これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

月刊フラワーズ7月号をゲットせよ

2016年06月09日 20時00分00秒 | エッセイ
 活字を読むようになったのは30代からだ。
 それまでは、もっぱら漫画。絵の粗い少年漫画は対象外で、写実的な劇画タッチのアクションだったり、ロマンティックなラブストーリーだったりする少女漫画に夢中だった。
 とりわけ好きだった漫画家が、萩尾望都さんである。『ポーの一族』は不朽の名作だし、『11人いる!』もファンタスティック。『トーマの心臓』『訪問者』などなど、時間がたつのも忘れて読んだ。
『ポーの一族』は1976年に連載を終えているが、今回、40年ぶりに最新作が『月刊フラワーズ7月号』に掲載されるとブロ友さんが記事にしていた。

 なにっ、買わなくちゃ!

 翌日、早速書店に向かったが、完全に出遅れたようで、どの書店も売り切れである。ブロ友さんはお住まいが福井ということもあり、「まだ残っている」と書いていた。しかし、都内の私が住んでいるエリアでは、すでに入手困難になっているらしい。

 ネットで見てみよう。

 PCから「月刊フラワーズ 2016年7月号」で検索すると、「売り切れ」という予測ワードが登場する。私と同じことを考えた中高年ファンが、我先にと本屋に押し掛けたのだろう。
 アマゾンでは在庫があるようだが、プレミアム価格の3000円超えで売られている。定価は590円なのに信じられない。おそらく、転売目的の輩がいち早く買い占めたのではないか。ファンでもないくせに、やめてほしい。
 けしからぬ人間を儲けさせることはない。もう月刊フラワーズはいいや、とあきらめた瞬間、富山の友人からメールが来た。
「若冲のお返しは、梨と新酒でいい?」
 先月、若冲展に行った際、気持ちばかりのものを若冲ファンの友人に送ったら、「家宝にする」と喜んでもらえた。律儀な彼は、何かお返しをしたかったようで、メールが来たというわけだ。
 北陸つながりで、福井と富山がダブって見えた。私はボタンを連打し、前のめりになってメールの返信をした。
「お願い! 梨と酒はいいから、月刊フラワーズ7月号を送ってぇ~!」
 富山でも売り切れていたようだが、その書店では7日に再入荷する予定になっていたらしい。ただならぬ気配を感じた友人が、書店で受け取ったあとすぐに送ってくれたので、わが家には8日に到着した。



 やった、やった~!

 思わず両手を上にあげ、力強くガッツポーズを決めちゃったもんね。
『月刊フラワーズ 7月号』は重版が決まったというが、部数がさほど多くないので、ここでゲットできたのは幸運である。つくづく、人とのつながりはお金に代えられないと実感した。
 ところで、友人は職人だから、少々いかつい外見をしている。多分。
 どんな顔をして少女漫画を買ったのかと想像すると……。
 感謝の気持ちが2倍、3倍になってきた。



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10 コメント

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【さいかい】 (心機朗)
2016-06-10 08:11:20
手に入って良かった、良かった。
日頃の人付き合いを大切にしてるからですね。
『11人いる』はアニメ版を見たことある程度ですが、名前はよく存じています。
僕は『りぼん』派で、一時期購入もしてましたし、立ち読みしてた時期もありました。さすがにこの年になって少女マンガの立ち読みは厳しいけど、購入だったら「娘へのおみやげだよ」って顔で自分に言い聞かせて買えるかな?店員さんの方が「コレ絶対自分で読む分だ」ってわかってたりね。まぁ、僕の場合はどう思われようが買いたいのが買える時は買いますが…。
そういえば『ときめきトゥナイト』『ママレードボーイ』の続編が出たって聞いたような…。
今回のは連載ではなく、短編なのかな?しっかり噛み締めて、遠方の友人の勇気に報いましょう。
返信する
本宮ひろし (陽水)
2016-06-10 12:51:41
こんにちは。まぁタイミングが良かったのか偶然とは凄いね(笑)
地元にある本屋さんに電話したら県東部の店に一冊だけありますとの事、数日後に取り寄せれますが・・・すぐ押さえて頂きました。取りに行った時は少し恥ずかしかったよ(笑)
俺は本宮ひろしの漫画にはまったな・・・硬派な反面少しエッチな描写がありそれが良かったのかもね(笑)
ほとんどの作品を読んだかも・・今は漫画からも活字からも離れSNSの世界にドップリ・・
色んな人の写真に一喜一憂してる今日この頃です。
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もはやミッション! (白玉)
2016-06-10 21:16:08
本当にすさまじいまでの萩尾さんフィーバー!?
40年待ったファンの多さ、想像以上ですね。
砂希さんおめでとう&陽水さんグッジョブです。
そんな中、これも転売目当ての人が・・・情けないですね。
作品をじっくり読んだら、絶対手元に置きたくなるはず。

