これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

風船バレー

2021年01月17日 21時34分36秒 | エッセイ
 先日読んだ文に、「スポーツにはストレスを解消する働きがある。コロナ禍の今こそ運動を」とあった。
「それはよーくわかる。でも……」
 私は2016年からジムに通い、スカッシュを続けてきた。しかし、四方を壁に囲まれている上、狭いスカッシュコートは感染リスクが高い。更衣室等がクラスター発生の原因となったニュースもあったし、安全になるまで控える方が無難である。最初の緊急事態宣言とともに退会し、今は筋トレぐらいしかしていないのが現状だ。
「家で手軽に体を動かせないかな」
 とはいっても、うちが大豪邸であるはずもなく、狭い部屋の中でできることは限られている。家具や電化製品を傷めず、楽しくできるスポーツはないかと頭をひねった。
「そうだ、風船なんてどうよ」
 もし、10人の人に「風船はスポーツか」と聞いたら、10人全員が「違う」と答えるだろう。私もそう思う。子どものときに姉や妹と風船バレーにハマり、汗をかきかき対戦したものだ。気楽に遊びながら運動できることは間違いない。
「よし、100均だ」
 まずは風船を調達しに、駅前の店に向かった。地味な昔風の風船はなく、装飾の多い商品が並んでいた。一番シンプルと思われる風船をレジに持っていく。
 あとは膨らませるだけ。肺活量も落ちたようで、結構ツラかったけれど、何とか膨らんでくれた。



 下から叩けば真上に上がる。蛍光灯に当たらないよう、慎重にウォーミングアップ。
 対戦相手がいればよいのだが、夫ではちょっと……。
 壁の方がマシだと思い、跳ね返ることを期待して真横に打った。風船でも、力を入れて叩けば、結構な速さで戻ってくる。そして顔に当たった。危ないので、少々山なりの角度にしたら、落とさず何度も続けることができた。これなら相手なしでも楽しめる。
「まさか、部屋の中で風船壁打ちをする日が来るとは思わなかったな」
 食後ということもあり、15分ぐらいは座って壁打ちをしていた。体が温まり、ベストを脱いだ。床暖房のスイッチも切った。意外にカロリーを消費するようだ。
「あー疲れた。ご飯の支度もあるし、もうやめようっと」
 ほんの20分程度、体を動かしただけでも気分が明るい。スポーツであろうが、なかろうが、ストレスが解消できればそれでいいのだ。
 夕食後は筋トレが待っている。スクワットのあとに腹筋を始めたら、何だかお尻が痛い。どうしたのだろう。原因はわからないが、座布団を敷いたら気にならなくなった。
 筋トレのあとはお風呂。ところが、湯船に入ったら、お尻がピリピリしみる。さっき、腹筋で痛かったところではないか。何事かと鏡で確認したら、すり傷ができていた。
「わかった、座って風船をしたからだ」
 つまり、童心に返り夢中で遊んだ結果、尾てい骨付近を負傷したのに、まったく気づかなかったらしい。
 何という間抜けな……。
「痛い、痛~い」
 メンソレータムを傷口に塗ったら、これまたしみることしみること。
 痛いけど、時間があったらまた風船で遊びたい。


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コメント (10)
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