鳥取砂丘は広大な砂の海である。
エキゾチックで幻想的な写真を見て、ずっと「一度は行ってみたい」と感じていた。だが、砂漠ではなく砂丘という名の通り、思いの外アップダウンの激しい場所だった。
「砂丘会館で長ぐつを借りよう」
スニーカーなどでは、靴の中に砂が入ってしまうそうだ。また、夏場は砂が60度まで上がり熱くなるので、サンダルはもってのほかとWebページに書いてあった。まったくファッショナブルではないけれど、ここは素直に長ぐつを履こう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/40/41e7a1b5158cfaa20e4bb971e97f372f.jpg)
給食のオバちゃんみたい……。
インフォメーションで地図をもらうと、砂丘のてっぺんとなる馬の背までの道が載っていた。最短距離で行くコースは、急な傾斜を真っ直ぐに進むため、「ヒイヒイハアハアコース」との名がつけられていた。
これはちょっと……。
代わりに、60分かけてグルッと一周する「おすすめコース」を歩くことにした。歩く距離は長くなるが、高低差は小さいので疲れないと思ったからだ。
「あれだ」
階段を上り切ると砂丘が見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/fb/1453a08bdbc30d433eb0ba8befb78077.jpg)
早く行きたいのは山々だが、焦らず右に進み緑地帯を歩く。
「あ、バッタ」
草の間から、何匹ものバッタが飛び出してきた。少し前に話題になった『バッタを倒しにアフリカへ』に出てくる、サバクトビバッタではなさそうだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/74/ba4974650daf31987df16d7e95f9f2b9.jpg)
バッタは体の色を変えられるそうだから、砂に同化してこんな色をしているのかもしれない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/97/cdfcb695066c7369ec0eab36a9318df4.jpg)
緑はすぐになくなり、砂、砂、砂のエリアが待っていた。右足を踏み入れると「ズブズブ」と沈み込み、左足の番になっても「ズブズブ」と潜っていく。「よっこらしょ」と砂から足を引っこ抜き、また同じことを繰り返す。ただでさえ長ぐつが重いから、平地を歩くよりもずっと疲れる。
まもなく、夫が悲鳴を上げた。
「ダメだ、もう膝が痛い」
奴は若い時分に膝の手術をしているせいか、悪路と寒さにはめっぽう弱い。これから引き返し、砂丘会館で休憩すると宣言した。
「しょうがない。2人で行こう」
私と娘はすこぶる元気である。足の下から逃げようとする砂にすべり、邪魔されても馬の背を目指した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/69/d1330ad6f189733ff23a2f59e02a1c85.jpg)
日本海も見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/ed/75fee5271b77d331074c319dc7e1cb94.jpg)
景色を楽しみながら登れば、馬の背には難なく着く。ここは結構混雑していた。「せっかく登ったのだから、もう少しいたい」と誰もが考えるからだろう。
風が吹き、砂丘に「風紋」のできる場所がある。馬の背から米子寄りに進むと、ほとんど人がいなかった。トンビの家族が4羽で仲良く遊んでいただけで、ほぼ貸切の風紋を堪能できたことがうれしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/70/1d127ab1d865bd7a34e41ec95af354e7.jpg)
足跡もつけちゃった~!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/37/4b69e2d9304a1547775c179b285955b2.jpg)
最後はラクダに乗る。エイキチくんというヒトコブラクダだった。かなりの高さから、ズン、ズンと歩く振動が伝わってくる。大人に肩車されているような目の位置なので、高所恐怖症の人には厳しいかもしれない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/54/9e03bcf0b5d6df84959c364ae215013b.jpg)
水は持っていたが、とにかく喉が渇いた。
砂丘会館に戻ると、ダッシュで梨ジュースを買い、一気に飲み干した。これがまた美味しい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/b5/2a6f04d5e34715b9f4dda90387ce3588.jpg)
「俺は梨ソフトを食べて待ってた」
「はあ?」
私たちはジュースだけだったのに、キイ~!
