三田市議会議員 肥後淳三のウェルビーイング(幸せ)日記

幸せな出来事、その日の思いをブログにしたためます。        皆さんと一緒に幸せを追求しましょう!

社会保障~ようやく財源を含めての議論が~

2011年08月27日 | 生活・教育
 今朝の新聞には、菅総理の辞任についての記事がトップで飾られていました。
 菅さん就任以来の評価が主な記事内容です。
 
 その数ページ後には、「再生エネルギー法案の課題」、「社会保障年金制度改革の議論がようやく始まった」との見出しが・・・・・。

 これらの二つとも菅政権時に打ち出されたものです。再生エネ法案は26日に成立しましたが、電力業界の買い取り価格の問題や太陽光発電を含むバイオマス等の再生エネルギーの導入量の目標値が1%以上に計画されないなど、まだまだ課題が残されています。

 さて、基礎年金の額や現在の年金制度のあり方については、「税と社会保障の一体改革」を含めて「制度だけではなく財源の議論をする」方向で一致しているようです。
 さらに報道では、昨年度の医療費も8年連続で増加し36兆6千億円になったとも・・・。
 先の研修会では、社会保障での給付費が実に90兆円を越えており、国家予算の一般会計と同じ規模になっています。

 これらの問題については、国や地方の借金ばかりが増えていき将来破綻も予想されるだけに、本格的な議論や迅速な対策が求められます。

さて、間もなく開始される議員定数を考える市民フォーラムの傍聴に行ってきます。
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小学校の除草・側溝の泥上げに参加

2011年08月27日 | 地域活動
 本日は、ソフトボールチーム(ゆりのきウイングス)がホームグランドとして使用しているゆりのき台小学校の「奉仕作業の日」ということで、PTAや児童に混じって、グランド側溝の泥上げや除草作業に参加しました。

 朝、8時30分には、ご覧のように保護者らが学校に集合していました。


 その後、我がゆりのきウイングスチームは、一輪車やスコップを持ち学校のグランドへ・・・・。
 昨年も同じ時期に側溝の泥上げ作業を経験している皆さんは誰の指示もなく、側溝の蓋開け、泥上げ、一輪車での運搬をこなしていました。
 
 写真は、数年来、泥上げしていない箇所の蓋を開けてしまったために、おおよそ50cmは溜まっている泥をチームの皆さんや保護者らが汗を流して作業をしている様子です。
 大きなミミズも出て来るような立派な泥(土)でした。
 保護者以外の地域の大人連中も密かに活躍していますよ!
 

 作業終了時には、キャプテンが解散宣言をして帰宅しましたが、皆さんちょっぴり何かをやり遂げたような満足感を一緒に持ち帰ったのではないかと思います。
 炎天下お疲れさまでした。

 上記は、除草や教室の窓拭き作業で汗を流す児童や保護者ら・・・。
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三田の議員定数を考える市民フォーラム本日開催

2011年08月27日 | 議会改革
 27日午後7時~三田市役所 西3号庁舎3階会場で「議員定数を考える市民フォーラム」を開催します。
 
 基調講演に関西学院大学 総合政策学部 教授の村上芳夫先生をお招きしています。
 講演後には、村上先生をコーディネターとして、区長・自治会長さん9名と8名の議員定数問題特別委員会の委員らの意見交換会が開催されます。

 市民の方80名(先着受付)も傍聴できますので関心ある方は、ぜひ会場に足をお運びください。
 私的には、市内の区・自治会を束ねている代表者が、議員定数についてどのように考えておられるのか気になるところです。

 特別委員会の委員との忌憚ない意見交換を期待しています。フォーラムは、21時30分に終了予定です。
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1週間振り返り

2011年08月23日 | 行政視察報告
 大津市での研修も終了しました。帰宅後、お盆を迎え、突然の来客もあり、ブログの更新ができていませんでした。そこで、これまでの振り返りを・・・・。
 研修の最終日から報告します。
 
