ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

バラノハナビラ。

2013-10-16 12:48:54 | Weblog

斜里まで、どんな状態で来たかというと・・・。

クラッチレバーが戻らない。これは手動で戻すからどうにでもなる。

タイヤに釘が刺さって、ゆっくりと空気が抜けていくスローパンクチュア。要するにパンク。これもちょっと走るごとにガソリンスタンドで空気を入れてもらえばなんとかなる。

チェーンが伸び切って、タルンタルンになる。これが原因だと思われるのだが、二年連続でスプロケが折れている。これもまぁ、走れないわけではないのでなんとかなる。

一つ一つの問題はなんとかなるが、この三つが合わさると・・・想像以上に満身創痍感が漂う。そんな問題を抱えながら、尚最果てを目指す自分に、ちょっと酔う。

斜里のバイク屋に一日入院させた。

修理代が2万8千円もかかった。まぁ、おれの命と旅の値段は、辛うじて2万8千円以上はあると思われるので・・・致し方ない。

晴れて、復調したマグナが帰ってきた!と思えればいいのだが、チェーンは替えたがスプロケの歯は折れたまま。
まだまだ、騙し騙しの旅は続くのである。

バイクとは関係ないのだけれど。
昨日、代車のセローに乗って200キロほど走った。そしたら、ポケットにぽいっと入れておいたクレジットカードが消えたいた。たぶん、風で飛ばされたんだな。ちょっと笑えた。

そういう星回りの今ならば、そういう星回りに挑む戦いを。そんなことを想う今日この頃。

今日も僕はご機嫌だ。そういうこと。

ボウフウ。

2013-10-16 12:34:00 | Weblog

朝から嵐。暴風はこれから夜にかけて、更に強くなるようで。。。
知床斜里に足止めされているわけで。

まだまだのんびりと旅を続けていたいのだけれど、明日の船で帰ろうと思っているわけで・・・。船は出るのかな?

今日の足止めのお陰で、明日は激走500キロになると思われるわけで・・・。大丈夫かな?

嵐で何もすることがないから、図書館で重力の勉強を・・・。リンゴがなぜ落ちるのか知ってる?それはね、地球の質量とリンゴの質量との差が空間を曲げているからなんだよ。とかね。

とりあえずは、寒くもなく、雨に濡れることもなく、ダラーリと過ごしているのです。

そんなわけで、いきなりだけど、そろそろ帰るよ。もうすぐ帰るよ。

ストーリー。

2013-10-16 00:43:32 | Weblog

生きるとか死ぬとか、そういうのは大した問題ではない。生きたいと思う人がいれば、死にたいと思っている人もいる。

何かを遺したとか何も遺せなかったとか、そういうのも大した問題ではない。そんなものは千年も経てば全部砂に変わってしまう。

鮭だか鱒だかは分からぬが。
堰き止められた川で、傷ついて変色した身体で、あきらめたように、死を待つように、ゆらゆらと漂っていた。
鮭だか鱒だかが川を遡れないように、ねずみ返しのような堰がそこにはある。

孵化センターで孵化した稚魚達は、四年の歳月を経て、生まれた川に戻ってくる。ねずみ返しがついた川に戻ってくる。

元は人間が孵化させ放流した稚魚たちだ。卵も産めず、子孫を残せず死んで行く夥しい数の魚影。群がるカモメ。
そんなことはどうでもいいんだ。

僕たちは果たして・・・天然なのか・・・養殖なのか・・・。
それが問題なんだ。

難攻不落とも想えるねずみ返しを飛び越えて行く魚がいた。飛び越えて力尽きた魚もいた。

僕たちは天然なのか・・・養殖なのか。

やなせたなしが亡くなった。
人は老い、そして死ぬ。誰もみな。
それは仕方のないことなんだ。

堰がいくつもある、川の遥か上流まで遡って、彼は逝ったのだと。
養殖の人生ではなく、天然の人生を彼は遂行したのだと。

僕は想う。

優しき怒りの詩人・・・さよなら。