砂丘では、パラグライダーやサンドボードなども体験できるそうだ。
また来る機会があれば、チャレンジしたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/18/b2b19eb2db2595e3407c99e2498c999f.png)
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
エキゾチックで幻想的な写真を見て、ずっと「一度は行ってみたい」と感じていた。だが、砂漠ではなく砂丘という名の通り、思いの外アップダウンの激しい場所だった。
「砂丘会館で長ぐつを借りよう」
スニーカーなどでは、靴の中に砂が入ってしまうそうだ。また、夏場は砂が60度まで上がり熱くなるので、サンダルはもってのほかとWebページに書いてあった。まったくファッショナブルではないけれど、ここは素直に長ぐつを履こう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/40/41e7a1b5158cfaa20e4bb971e97f372f.jpg)
給食のオバちゃんみたい……。
インフォメーションで地図をもらうと、砂丘のてっぺんとなる馬の背までの道が載っていた。最短距離で行くコースは、急な傾斜を真っ直ぐに進むため、「ヒイヒイハアハアコース」との名がつけられていた。
これはちょっと……。
代わりに、60分かけてグルッと一周する「おすすめコース」を歩くことにした。歩く距離は長くなるが、高低差は小さいので疲れないと思ったからだ。
「あれだ」
階段を上り切ると砂丘が見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/fb/1453a08bdbc30d433eb0ba8befb78077.jpg)
早く行きたいのは山々だが、焦らず右に進み緑地帯を歩く。
「あ、バッタ」
草の間から、何匹ものバッタが飛び出してきた。少し前に話題になった『バッタを倒しにアフリカへ』に出てくる、サバクトビバッタではなさそうだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/74/ba4974650daf31987df16d7e95f9f2b9.jpg)
バッタは体の色を変えられるそうだから、砂に同化してこんな色をしているのかもしれない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/97/cdfcb695066c7369ec0eab36a9318df4.jpg)
緑はすぐになくなり、砂、砂、砂のエリアが待っていた。右足を踏み入れると「ズブズブ」と沈み込み、左足の番になっても「ズブズブ」と潜っていく。「よっこらしょ」と砂から足を引っこ抜き、また同じことを繰り返す。ただでさえ長ぐつが重いから、平地を歩くよりもずっと疲れる。
まもなく、夫が悲鳴を上げた。
「ダメだ、もう膝が痛い」
奴は若い時分に膝の手術をしているせいか、悪路と寒さにはめっぽう弱い。これから引き返し、砂丘会館で休憩すると宣言した。
「しょうがない。2人で行こう」
私と娘はすこぶる元気である。足の下から逃げようとする砂にすべり、邪魔されても馬の背を目指した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/69/d1330ad6f189733ff23a2f59e02a1c85.jpg)
日本海も見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/ed/75fee5271b77d331074c319dc7e1cb94.jpg)
景色を楽しみながら登れば、馬の背には難なく着く。ここは結構混雑していた。「せっかく登ったのだから、もう少しいたい」と誰もが考えるからだろう。
風が吹き、砂丘に「風紋」のできる場所がある。馬の背から米子寄りに進むと、ほとんど人がいなかった。トンビの家族が4羽で仲良く遊んでいただけで、ほぼ貸切の風紋を堪能できたことがうれしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/70/1d127ab1d865bd7a34e41ec95af354e7.jpg)
足跡もつけちゃった~!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/37/4b69e2d9304a1547775c179b285955b2.jpg)
最後はラクダに乗る。エイキチくんというヒトコブラクダだった。かなりの高さから、ズン、ズンと歩く振動が伝わってくる。大人に肩車されているような目の位置なので、高所恐怖症の人には厳しいかもしれない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/54/9e03bcf0b5d6df84959c364ae215013b.jpg)
水は持っていたが、とにかく喉が渇いた。
砂丘会館に戻ると、ダッシュで梨ジュースを買い、一気に飲み干した。これがまた美味しい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/b5/2a6f04d5e34715b9f4dda90387ce3588.jpg)
「俺は梨ソフトを食べて待ってた」
「はあ?」
私たちはジュースだけだったのに、キイ~!
砂丘では、パラグライダーやサンドボードなども体験できるそうだ。
また来る機会があれば、チャレンジしたい。
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