 12日朝、同じ研修仲間のお子さんが熱中症で倒れ意識が戻らないと言うことで、急遽家路に着くことに・・・・。
 その方は、我が班の発表者に選任されていた方でしたが、その代役を私がすることになりました。
 報告に与えられた時間は5分間でしたが、何とか我が班の「社会保障財源をどのように確保するのか」についての議論の内容を研修生の皆様に報告することができました。
 午後からも別の班の報告を聞き、全体の講評を講師の方からいただき、参加者全員に研修集了証が手渡されました。
 午後3時には、研修生の皆様は、それぞれの家路に・・・・。
 
 上記の写真は、12日の朝の散歩途中で撮影したものです。琵琶湖の外来魚の回収ボックスです。
 中を開けて見ましたが、早朝でもあり、さすがにブラックバスは入っていませんでした。ボックスには、見難いと思いますが、長さ計測用のメジャーが付いていました。

 13日(土)の午前中は、わらじ通信を地域に配布、その後お墓参りをしてご先祖様をお迎えに、また14日に控えている第10回目の歌声広場のレッスンを午後から2時間ほど、夕方からは、妹夫妻や弟家族が来て夜はにぎやかに過ごしました。
 14日(日)は、午前中にソフトボールの練習、午後から歌声広場で地域の皆さんと懐かしいフォークソングで大合唱、19時には、エイサーの合同練習で城山体育館に・・・。

 15日(月)は、市役所での打ち合わせと会派の打合わせを行いました。
 当日の夜10時ごろ正月に訪問したフランス人のファブ君が、再び訪れました。日本に来ているらしいとは、娘から聞いていましたが、突然の来訪に家族一同驚きを隠せませんでした。
 この日から22日までの約1週間ファブ君は、我が家に居候することになりましたが・・・。

 さて、16日~17日にかけて議会運営委員会の皆様と福岡県八女市、久留米市を視察し議会運営や議会基本条例が議会運営にどのように影響しているのかを学んできました。
 
 写真は、30万人都市久留米市の庁舎です。バブル期に計画され地上20階で、居室も立派そのもの。議会の会議室なども充実した内容でした。

 18日は、議会基本条例特別委員会を傍聴。19日は、議員総会、会派での打ち合わせなどを・・。
 20日は、午前にわらじ通信の地域配布、午後からは、三田市の教育フォーラムに参加。幼少期を三田で過ごした三好達治氏の生誕110年をきっかけとして結成された「三好達治研究会」が詩を募集し、「三田少年少女 柿の実詩集」を発刊。その中から優秀な作品に表彰状が贈られました。
 特に気に入った作品が母子(もうし)小学校1年生がつくった「お空」という作品です。
 「せん生 しゅんくんのおばあちゃん もうちょと生きたかったかなぁ 入学しき見たかったかなぁ お空から見てくれてるよね」
 心が温かくなりませんか。
 また、記念講演には、元NHKアナウンサーの山根 基世氏が「もう一度考えたい ことばの力」と題して話されました。
 人間の言葉の持つ力を改めて感じた講演会でしたが、「読み聞かせではなく、読み語り」を実践しているという話には、確かにそうかも・・・。と関心しました。

 夜には、エイサー隊の皆さんと地域のお祭りに参加しました。下記がその時の写真です。私は後方で地方(三線隊)をしています。最近ようやく沖縄方言交じりの歌にも慣れてきましたが、三線の出来はまだまだというところです。

 21日は、ゆりのき台防犯ボランティアの方との打合わせ、防犯だけではなく、防災も取り入れる方向で一致しました。要援護者をささえる支援者がゆりのき台には、まだまだ不足している実態や自主防災組織のあり方が課題となっています。
 この日は、終日雨模様でわらじ通信のポスティングも出来ません。体休めの日と決めつけました。

 ようやく22日(月)までたどりつきました。
 ここまで、読んでくださり感謝します。
 午前は、議会運営委員会での話し合い。午後からは、企画総務常任委員会への出席と残り2つの常任委員会の傍聴そして会派の皆さんとの打合わせ、夕方からは、まだ配付出来ていないエリアへのわらじ通信のポスティングをし帰宅しました。
 
