古いテニス雑誌を読んでみた。
私はテニスファンなので、よくテニスの雑誌を買うのだが、最近古いバックナンバーを購入して読むのにハマっている。
ブックオフなんかで1冊100円で投げ売りされているのなどを開いてみると、「あー、なつかしい」とか「おー、こんな選手おったなー」などやたらと楽しく、ついつい時間が経つのも忘れてしまうのだ。
今回読んでみたのは『スマッシュ』の2011年2月号。表紙はラファエル・ナダル。
今号は大きな大会などは取り上げてないが、内容は充実しており例えば、ニコライ・ダビデンコのインタビュー。
「地味界の星」
「もっと評価されていいと、だれか言ってあげて」
「あれ? ニコライいたの?」
などなど、その存在感の無さをイジられるどころか、あまりに地味ゆえ5年間もトップ5をキープしながら、スポンサーがひとつもつかなかったお人。
そんな実力のわりに損してる感のある男が、2009年度のツアーファイナルで優勝して一気に名をあげた。
その素晴らしい結果もさることながら、大会で披露したユーモアあふれるインタビューが好意的に取り上げられ、人気面でもブレイク。
ここに堂々の登場だ。
ニコライによると、それまではインタビューで技術的なことをまじめに答えていたのだが、
「マスコミは面白いネタを欲しがっている(笑)」
このことに気づいて、リラックスして話すとそれがウケたのだという。
たとえば、ファイナルのタイトルを取ったことに対しては、
「何も変わったことはないよ。ただ100万ドル手に入ったけどね」
ラファエル・ナダルやアンディー・マレーがニコライを全豪の にあげていることに対しては、
「彼らが僕について話すなんて驚きだ」
自虐ネタというか、ご自分のキャラをよくわかってらっしゃる。他にも、
「朝飯を食べるのに部屋から出られないから、有名になりたくないよ」
「(金の話が多いのではと聞かれて)ロシア人はいつも金の話をするんだ」
「(金の話が多いのではと聞かれて)ロシア人はいつも金の話をするんだ」
などなど、クールなニコライ節。決勝で戦ったフアン・マルティンデルポトロに、
「プレステ3の選手みたいだ」
なんて賛辞(たぶん)されると、
「もっと速くなって、プレステ4みたいになろうと思ってる」
なんて独特なニコライジョークも披露。
これを、あのおとなしそうな彼が語ってると想像すると、妙におかしい。
ニコライは日本にきたことがないんだけど、ロシアだとビザを取るのが大変だからなんだって。
2か月くらい待たされるから、スケジュールに入れられないとか。
どの大会に出るか、ビザの取りやすさで決まることもあるとか。そうなんだあ。
あと、私の勝手な印象で、ニコライ・ダビデンコといえば
「全豪で準優勝してそう」
そんなイメージがあったんだけど、あらためて調べてみたらベスト8が最高だった。
というか、グランドスラムで一度も決勝行ってないんですね。
実力だけなら2、3回出ててもおかしくなかったのに。2005年のローラン・ギャロス準決勝でマリアノ・プエルタに負けたのが痛恨だったか。
インタビューによると、そのユーモラスな素顔から2010年度はダンロップとかアシックスとかからオファーが来たんそうな。
すごいじゃん。よかったね、ニコライ!
その他のニュースとしては
「スペシャルインタビュー ラファエル・ナダル」
「デビスカップ、ジョコビッチとトロイツキの活躍でセルビアが優勝」
「錦織圭カムバックの軌跡」
などもあったが、長くなってしまったので、またの機会としたい。