのでしょうか
昨日3人で来た由良方の使者は、結局高草木兵庫たちに殺されてしまいました
ちょっと危険が伴いますね


午前8時に始まった戦いは、約3時間で決着がつきました。
由良方は金山城に指示を仰ぎました。
黒川方は、松嶋弥太郎に全権委任だったのでしょうか

「三十日替わりに人質を渡すべきと相極め」、よく意味が取れません
いずれにせよ、黒川方から人質を出すことが求められたのです。

「松嶋与四郎・高草木内蔵之助両人を人質相定め」とありますけど、松嶋与四郎は松嶋弥太郎でしょう。
松嶋弥太郎と・高草木内蔵之助が、人質に決まったのです

そして、松嶋弥太郎は帰らないで、人質として残るのです。

黒川の本城(深沢城)へは、誰が連絡に立ったのでしょうか?

 

 

 

初稿  2020.03.06

改稿  2024.12.25

 


( 新田へ早打ちの事、付けたり、和談調う事  終 )

 

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