 今朝方、あのフランスからの客人を駅まで見送りましたが、さすがに1週間過ごした彼の姿は、何処となく寂しそうでした。
 彼のこれからの人生に私たち家族が少しでも良い影響を与えることを祈っています。
 日本の旅を有意義に過ごしてください。
 
 

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研修4日目終了

2011年08月11日 | 生活・教育
 JIAMでの研修も4日目が終りました。
 今日は、昨日残っていた講義で診療報酬と薬価基準の説明から入り、少子化社会対策と児童福祉、虐待に関連する諸法律、障害者福祉、そして最後に生活保護について講義を受けました。

 診療報酬では、過去からの経過を学び、児童福祉に関しては、現状の保育制度の仕組み、待機児童対策としての認定子ども園や現在検討されている子育て新システムの概要などを学びました。
 驚くべきことにこの新システムでは、認定子ども園とは、違う視点で「子ども園」を検討しているなど、間もなく公表される子育て新システムの中間発表の内容が気になります。

 子育てビジョンでは、ライフワークバランス、父親の育児休暇の取得施策などが描かれていますが、日本社会の構造もあり、なかなか思うように行っていないのが実情です。
 講師の先生も「少子化を防止するための子育て施策には、決定打がなく、地道な取り組みしかない」と話されていました。

 最近、私のところには、市民から待機児童に関してや児童虐待についての問い合わせが来ています。市民にとって、家族の生活に関わる出来事であるだけに相談内容も深刻そのものです。

 今回、多方面にわたる社会保障制度を学ばせていただきました。これからの相談ごとにもある意味役立つと思います。

 今朝、食事の前に研修所から15分程度東に向かって散歩してみました。
 空は、曇り空。太陽も隠れていて散歩には持ってこいの天気。
 早朝にも関わらず、ルアーの釣り人がチラホラ。
 

 写真を撮っているとラジオ体操で子ども達が集まりかけています。懐かしい光景です。

 さて、本日の講義が終り直ぐに「社会保障制度の財源のあり方」についての方策を検討すべく、私たちのグループは、別室に集合。
 議論の途中で、夕食のラストオーダーが近づいたので一旦食事タイムをとり、再び議論を・・・・。
 21時30分に議論に目途をつけ、最終日の明日の朝に集合し発表の準備をすることにし解散しました。
 消費税を上げなければやっていけないのか?給付事業で見直しが出来るのでは?国民的議論が必要では?それよりまず、政治がビジョンを持って決断すべき時期ではないか?などなど、日本の将来を見据えた議論が展開されました。

 明日で研修も終りですが、雑念を取り除ける環境下での研修、そして何より、多くの地方議員の方との議論は、スキルアップになりました。
 

 
 
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複雑・難解な社会保障制度、でもおぼろげながら研修の成果が・・・

2011年08月10日 | 生活・教育
 昨日は、社会保障制度の概念や財源、理念、根拠について講師の大正大学、新田秀樹先生や、多重債務者のワンストップ窓口についての行政の取り組みとして野洲市の職員(生水氏)から現場の声を聞く事ができました。
 その夜には、「三田市のまちづくり基本条例策定委員会」が開催されることになっており、研修所を1時間ほど早退して三田市役所へ向かうことになりました。
 委員会が終ったのが、21時30分過ぎ。

 今朝早くに新三田駅を出発し、今朝の1限目の講義には、30分前に到着。

 本日の講義は、介護保険と高齢者福祉、医療制度、医療保険について講義していただいた後、17時30分からグループに別れ、それぞれの課題について、各市からこられている方と議論を戦わせました。

 我々のグループに与えられている課題は、「社会保障の財源」について。
 今、政府は、2010年半ばに消費税を10%上げ、目的税として社会保障に使うことを明言していますが、議論は、
 ・本当に国民が理解してくれるのか?
 ・消費税を上げる前にもっと他の税目を見直すことができないのか?
 ・それより政治に信頼を取り戻すことが大切なのでは?
 ・教育を見直すべき
 ・雇用政策や構造的改革を急ぐべき
 ・少子化、子育て支援施策が雇用施策につながるのでは?
 ・経済のグローバル化で日本の産業が海外に流出し、雇用が確保できない

