監督が代わり、ひやひやしながらも一気に駆け抜けた感のある2週間でした。結果は期待以上、しかも試合を重ねるごとに自信を取り戻していく実感もあったのではないでしょうか。ソラーリは「暫定」の文字が取れて正式に監督に昇格です。
今さらですが、振り返り(長いです)
いろいろと推測や思い入れなどもあるので、あくまでも個人的な見解ということで。
個人的にはロペテギには大いに期待していました。というのは、パス回し大好きなスペイン代表を、だいたいそのままに面白いサッカーをする勝てるチームに作れていたこと、ユース代表で活躍していた若手~中堅を引き上げチームを若返らせそれがうまくいっていたこと。ただ、まあマドリーはスペイン代表じゃないってことですかね。パスをつなぎポゼッションを上げるという特徴の裏側として、チームは緩急を失い(緩のみ)、鋭い攻撃のチャレンジを忘れ、機能不全に陥ってしまいました。選手起用に柔軟性や思い切りを欠いていたのも、結果が出ていないから失敗はできないという気持ちの表れだったのかも(チャレンジをしない選手たちにも、その辺の心理状態が現れていたのではないかと思う)。
ただ極め付けなのが、端的に、もってなかった。運がなかった。マドリーというのは、悪いなりにどうにか結果を手にしてしまうことができるチームだと思ってます。グダグダな試合でも、理不尽なスーパープレーとか個の力とか、「アシ・ガナ・エル・マドリー」とか言われちゃう何かで、何か結果が手に入ることがままあると。ですが、ロペテギ指揮下では、とにかく決まるものが決まらなかったし、巡り合わせの悪いことが多々あった。もちろん選手の問題、戦術の問題もありますが、それ入らないの?! という場面が何度あったことか。そしてここぞのタイミングで替えの効かないところから負傷者が相次ぎ、その穴が補てんしきれなかった…。
選手たちを貶したり責めたり、などということは決してしなかったそのマネジメントの姿勢は、悪いものではなかったと思います。解任が決まった後、クロースが自責の念を込めたコメントをツイートしていましたし、選手たちから一定の支持を受けていたことは確かでしょう。ただ、これも良くなかったのかもしれない。これはもう本当に推測ですが、スペイン代表監督からの転身ということで、おそらくマドリーからスペイン代表に招集されていた選手たちとの情報交換や交流は少なからずあったものと思います。そして、スペイン代表で上手く行っている監督を連れてこられたということで(W杯直前の解任ゴタゴタは想定外だったとしても)、マドリー内のスペイン人選手たちには余裕のようなものがあったのではないでしょうか。悪い意味での楽観的というか馴れ合いというか。開幕当初、ラモスがむやみに攻撃参加していたりミスが多かったり、チーム不調の中でロペテギの秘蔵っ子のイスコでも改善する気配を出せなかったり。いまイスコはソラーリ監督下で出番を急激に減らしていますが、クラブ内からトップチームの試合を不甲斐ない想い出見ていたであろうソラーリとしては、まあお灸をすえているというか、ショック療法的なところもあるのではないかと思ってます(さすがにこのまま干すとは思いませんが…でもイスコ次第)。
ということで、ソラーリです。パーソナリティや選手起用の方策等、ロペテギとのいろいろな違いはあると思いますが、ソラーリは「もってる」(今のところ)。暫定監督として率いた4試合は比較的恵まれたカードが続いたともいえます。不安定な試合運びは相変わらずですが、決定的な大ピンチでもクロスバー、ポストのおかげで失点回避になった場面が何度あったことか。ヴィニシウスのシュートがオウンゴールに、セルタ戦でのベンゼマのシュートもオウンゴールに、しかもPKももらえた。マドリーを象徴する両ラテラルが怪我で離脱していたものの、代わって起用されたオドリオソラ、レギロンは期待をはるかに上回る活躍を見せていた(試合になじめず結果を得られなかった可能性も十分にあったのに)。レギロンは最後怪我してしまいましたが、この中断期間までをつまづくことなく一気に駆け抜けていきました。もちろんこれからさらに強豪と対戦したらどうなるか、相変わらず途切れない怪我人をどうやりくりするか、出番を失いかけているイスコ&アセンシオをどうリハビリするか…等、いろいろ課題はあるでしょうが、結果が出て選手たちが継続を望んでいる以上、ソラーリの居場所はここにある、ということだと思います。
