「すが入る」とは、卵や豆腐を使った蒸しもので、火加減が強すぎたり加熱時間が長すぎたりする場合に、表面や内部に細かい泡のような穴が開くことを指す。昨年、蒸し器で玉子豆腐を作ったら、まさにこの状態となり、イチゴのようなブツブツ豆腐になってしまった。
「うえーん、オーブンを使えばよかったよ~」
終わってから泣き言を言っても仕方ない。オーブンは失敗が少ない反面、天板を出して、お湯を張って、ときどきお湯の補充をして、といった管理が煩わしい。蒸し器は手軽で便利なのだが、フタを開けたら「ギャッ」となるとわかった。
しかし、今回は強い味方がある。切り取って保管した、令和3年3月24日付読売新聞の記事だ。「茶わん蒸しは、卵の特性を理解すれば失敗なく作れる」との説明があり、「これは使える!」と取っておいた。ようやく、活躍のチャンスがやってきたわけだ。
「さて、器は何にしようか」
茶わん蒸しだったら、蒸し椀に入れるのだが、玉子豆腐は小鉢の方がよさそうだ。
「でも、失敗したときと同じ器っていうのもヤダね」
縁起を担いで(?)別の容器を出した。
ゴージャスなケーキがウリの、ラ・メゾンで買った苺ムースの容器である。何かに使えそうだと思い、取っておいてよかった。
記事によると、卵は80度程度で固まるそうだ。100度近くになると、卵液が沸騰して気泡が生じ、「す」の原因となるという。これを防ぐには、菜箸が役に立つ。
「なになに、菜箸を蒸し器とフタの間に挟み込み、中の温度を80~90度に維持するってか」
つまり、こういうことだ。
加熱しすぎないように、菜箸を挟んで作ったすき間から、余分な熱を逃がすと「す」が防げるという、実に簡単な仕組みであった。これなら誰にでもできるであろう。おっと、箸とフタの間に布巾を挟むのをお忘れなく。
強火で1分、弱火で10分蒸すのだが、火が弱すぎたらしく15分かかった。
「竹串を刺し、黄色い卵汁が出なければ完成か、よしっ」
ためらいもなく、ブッス~と竹串を刺してみた。卵汁は出てこなかったが、表面に大きな穴が開いてしまった。
「あーあ」
めでたく完成したはよいが、この穴はどうする?
「いいよ、いいよ、穴なんて。口に入れれば関係ないから」
「おいし~」
家族は寛容だった。ホッ。
この日は「まいたけ牛丼」をメインにし、玉子豆腐は見事にサイドメニューを務めたのであった。
さて、月末は「あんかけ茶わん蒸し」とやらに挑戦してみようかな。
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「うえーん、オーブンを使えばよかったよ~」
終わってから泣き言を言っても仕方ない。オーブンは失敗が少ない反面、天板を出して、お湯を張って、ときどきお湯の補充をして、といった管理が煩わしい。蒸し器は手軽で便利なのだが、フタを開けたら「ギャッ」となるとわかった。
しかし、今回は強い味方がある。切り取って保管した、令和3年3月24日付読売新聞の記事だ。「茶わん蒸しは、卵の特性を理解すれば失敗なく作れる」との説明があり、「これは使える!」と取っておいた。ようやく、活躍のチャンスがやってきたわけだ。
「さて、器は何にしようか」
茶わん蒸しだったら、蒸し椀に入れるのだが、玉子豆腐は小鉢の方がよさそうだ。
「でも、失敗したときと同じ器っていうのもヤダね」
縁起を担いで(?)別の容器を出した。
ゴージャスなケーキがウリの、ラ・メゾンで買った苺ムースの容器である。何かに使えそうだと思い、取っておいてよかった。
記事によると、卵は80度程度で固まるそうだ。100度近くになると、卵液が沸騰して気泡が生じ、「す」の原因となるという。これを防ぐには、菜箸が役に立つ。
「なになに、菜箸を蒸し器とフタの間に挟み込み、中の温度を80~90度に維持するってか」
つまり、こういうことだ。
加熱しすぎないように、菜箸を挟んで作ったすき間から、余分な熱を逃がすと「す」が防げるという、実に簡単な仕組みであった。これなら誰にでもできるであろう。おっと、箸とフタの間に布巾を挟むのをお忘れなく。
強火で1分、弱火で10分蒸すのだが、火が弱すぎたらしく15分かかった。
「竹串を刺し、黄色い卵汁が出なければ完成か、よしっ」
ためらいもなく、ブッス~と竹串を刺してみた。卵汁は出てこなかったが、表面に大きな穴が開いてしまった。
「あーあ」
めでたく完成したはよいが、この穴はどうする?
「いいよ、いいよ、穴なんて。口に入れれば関係ないから」
「おいし~」
家族は寛容だった。ホッ。
この日は「まいたけ牛丼」をメインにし、玉子豆腐は見事にサイドメニューを務めたのであった。
さて、月末は「あんかけ茶わん蒸し」とやらに挑戦してみようかな。
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
私が作るとどうしてもすが入ってしまいます。菜箸を使えばうまくいくんですね。
※人様のコメント欄にダジャレは良いのだろうか...
今日はまたチーズケーキを作るか、はたまた他の物にチャレンジしようかと考えていた所に砂希さんのブログ。子供の頃は玉子豆腐は嫌いでしたが、今は食べられるようになったのかなぁ
だんだん暑くなって来たので、料理が億劫になり始めています
私もまねっこさせていただきます。
茶碗蒸しはたまに作っても、玉子豆腐はまだです。
具がない分、蒸し方が重要ですね。
市販の冷たいものしか食べてないけれど、
温かいのも美味しそうです♪
こんなに単純な仕掛けで蒸し物が成功するなんて。
考えた人はスゴイです。
ぜひお試しを。
熱すぎるとダメなんですね。
暑いのはよいけれど、自由時間がないと困るので、最近は時短レシピに頼ります。
茶わん蒸しより、玉子豆腐が早いですね。
昭和のギャグは平成、令和にもつながっていると思いました。
なんか、宿題を終えた気分でスッというより、スカッ?かな。
温かい玉子豆腐ですか、聞いたことないですね。
早めに作り、冷蔵庫で冷やしました。
やはり、玉子豆腐はこれです!
蒸し物の謎が解けてうれしくなりました。
悩める男女にお知らせしたくて書いたわけです。