もらって嬉しい結婚式の引き出物は?
「食器かしら。カレー皿とスプーンのセットは重宝するわ」
じゃあ、もらって困る引き出物は?
「花瓶ね。大きすぎて使いにくいから、箱にしまったまま放置しているの」
これが20年前の私の答えである。
今は、カタログから好みの品を選ぶことのできる引き出物が主流のようだが、昔はそうではなかった。あちこちから似たような品をいただき、捨てることもできずに収納庫で眠っている。そういえば、グリルパンは2つあるし、サラダボウルセットも使っていない。
おそらくは、私が贈った引き出物も同じ運命を辿っているのだろう。外側がパステルグリーン、内側が乳白色の大皿、中皿、小鉢の食器セットにしたのだが、気に入ったと言ってくれたのは母と義母くらいだ。
18年前、友人の結婚式からの帰り道で、私はつい「引き出物が重い」と弱音を吐いた。しかし、並んで歩いていた友人からは、「砂希のときよりは軽いよ」という返事が返ってきた。「えっ」と驚き苦笑したが、案外、苦労して持ち帰ったものだから大事にしているかも……と都合のいい解釈をするしかない。うむうむ。
さて、使えない引き出物代表の花瓶だが、収納庫を整理していて久しぶりに対面した。
「あっ、なにこれ、いいじゃない」
20年ぶりに再会した花瓶は、やけに妖しく艶めかしく見えた。
中学時代の洟垂れ坊主が、渋いロマンスグレイになったわけではない。おさげ髪のイモ娘が、真紅のバラのごとく咲き誇っているわけでもない。花瓶は最初から変わらないから、この20年間で私の好みが変わったのだ。白地に映える赤に加えて、華やかな金色が輝いている。でっぷりせずに、ほどよくシェイプされたシルエットにも惹かれる。もっと早く、この魅力に気づけばよかった。
「こんなにキレイなんだから、しまっておいたらもったいない」
花はなくてもよい。せっかくだから、日常的に目にする場所に、この美女を飾っておきたいのだが、それらしい場所が見当たらない。
「出窓だと、地震が来たら落ちて割れちゃうよね」
「床に置いたら、夫が蹴って割れちゃうよね」
うーむ。
結局、破損することが心配で、収納庫に戻してしまった。
貧乏性とは、こういうことをいうのだろうか。
↑
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
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じゃあ、もらって困る引き出物は?
「花瓶ね。大きすぎて使いにくいから、箱にしまったまま放置しているの」
これが20年前の私の答えである。
今は、カタログから好みの品を選ぶことのできる引き出物が主流のようだが、昔はそうではなかった。あちこちから似たような品をいただき、捨てることもできずに収納庫で眠っている。そういえば、グリルパンは2つあるし、サラダボウルセットも使っていない。
おそらくは、私が贈った引き出物も同じ運命を辿っているのだろう。外側がパステルグリーン、内側が乳白色の大皿、中皿、小鉢の食器セットにしたのだが、気に入ったと言ってくれたのは母と義母くらいだ。
18年前、友人の結婚式からの帰り道で、私はつい「引き出物が重い」と弱音を吐いた。しかし、並んで歩いていた友人からは、「砂希のときよりは軽いよ」という返事が返ってきた。「えっ」と驚き苦笑したが、案外、苦労して持ち帰ったものだから大事にしているかも……と都合のいい解釈をするしかない。うむうむ。
さて、使えない引き出物代表の花瓶だが、収納庫を整理していて久しぶりに対面した。
「あっ、なにこれ、いいじゃない」
20年ぶりに再会した花瓶は、やけに妖しく艶めかしく見えた。
中学時代の洟垂れ坊主が、渋いロマンスグレイになったわけではない。おさげ髪のイモ娘が、真紅のバラのごとく咲き誇っているわけでもない。花瓶は最初から変わらないから、この20年間で私の好みが変わったのだ。白地に映える赤に加えて、華やかな金色が輝いている。でっぷりせずに、ほどよくシェイプされたシルエットにも惹かれる。もっと早く、この魅力に気づけばよかった。
「こんなにキレイなんだから、しまっておいたらもったいない」
花はなくてもよい。せっかくだから、日常的に目にする場所に、この美女を飾っておきたいのだが、それらしい場所が見当たらない。
「出窓だと、地震が来たら落ちて割れちゃうよね」
「床に置いたら、夫が蹴って割れちゃうよね」
うーむ。
結局、破損することが心配で、収納庫に戻してしまった。
貧乏性とは、こういうことをいうのだろうか。
↑
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
いずれはお宝鑑定団ですよ!
箱まで大切に取って置き、たまーにそっと眺めてにんまりし、丁重にしまっておくようなものがいくつかあっても、豊かでいいなと思います。
ご主人様には足元にくれぐれもご注意を。怪我して動けなくなると大変です。
飾っておいたらいいのに、次に会ったときにはおばあさんになっているかもよヽ(´o`; オイオイ
女房は花もお茶も何もやらない人で、花瓶も茶碗もだぶつき気味です。
お皿はヤマザキからの頂き物で間に合わせております~
引き出物をカタログで選ぶとどうしても食べ物で決まりです(笑)
夫が動けなくなったら大変です。
ただでさえ歩かないのに、ますます運動量が減って太ること間違いなし。
ぶくぶく……。
お宝鑑定団ほどじゃないとはいえ(笑)、気に入ったものがあると嬉しいですね。
でも、箱が見当たらない……。
捨ててしまったようです。
ちなみに、花瓶の中には蜘蛛の死骸が数個ありました。
外がキレイならいっか~。
わかります! カタログで光っているのは食べ物ですよね。
肉の赤には、特に惹かれるものがあります(笑)
飾っておくから価値があるのでしょう。
たとえ地震が起きても、割れないように工夫しないと。
中に砂でも入れておけばいいのかも。
血糖値が高くなってから、パンとは距離を置くことにしました。
ヤマザキの皿が遠くなります(笑)
長方形っぽいカレー皿はたまに使うけれど、
砂希さんのほどきれいじゃない花器、まだ箱に入ったままです(激汗
こっちだと、引き出物を抱えて電車で帰るケースはほぼないです。
(タクシーチケットもらえたり、家族が送迎したり)
おしゃれして、帰りに重たい荷物。
都会のみなさま、お疲れ様でした・・・
なるほど、車社会だと様子が違うんですね。
さすがにマイカーは少ないのかしら。
飲めませんもの(笑)
こちらは鉄道網が発達していて便利ですが、荷物は自分で持ち歩くしかない!
土砂降りの中、友人たちは重い引き出物を持って、私への恨みを募らせたのかもしれません。
タクシーチケットは便利ですね。
もらったことはないですが。
お車代として、遠方からいらした賓客に現金を渡すことはあるようです。
親戚の医者で日本に何回か来日しているひとでさえ50ドル近所の人はタダメシ食いに来るだけで何もなし!ただご祝儀の代わりに安いフライパンとか包丁とか扇風機がいただけます!
結婚するには、新居などにかける費用よりも、式に必要な費用の方が負担のようですね。
親族を呼ばずに、身内だけでこっそりすませたほうが利口かも…。
でも、みんなから祝福を受けそう。
それはそれで幸せですね。
国によって、習慣が全然違いますから、改めて驚いてしまいました。