よかったら、TBをお願いしてもいいですか?
『レヴェンナント~』も通知したのですが、反映されなかったようです。
返信する
りぼん (砂希)
2016-06-10 21:30:52
>心機朗さん

私は花とゆめが好きでした。
LaLaもよく読みましたよ。
要するに、白泉社がよかったんですね。
りぼんは一条ゆかりさんの作品から読んでいました。
ファンなんです。
でも、男性で「自分が読みたければどう思われたって気にしない」人は少数派という気がします。
たくましいですよ。
そういう人に増えてもらいたいです。
富山の友人にはひたすら感謝感謝。
返信する
そういうこと? (砂希)
2016-06-10 21:35:15
>陽水さん

このたびは大変お世話になり、ありがとうございました。
なんで7日に入荷なんだろうって不思議に思っていました。
書店間での移動があったからなのね。
最後の1冊は私の手元に♪
今は読む時間がないけれど、明日はある(笑)
どっぷり萩尾ワールドに浸かって楽しみます。
本宮ひろしは『男一匹ガキ大将』を読んだくらいかも。
嫌いじゃないけど、繊細なのがいいかな~。
また何かあったらお願いします(笑)
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TBやってみました (砂希)
2016-06-10 21:47:18
>白玉さん

教えてくださったおかげで、私もゲットできましたよ。
ありがとうございました。
YahooにログインしているとTBができないようなので、先ほどログアウトしてTBを送ってみました。
月刊フラワーズとレヴェナントの2つなのですが、うまくいったかしら……。
他の方に送るときは、これでいけるんですけどね。
どうもYahooと相性が悪いみたいな気がします。
検索中に辛辣な記事を見つけました。
5万部しか発行しないなんて、萩尾さんをナメとんのかとか、予測が甘いとか、実に共感しましたよ。
重版が決まり、プレミアム価格で売り出し中の人は焦ったでしょうね。
不当な利益を得ようと思わないでくださーい。
返信する
執念 (片割れ月)
2016-06-11 16:16:09
若冲からルノワール、あいだに月刊フラワーズからガンダムの果てまで挿むとなると芸術に対する見識の豊かさを感じさせられます(笑)
それにしても富山のお友達も、殺気立ったメールを見てこれは尋常じゃないことだと思ったのでは…
おそらく、あちこち電話をかけまくり、本屋と本屋のあいだを車で奔走し、やっと見つけた一冊だったのでは…
家宝にする価値があるかも知れませんね(*^^*)ポッ

正直マンガは観ない少年でした。かといって小説を読むでもなく…(*゜.゜)ゞポリポリ
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さては (砂希)
2016-06-11 21:26:14
>片割れ月さん

一貫性のない芸術観ですみません(笑)
片割れ月さんは写真が好きだったのではないでしょうか。
薄着の女性が写っているような…。
友人の最初の返信は「明日問い合わせてみます」でした。
ところが、そのあとすぐに「一冊見つけました」だったので、やはり緊急性を感じたのではないかと。
まさに選ばれた一冊ですね。
金庫に保管しなきゃ(笑)
今日は出かけていたので、まだ読んでいません。
返信する
私はエロイカ (Hikari)
2016-06-12 12:53:55
砂希さんの活字好きは案外遅かったのですね。
御幼少のみぎりから手当たり次第の読書家かと思っていました。
久しぶりの再会はモエますね。(燃え?萌え?)
私はビンボーすぎて雑誌を買ってもらえることも買うお小遣いもない子どもでしたので、
友達が読んだ後のを借りました。
特にエロイカより愛をこめてはドはまりでしたね。
だいぶ大人になってから、単行本を全部買いました。
すでに35年くらい?
続編と聞いたら、私も即買いするだろうなぁ。
砂希さんが入手困難と知った時の気持ちを想像して、入手に\(^o^)/でした。
よかったですねぇ。
返信する
連載中 (砂希)
2016-06-12 22:24:25
>Hikariさん

エロイカは私も大好き♪
萩尾さんとはベクトルが違うので、どちらも甲乙つけがたいです。
ちなみに、エロイカは細々と連載をしているようですよ。
去年だったかその前だったか。
39巻が発売されていました。
もちろん買いましたが(笑)
続きはいつ出るのかしら。
月刊フラワーズを読みましたが、絵のタッチはもちろん変わってしまったし、話の展開も昔の面影をとどめていません。
また続きが出るようなので、今度は売り切れる前に買わなくては。
今回は運がよかったです(笑)
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