これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

にわか山ガール

2014年07月17日 22時09分22秒 | エッセイ
 実は、近々、富士山の清掃に行く。
 某旅行誌のイベントに姉と応募したら、めでたく当選したのだ。
「トレッキングシューズは必要よ」
 山男の夫を持つ姉からメールが来た。ときどき、どこぞの山に出かけることもあり、一揃いの装備を持っているのだそうな。
「ふーん、そうなんだ。じゃあ買っておくわ」
 近くにスポーツ用品店はない。こういうときはデパートだ。
「いらっしゃいませ」
 いかにも山ガールという若い女性が応対してくれた。にぎやかに陳列された商品を見ていたら、私も一揃い欲しくなってきた。
「ええと、リュックはどれがいいと思いますか」
「日帰りですか? お泊りですか?」
「日帰りです」
「じゃあ、20リットルから25リットルで十分です。女性用はこの辺りですので、ご覧になってください」
 雨ぶたがついているもの、いないもの、背中の風通しがよいものなど、商品の特徴を説明してもらう。
「じゃあ、これにします」
 


 ためしに背負ってみるよう促され、肩から下げた。山用は腰や胸にもバンドがあり、力を分散する仕組みになっている。はめるだけで5分くらいかかりそうだと驚いた。



「ウエアは、何がいいですか」
「日焼けを防ぐならハイネック、長袖がよろしいかと思います。どのデザインも、速乾性で体を冷やさない生地を使っています。夏でも寒いときがあるので、フリースの上着もあると便利ですよ」
「じゃあ、これとこれ。帽子はありますか」
「こちらです」
 店員さんに手伝ってもらうと、買い物が早い。



 トップスに合うパンツも買った。



 雨具は家にあるので、あとはシューズだけだ。
「足首を保護できるものがおススメと言われたのですが、山ヒルでもいるんでしょうか」
 かねてから、心配していた不安をぶつけてみた。山ヒルは、いつの間にか靴の中に入り込み、足の血を吸うという。ブロ友さんが被害に遭い、流血したと聞いている。
「富士山に山ヒルは聞いたことないから、大丈夫ですよ。足首の保護は捻挫対策です。凸凹道を歩いていると、変なひねり方をすることがありますから」
 よかった、取り越し苦労だったようだ。
 ワンサイズ大きなものがいいと言われ、渋めの色を選んだ。



 山ヒルはいなくても、スズメバチやヤブ蚊、ブヨなどはいるらしい。虫よけスプレーに虫刺されの薬が必需品である。虫が嫌いな人には無理な場所だ。
「ありがとうございました!」
 30分ほどで買い物が終わり、家に帰る。しめて6万6千円。結構投資したので、元をとらねばという計算が働く。

 私も山ガールになろうかしら~!!

 しかし、今日、夫からテンションの下がる話をされた。
「週末は、荒れ模様だって。各地で雷雨になるみたいだよ」
 ガーン!
 そういえば、荒天の場合は中止と書いてあった……。
 こんなに買い込んだのに。
 山ガールの前に、私は雨ガールだったのだ。


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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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コメント (12)
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