相変わらず途切れない怪我人
ナチョ:ついにナチョが選手キャリア2度目の負傷となってしまいました。右膝内側側副靭帯の損傷で2ヶ月の離脱と見込まれています。セルタ戦での負傷の際、膝を気にしていたので嫌な感じはしていましたが(そして、また泣いていたような…)。カルバハル、マルセロ、ヴァランを始めディフェンスばかりに怪我人が出て、ナチョは本来のポジションのセントラルはもちろん、右でも左でも黙々と試合に出続けていました。ほぼ休みなく、国王杯でも。いくら便利だからって使いすぎ、ですよ。
幸いにといえるのは、カルバハル、マルセロ、ヴァランが既に全体練習をこなせているところでしょうか。マルセロなどはセルタ戦に出るのではという話もあったくらいなので、2週間の中断を置けばさらに万全になると期待されます(ヴァランはさっそくフランス代表に連行されてしまいましたが)。またセルタ戦で急きょ出場したハビ・サンチェスは、上背もあり落ち着いたプレイぶりで、期待できそうです。ナチョのポリヴァレントさは貴重ですが、元気に戻ってきてくれるまでは持ちこたえていくしかありません。
気になるのは、ラモスが休んでいないこと。国王杯やCLでも途中交代とはいえ先発していましたし、そのまま代表へ。少しは休めるといいのですが。
カゼミロ:接触プレイの影響で、足首の捻挫。3週間の離脱ということですが、カゼミロの代わりはどうするのか。セルタ戦ではセバージョスが頑張りましたが…。
レギロン:ハムストリングに違和感があったとのことですが、肉離れとまでは報道は出ていないので…しっかり休養すれば、2週間後には元気になっているはず。
→火曜日、メディカルレポートが出ました。右ハムストリングの筋断裂。各紙は約1ヶ月の離脱としています。頑張らせすぎたか…残念です。
今さらですが、振り返り(長いです)
いろいろと推測や思い入れなどもあるので、あくまでも個人的な見解ということで。
個人的にはロペテギには大いに期待していました。というのは、パス回し大好きなスペイン代表を、だいたいそのままに面白いサッカーをする勝てるチームに作れていたこと、ユース代表で活躍していた若手~中堅を引き上げチームを若返らせそれがうまくいっていたこと。ただ、まあマドリーはスペイン代表じゃないってことですかね。パスをつなぎポゼッションを上げるという特徴の裏側として、チームは緩急を失い(緩のみ)、鋭い攻撃のチャレンジを忘れ、機能不全に陥ってしまいました。選手起用に柔軟性や思い切りを欠いていたのも、結果が出ていないから失敗はできないという気持ちの表れだったのかも(チャレンジをしない選手たちにも、その辺の心理状態が現れていたのではないかと思う)。
ただ極め付けなのが、端的に、もってなかった。運がなかった。マドリーというのは、悪いなりにどうにか結果を手にしてしまうことができるチームだと思ってます。グダグダな試合でも、理不尽なスーパープレーとか個の力とか、「アシ・ガナ・エル・マドリー」とか言われちゃう何かで、何か結果が手に入ることがままあると。ですが、ロペテギ指揮下では、とにかく決まるものが決まらなかったし、巡り合わせの悪いことが多々あった。もちろん選手の問題、戦術の問題もありますが、それ入らないの?! という場面が何度あったことか。そしてここぞのタイミングで替えの効かないところから負傷者が相次ぎ、その穴が補てんしきれなかった…。
選手たちを貶したり責めたり、などということは決してしなかったそのマネジメントの姿勢は、悪いものではなかったと思います。解任が決まった後、クロースが自責の念を込めたコメントをツイートしていましたし、選手たちから一定の支持を受けていたことは確かでしょう。ただ、これも良くなかったのかもしれない。これはもう本当に推測ですが、スペイン代表監督からの転身ということで、おそらくマドリーからスペイン代表に招集されていた選手たちとの情報交換や交流は少なからずあったものと思います。