小豆島といえば・・・エンジェルロード・・・らしいですよ。知ってる?
フランスでね、パリの駅でね、モンサンミッシェルへ行きたくて、切符売り場に並んでいたわけ。昔ね。
大行列でさ、30分くらい並んでね、やっと順番が回ってきて、エクスキューズミーって話しかけたらさ、イングリッシュは隣の窓口だ!って言われたわけ。隣の窓口の列を見たら、大大行列なわけ。別にここがイングリッシュの列ですって書いてあるわけじゃないんだよ。英仏100年戦争の名残りなんだね。フランス人は英語が大嫌いなわけよ。そんな煽りを食らって、モンサンミッシェル行きの列車には間に合わず、行けずじまい。ん?なんの話?
モンサンミッシェルって知ってる?潮の満ち引きで島へと続く道が現れたり消えたりするんだよ。世界遺産だね。島には中世の修道院があってね。そりゃあもう美しいわけ。行ってないから見てないけど。
そうそう、エンジェルロードね、小豆島の。
そのエンジェルロードが、それなんどよ。向こう側にあるちっちゃい島へと続く道が潮の満ち引きで現れたり消えたりするの。まぁ、50メートルくらいの短い距離なんだけど。
でさ、恋人たちの聖地なんて呼ばれていてね。呼ばれているってか、名付けちゃっていてさ。まったく、しょーもないネーミングなんだけどね。
そこへ行ったってわけ。
あれだよ。最初からにやけちゃってたんだよね。だって、恋人たちが行く場所なんだもの。だって、おれ、ワイルドなライダーじゃない。似合わないじゃない。浮き浮きじゃない。
ニヤニヤしながら、エンジェルロードへ。約束の丘とか天使の部屋とかがあって、よくわかんないことになってるんだけどね。
カップルが数組いたんだけどね、エンジェルロードは・・・現れていないのです!5メートルくらい、繋がっていないのです。
カップルが道の途中で立ち往生しているのです。
そんな光景を見ながら、思っちゃうよね。あーあ、あのカップルはもう終わったな、と。残念だったね、と。
だって、エンジェルロードを渡った恋人は幸せになれる、という言い伝えなんだもの。あーあ、残念だったね。と。チーン、と。君たち、今すぐに別れなさい、と。
まぁ、僕くらいになると、あれだね。
目を閉じてごらん、とか言っちゃってね、宇宙パワーを使って、道を繋げてあげちゃうんだけどさ、まぁ、一人だし。一人ぼっちだし。繋げてあげないよね。
そしてニヤニヤしながら、エンジェル を後にするわけなんだけど。
その後、堤防で釣りをしているおじさんと話していてね、ふとエンジェルロードを振り返ると、なんと、道が繋がっているではないか。さっきのカップル達が向こう側へと渡っているではないか。
僕くらいになると思っちゃうよね。良かったねぇ、と。思っちゃうよね、舌打ちしながらね。
そんなこんなで、しょーもないエンジェルロードへ行ったんだよって話。
余談だけど。
ライハの主人はね、このエンジェルロードを眺めながら、そこにあるラーメン屋で島そばを食べるのが最高なんですよ!と言っていたけどね。
嫌だよ、こんな光景を眺めながらラーメンをすするなんて・・・と思ったんだよ。