創作小説屋

創作小説置き場。BL・R18あるのでご注意を。

小説/産み分けsex(2/12)

2011年06月30日 14時00分00秒 | 産み分けSEX(R18)
 定休日で誰もいない店内はひっそりとしていた。薄暗い照明。ラベンダーの香り。
 マッサージチェアのような居心地のよい椅子に足を伸ばして座ると、手のマッサージを念入りにしてくれた。その気持ちよさが眠気を誘ってくる。慣れた手つきに爪の形が整えられ、爪が綺麗に色付いていく。
 その後、マニキュアを乾かすために両手をそれぞれ機械に入れられ、この間に足の指も塗りましょう、と温かいタオルで足を拭いてくれた。その後、彼の指が丁寧に足の指をほぐしはじめた。性感帯を刺激されるその動きにあせって身を起こそうとすると、
「まだ乾いてませんから、その機械から出さないでくださいね」
 綺麗な瞳が言う。細い指が足首からふくらはぎに上がってくる。
「あの……」
「だいぶ凝っているようなので、マッサージしてあげますよ。僕、マッサージ師の資格も持っているんです」
 そういわれて、いやらしいことを想像してしまった自分を恥じた。そりゃそうだ。こんなに綺麗な男性だもの。彼女の一人や二人や三人や四人いるに違いない。私みたいなパッとしない女に手を出してくるはずがない。
 心地よい指圧に目を閉じる。睡魔が襲ってくる。ウトウトと眠りかけていたが、異変に気が付いて薄く眼を開けた。
「あ……」
 思わず声が出る。明らかにマッサージとは違う、愛撫ともいえる指使い。内腿に優しく細い指が這っている。じわりと濡れてくるのが分った。まだ触られたわけではないのに、陰部が熱くなっている。
「あの……」
「手、機械から出しちゃダメですよ」
 笑いを含みながら青年が言う。スカートをたくしあげられ、思わぬ強さで足を抑えつけられた。
「濡れてるの、自分でも分かりますか?」
 のぞきこんでくる黒い瞳。金縛りにあったように動けない。
「もっと濡らしてあげますよ。いいものがあるんです」
 茶色い瓶を青年の右手が取り上げる。左手に素早く下着をはぎ取られた。
 頭が朦朧として抵抗することができない。この漂う香りに何か入っているのだろうか? 体の自由がきかない。
 茶色い瓶の液体が臍の下あたりに出された。ひんやりする。
「これをね、ここに塗ると……」
「あああっ」
 条件反射的に声が上がる。冷たいはずの液体が陰部に塗られた途端、ものすごく熱くなり、ドロドロと愛液があふれでてきた。
「あ、あ、あ、あ……」
 今までに経験したことのない感覚。全身の神経が陰部に集中している。
「太いもの、入れてほしくないですか?」
 言われて、喉が鳴る。ああ、この中に入ったらどんなに……。
 声にならず肯くと、青年は綺麗に微笑んだ。
「じゃあ、これを……」
 ブルブルブルと音がする。突起物がごつごつとついた太く長いもの。これはバイブというものだろうか? 本物は初めてみた。
 ゆっくりとその物体は陰部の上を震えながら動き回り、溢れでた愛液をからめとっていく。我慢ができない。早く中に入れて早く入れて早く早く早く! これ以上ないほど焦らされた後に、愛液まみれのその物体が、一気に中心を突いてきた。
「!」
 悲鳴にならない声。快楽の頂点に達し、私は気を失った。
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小説/産み分けsex(1/12)

2011年06月29日 14時00分00秒 | 産み分けSEX(R18)

 明日は結婚式だというのに、何でこんなことしてるんだろう? 私、あの日から変だ。
 自慰による強制的な快楽の頂点に達した後の虚しさに支配されながら、一ケ月前のことを思い出す。ラベンダーの香りの記憶。
 あの日、私は公園のベンチで一冊の本を読んでいた。
『産み分けガイド』
 姑となる人からもらったのだ。
「XX染色体をもつX精子と卵子が受精すると女の子、YY染色体をもつY精子と卵子が受精すると男の子が生まれる。X精子は酸性に強く、Y精子はアルカリ性に強い」
 日常生活では聞かない用語達。眠くなってきたので、飛ばし読みをしながらページをめくっていったのだが、中ほどのページでギョッとして手をとめた。
 そこには何のぼやかしもなく、男性と女性が交わっている姿がいくつもはっきりと描かれていたのだ。思わず周りを見渡し、誰もこちらをみていないことを確認してから続きを読んでみる。
「男の子希望の場合は、挿入は深く。屈曲位・後背位がおすすめ」
「女性がオーガズムを感じると膣内がアルカリ性になる。男の子希望の場合は時間をかけた濃厚なSEXをすること」
 男の子希望のページには付箋紙が何枚も張られている。
「この本、きっと役に立つと思うわよ」
 にっこりと笑った未来の姑。優しくてとても良い人なのだが、ちょっとズレているところがある。そこも彼女の魅力ではあるけれど……天然にもほどがあります。お義母さん。息子さんとこういうSEXをしなさいってことですか……?
 本を閉じて頭を抱えていると、
「あの、すみません」
 声をかけられた。顔をあげると、二十代前半くらいの背の高い青年が立っていた。色素の薄い髪が揺れている。美しいといってもよいほど整った顔をしていたので、驚いてその顔に見入ってしまった。
「よろしければ、手のモデルをやっていただけませんか? 僕、ネイルサロンを経営していまして……」
 誠実そうな青年は言葉を選びながら言ってくれたが、ようは私のまったくケアしていない爪に目をとめたらしい。この爪を美しくして、「使用前→使用後」の写真を撮りたいそうだ。昔から指だけは長くて綺麗と言われていて自信もあったけれど、不器用なのでネイルは上手く塗れず、あきらめていた。
「私でよければ、いいですよ」
 綺麗な顔に見とれたまま、二つ返事で引き受けてしまった。青年が嬉しそうににっこりと笑った。




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なんておもむろにはじめてみました。
今日含め12日間連続投稿させていただきます。
原稿用紙50枚程度の小説です。
よろしければお付き合いください。



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