 などなど、財源をどうするのか?の議論から少し離れる場面もありました。
 しかし、議論が広がっていったのも、結局は社会保障制度の財源を考えるとき、色々な施策と密接に繋がっている現れなのではないかと思います。

 税や財源の問題を論じるとき、国は「この日本をどうしたいのか」について、国民に強いメッセージを送り、「安心した老後が確保できる」ことを約束しない限り、消費税を上げることは出来ないと思います。
 この問題は、マニフェストがどうのこうのの問題ではなく、国のあり方を与野党の国会議員、官僚らが、国民に議論を巻き起こしながら制度設計を築き上げる必要があると思います。
 
 (写真は宿泊している部屋から琵琶湖を撮影)

 研修は、明日、明後日と続きますが、細やかな研修内容に感謝いたします。
 複雑な社会保障制度を少しでも自分のものにして帰りたいと思います。
 
 (写真は、研修室廊下から山側を撮影)
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研修所から観た大津市の花火

2011年08月08日 | 趣味その他
 本日から大津市唐崎にある全国市町村国際文化研修所にて5日間の日程で「社会保障制度」に関する研修を受けています。
 内容は、介護保険と高齢者福祉、医療制度、医療保険、少子化対策と児童福祉、障害者福祉、そして生活保護と多岐に渡っています。
 今回は、54名の市町村議員の方と班別の演習を含めて様々な角度で議論させていただく予定となっています。
 
 研修生の中に昨年の研修で出合った和歌山県内のH市議M氏と再会をすることができました。
 昨年の研修時(政策条例づくり)には、議会改革について議論した方でもありましたが、今回Mさんと議会改革が何処まで進んでいるか意見交換をすることができました。

 頑張っている方とお話しをさせていただくと私も元気が出てきます。
 議会改革は、議会のためでもありますが、その結果は、市民のためになる改革であると信じています。

 唐崎の研修所に来るまでの湖西線の車中でアナウンスがあり気が付いたのですが、今日は大津市の花火大会の日でした。

 研修所の5階のミーティングルームから数名の研修生の方々と1万発の花火を楽しみました。
 携帯電話で撮影しましたので、ピントがずれていると思いますが、ご了承ください。
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エネルギー政策はどうあるべきか~兵庫県保険医協会市民公開企画から~

2011年08月08日 | 生活・教育
 7日の午後からキッピーモール多目的ホールで兵庫県保険医協会(北摂・丹羽支部主催)の市民公開講座が開催されました。
 その内容は、協会の環境・公害対策部長である森岡芳雄先生の「福島原発事故の放射線量被害想定」の講演会と山口県上関町田の浦で立地予定の上関原発の28年間の祝島の住民の戦いを紹介した「ミツバチの羽音と地球の回転」(鎌仲ひとみ監督)の上映でした。

 森岡先生は、勤務医からの立場そして大気・水質が専門ということですが、多くの原子力専門の方や報道、インターネットから得られた情報を元に福島原発事故がもたらす放射線量の現在と今後について話をしていただきました。
 
 原爆と今回の事故の放射線量の違いについては、原爆は一瞬の出来事で放射線の影響がその後少なくなって来るのに対し、福島原発の場合は、爆発していない分その影響は十数年かかること。
 そのことが、政府が発表している「今直ちに影響はない」とのコメントは、「直ちではないが、将来影響が出てきます」と読み変えたほうがよい。と思う。
 さらに、これまで何度も報道されているように、その影響は子ども達に出て来るのであり、チュルノブイリ後数年間で癌の発生率が高まってきたように日本でも同じ現象が起きるであろう。と話されました。

 また、人間が生きていく上で大切な農畜産海洋産物に対しても影響が出て来る原発、食べ物が汚染されてしまっては、人間の生きる根本を断つようなものであり、脱原発から反原発へと大きく舵を取り直す必要があるとも・・・・。
 豊かになりすぎた日本社会、今生活を見直しひとり、一人がエネルギーを減らす努力をしなければならない。との結びは印象に残りました。

