これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

ブラッド・ファーザー ~メル様へのファンレター

2017年06月08日 21時32分16秒 | エッセイ


拝啓 梅雨の候 メル様におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
 さて、先日、新宿にて「ブラッド・ファーザー」を鑑賞させていただきました。貴男の度重なる問題行動に辟易させられた一ファンとしては、観ないという選択肢もありました。でも、無名時代の「青春グラフティ」や「ティム」、「誓い」などはレンタルしましたし、「バウンティ」「燃えつきるまで」「ミリオンダラー・ホテル」などは、数少ない上映劇場まで足を運んで観たものです。これを見逃すと、あとから後悔するような気がして、一応劇場まで駆けつけた次第です。
 ちゃっかり映画ファン感謝デーを選んだことで、たとえ作品に不満があっても、財布への打撃が最小限になる工夫もしました。武蔵野館に行くのは初めてでしたが、座席の座り心地はよかったし、館内の昭和らしい雰囲気も気に入りました。いい映画館で何よりです。
 今回は、酒とクスリに溺れ、家族に迷惑をかけたダメ親父の役でしたね。正直いって、お肌の曲がり加減には驚きました。「フォエバー・ヤング」のときにも、ずいぶん老けたと感じましたが、それ以上です。一体おいくつになったのかと調べてみたら、1956年生まれの61歳じゃないですか。まだまだお若いはずです。若返りのカリスマ、ドクター南雲は1955年生まれですよ。ぜひ、ゴボウを召し上がってはいかがでしょうか。
 しかし、アクションにはキレがあり、往年のままでしたね。連日、睡眠不足のため、暗い場所では眠くなりやすい私ですが、その心配はまったくありませんでした。低予算ながらも、見せ場では握りこぶしに力が入りましたし、車の中での暴れっぷりには惚れ惚れしました。冒頭と輪になったようなラストも、上手にまとまった印象です。
 上映終了後、私の後ろを歩いていた初老サラリーマンが「よかった……」とボソボソひとり言を言っていました。つぶやきが耳に入った瞬間、胸の中に大きなろうそくが灯った気がしたのです。劇場内はほぼ満員でしたが、皆満足げで、昔からのファンなのだろうと察しました。知り合いは誰一人としていないのに、この親近感は何なのか不思議に思いました。
 まずは、完全復活おめでとうございます。
 これからの、ますますのご発展をお祈り申し上げます。                   敬具
                          
 平成29年6月8日                                     笹木 砂希

 メル・ギブソン様


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コメント (12)
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