そして、スペイン代表で上手く行っている監督を連れてこられたということで(W杯直前の解任ゴタゴタは想定外だったとしても)、マドリー内のスペイン人選手たちには余裕のようなものがあったのではないでしょうか。悪い意味での楽観的というか馴れ合いというか。開幕当初、ラモスがむやみに攻撃参加していたりミスが多かったり、チーム不調の中でロペテギの秘蔵っ子のイスコでも改善する気配を出せなかったり。いまイスコはソラーリ監督下で出番を急激に減らしていますが、クラブ内からトップチームの試合を不甲斐ない想い出見ていたであろうソラーリとしては、まあお灸をすえているというか、ショック療法的なところもあるのではないかと思ってます(さすがにこのまま干すとは思いませんが…でもイスコ次第)。
ということで、ソラーリです。パーソナリティや選手起用の方策等、ロペテギとのいろいろな違いはあると思いますが、ソラーリは「もってる」(今のところ)。暫定監督として率いた4試合は比較的恵まれたカードが続いたともいえます。不安定な試合運びは相変わらずですが、決定的な大ピンチでもクロスバー、ポストのおかげで失点回避になった場面が何度あったことか。ヴィニシウスのシュートがオウンゴールに、セルタ戦でのベンゼマのシュートもオウンゴールに、しかもPKももらえた。マドリーを象徴する両ラテラルが怪我で離脱していたものの、代わって起用されたオドリオソラ、レギロンは期待をはるかに上回る活躍を見せていた(試合になじめず結果を得られなかった可能性も十分にあったのに)。レギロンは最後怪我してしまいましたが、この中断期間までをつまづくことなく一気に駆け抜けていきました。もちろんこれからさらに強豪と対戦したらどうなるか、相変わらず途切れない怪我人をどうやりくりするか、出番を失いかけているイスコ&アセンシオをどうリハビリするか…等、いろいろ課題はあるでしょうが、結果が出て選手たちが継続を望んでいる以上、ソラーリの居場所はここにある、ということだと思います。
相変わらず途切れない怪我人
ナチョ:ついにナチョが選手キャリア2度目の負傷となってしまいました。右膝内側側副靭帯の損傷で2ヶ月の離脱と見込まれています。セルタ戦での負傷の際、膝を気にしていたので嫌な感じはしていましたが(そして、また泣いていたような…)。カルバハル、マルセロ、ヴァランを始めディフェンスばかりに怪我人が出て、ナチョは本来のポジションのセントラルはもちろん、右でも左でも黙々と試合に出続けていました。ほぼ休みなく、国王杯でも。いくら便利だからって使いすぎ、ですよ。
幸いにといえるのは、カルバハル、マルセロ、ヴァランが既に全体練習をこなせているところでしょうか。マルセロなどはセルタ戦に出るのではという話もあったくらいなので、2週間の中断を置けばさらに万全になると期待されます(ヴァランはさっそくフランス代表に連行されてしまいましたが)。またセルタ戦で急きょ出場したハビ・サンチェスは、上背もあり落ち着いたプレイぶりで、期待できそうです。ナチョのポリヴァレントさは貴重ですが、元気に戻ってきてくれるまでは持ちこたえていくしかありません。
気になるのは、ラモスが休んでいないこと。国王杯やCLでも途中交代とはいえ先発していましたし、そのまま代表へ。少しは休めるといいのですが。
カゼミロ:接触プレイの影響で、足首の捻挫。3週間の離脱ということですが、カゼミロの代わりはどうするのか。セルタ戦ではセバージョスが頑張りましたが…。
レギロン:
→火曜日、メディカルレポートが出ました。右ハムストリングの筋断裂。各紙は約1ヶ月の離脱としています。頑張らせすぎたか…残念です。
長い目で見たら立て直してくれただろうけど、マドリーですからね
ソラーリに期待します。
ソラーリにとってもチームにとっても、ここから良い流れが続いていってほしいです。
自分がブレないとか、周囲を巻き込める力とか、怪我でも低調でも凹まないとかのメンタル、フットボールの才能・技術はもちろん、そしてケガをしにくい頼れる身体、って感じでしょうか。
ただ、ジダンが遅咲きだったように花が開く時がいつなのかとか、監督交代や微妙なポジションチェンジ等何がきっかけで浮き沈みするかわからないとか、そういった運みたいなものもあります。
マドリーの選手である以上、期待はしていきたい。あまり過剰にならない程度に…。