 「ミツバチと羽音と地球の回転」は、次の予定があり、1時間程度しか映画を見ることができませんんでしたので、再度見に行きたいと思います。
 祝島の人達は、主に漁業で生計を立てており、原発が稼動することによる水温の上昇がもたらすことにより海の生態系が変ることは、原発立地による補償金を貰ったからと言って海の豊かさは戻らないので反対運動を継続して取り組んでいるという前半の内容でした。
 
 それも計画が立ち上がった28年前に「海の豊かさが奪われること」を懸念しているのです。
 海水温度は、原発の放流口付近で7℃も上昇するといいます。
 
 森岡先生が「真の豊かさとは何か」とお話しされていた部分と目先の利益ではなく子々孫々まで海の豊かさを求めている祝島の人々の戦いに共通点があるように感じます。
 
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広島 子どもたちの平和への誓い

2011年08月06日 | 生活・教育
 8月6日は、広島に原爆が投下された日です。NHKでは、平和記念公園や広島市内各所から生放送で番組をしていました。

 式典では、松井広島市長、男女の児童、菅総理が、それぞれ核の廃絶の訴えや平和への思いを述べられました。
 特に注目すべきは、菅総理が、松井市長の「核と人間は共存できない。国のエネルギー政策の見直しが必要」との発言に対してどのような考えでメセージを送るのかに注目していました。

 菅総理も「エネルギー政策の見直し」に言及し「原発に依存しない社会をめざす」と断言しました。言いかえれば、「核の平和利用はできない」ことを明言したことになります。

 式典では、広島市内の小学校に通う男女児童が「平和への誓い」を5万人とも言われる参加者の前で堂々と読み上げていました。
 「人はどうして戦争するのでしょう。戦争するのも人間。戦争を起こさないようにするのも人間」
 だから、戦争しないように大人は努力しているのか?と子どもたちに突きつけられた感じがします。

 松井市長の被爆者2名のメッセージも心にしみました。66年前の今日がメッセージの中で蘇ったような気持ちになり、自然に涙が出てきました。
 薄れ行く被爆者の経験をつないでいくのは、大切なことであると改めて感じました。


 
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食料自給率は上げることができない

2011年08月06日 | 生活・教育
 東京大学大学院准教授である川島博之氏が書いた本「食料自給率の罠」を読み、日本が直面している農業の現状と課題が理解できました。

 これまで、私は日本の農業が衰退し、耕作放棄地が増え食料自給率が40%となっている現状に対して、率直に言って休耕田で麦など穀物を植えることで日本の食糧自給率はかなり上昇してくるものと思っていました。

 しかし、川島准教授の本を読み、現在の世界の食料の状況と外国と日本との食料の貿易関係、食管法による日本米と外国米との単価差、諸外国と国土面積の比較など、多くのデータと共に語られる理論が、「農水省の提唱する食料危機の触れ込みにだまされてはいけない!」に納得させられました。

 これからの日本の農業に関する考え方やあり方については、狭い国土を考えて日本の技術を生かし、外国と真っ向勝負できる養豚や養鶏、野菜(工場含む)、花きなどを自由化(緩和施策)しつつ、農民の土地を守るための米作りについては、現状のまま保護して行く方法が良いのではないかとのご提案でした。
 いくら頑張っても、現状の米の単価差では諸外国に勝負できない、そればかりか米の品質も日本米に近寄っていて遜色ない。とのことです。

 日本の農家数は減ってきていますが、規模拡大を考えると農家数をもっと減らさなければならなくなり、そのことは、日本の農業の歴史性から言ってそぐわないし農家を無視してはならない。という当たりは、私の頭の中で整理出来ていない部分がかなり明確になりました。

 三田市内でも米作りしている農家が多くいますが、そのほとんどが兼業農家です。その姿は、これまで日本が農家に対してとってきた施策と繋がってきます。
 米づくりだけでは食べていけない現実があるのです。

 この書籍は、日本の食料自給率だけを上げることだけに躍起となる施策ではいけないということを明らかにしたものです。
 読み応えありました。


 
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