三田市議会議員 肥後淳三のウェルビーイング(幸せ)日記

幸せな出来事、その日の思いをブログにしたためます。        皆さんと一緒に幸せを追求しましょう!

瓦礫の受け入れ~悩ましい~

2012年03月28日 | 防災・減災
 26日(月)、3月定例会最終日に会派:自民・前進(3名)から「被災地の瓦礫受け入れを他の自治体に先駆けて三田市が表明する」趣旨の決議案が提出されました。結果は、3対20で否決。
 私は、反対の立場です。

 兵庫県下の議会では、瓦礫受け入れを進める旨の決議が全会一致で可決されている自治体が多い中、市民からすれば、何故?と映るかもしれません。
 新聞にも掲載されていましたが、三田市議会では、12月議会で「瓦礫の受け入れをしないでほしい」との市民からの請願が、賛成6の少数で否決されました。
 私は、瓦礫を受け入れるのは無理があるとの判断をし請願には賛成をした一人です。
 
 この決議案に対して大方の議員は、①そもそも市民への説明がなされないまま、議会が市民の総意として受け入れの意思を市に示せと動くことは賢明な方法ではないこと。②既に先の予算特別委員会で市長は、海洋埋め立ての基準等市民が安心できる材料がない限り他市に先駆けて受け入れしないしできない。と述べていること。との判断から、拙速な決議は必要なし。との思いだったのではと感じています。

 さて、被災地2県の瓦礫を広域で処理させる国の施策については、私は「瓦礫処理は復興を早める」との国の方針に反するようですが、次の点で納得できる政策とはいえず、原則賛成できません。
 ①放射性物質はそもそも厳重なる管理下で保管されるべきものであり、微量とは言え放射性物質が付着したものを移動させること自体が不思議です。
 
 ②瓦礫には、放射性物質以外にも本来ごみ焼却炉で燃やしてはいけないもの、燃やしても形が変らない物質などが付着していると思います。しかし、今回の瓦礫処理については、放射性物質だけが、クローズアップされていて、運搬されてくる瓦礫の中味が不明瞭であること。
 
 ③瓦礫処理を現地ですることは、現地での雇用創出。また、ある自治体では、瓦礫を堤防造りに役立てたい。との首長の提案は、却下され、瓦礫を運搬、焼却することにしか耳を貸さない。のは、地方の真の災害復興・自立を奪っているようにも思います。また、運搬や処理、処分費用、焼却炉を痛めることに伴う補助金は、通常の自治体が支出する経費の2倍~3倍、トン当たりで6万円とも9万円とも聞こえてきます。
 この処理経費は、当然税金です。
 お金のばら撒きにしか見えません。もっと国は検討の余地があるのではないでしょうか。
 
 ④三田市のごみ焼却施設は、家庭ごみ、事業系の一般廃棄物が中心で、ダイオキシン、NOX、SOXなど排ガス中に含まれる有毒ガスを環境基準値以下に落とすために排ガス処理装置などが設けられています。どちらかと言うと瓦礫は、建築木材が中心ですが、これを一般廃棄物のごみ焼却炉で燃やすことは、震災復興のためであり、いた仕方のない方法だとしても、①、②での説明のとおり、一般廃棄物の排ガス処理施設が対応できるのか疑問が残ります。
 
 ⑤全国の自治体を巻き込んで、これほど議論沸騰している要因は、そもそもの国の方針が不明瞭であり、福島原発事故後の避難勧告、指示等、暫定数値の設定にしても情報の隠蔽体質などの問題があったからではないかと思います。要するに国が信頼できていません。
 このような、自治体や市民を悩ますような政策が本当に正しいのだろうか?と感じています。
 
 しかし、世の中の動きは、瓦礫を受け入れる方向で進んでいるようです。私の知識では、実際に運ばれる瓦礫の放射性物質の基準値が人に与える影響など理解できませんし、市民とて専門家ではありません。国が言う基準が「正しい」と言えば正しいのかも知れません。
 先ごろの関西広域連合の取り決めでは、陸上埋め立てに限り2千ベクレル/㎏の基準で埋め立てることに決定しましたが、これとて私には影響の有無さえ分からない、広域連合や県を信用するしかないのです。
  
 今後、三田市の瓦礫の受け入れ処理については、大阪湾の埋め立て基準が明らかになった段階で、話しがもう一歩進むと思いますが、燃やすにしても市民の安全の確保体制をどうするのか、市内にモニタリングできる観測地点を設けるのか等議会としても議論し慎重に進めるべきだと思います。
 仮に瓦礫を受け入れる方向になったとしても、悩ましい問題であることには間違いありません。
 市民の皆様「瓦礫の受け入れ、あなたはどうのように思われますか?」声をお聞かせください。
 
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