こんなところにも、しょーもないやつが。
何もない一日だったなぁ・・・と振り返っていたんだけど、ありました、一つだけ。危うく記憶から消してしまうところだった。
愛媛といえば、松山といえば、寒いねぇといえば、あったまりたいねぇといえば、温泉じゃあないですか?そう、道後温泉です。かの有名な道後温泉があるのです。
ロケミツのさきちゃんも入った道後温泉。
夏目漱石の坊ちゃんで有名な道後温泉。
行ってきました道後温泉本館。
うん、まぁ、だから何?ってこともないんだけどね。あったまったなぁってくらいで。
今日のちっちゃなハッピーだからね。いいんだよ。
あったまったけど、そのあと今治まで走って冷え切ってしまったけどいいんだよ。
だって、おれ、ミーハーだからさ。「道後温泉入っちゃった」って自慢出来るじゃんか。
北海道最終日、シャーベットの路面の北見峠。命の危険を感じながら走ったのがほんの二ヶ月前。
実は、あの時も、表示板に「北見峠、チェーン必要」って出ていたんだよね。それを無視して酷い目に遭ったのに、またもや・・・。おれは・・・バカなのか?・・・きっとバカなんだ。軽くショックだ。
言わせてもらえるなら言わせて欲しい。
表示板に「本気です」とか、「マヂだよ」とか書いて欲しい。「甘くみてると酷い目に遭うぜよ」とか書いて欲しい。書いてよ。
前に、東北で「越波注意」の看板があった話、覚えてる?
10箇所くらい看板があって、9箇所は全然平気だったのに、最後の一箇所でザバーンって、波を被ったって話。あの時も書いたけど、「ここはほんとに越波来ます!」と書いてくれないと、油断しちゃうじゃないか。とね。
まぁ、そんなこんなで、ずずずいーっと遠回り。霧の中、来た道を戻って、大回りで松山へと向かうのである。
ちなみに、さっき調べたんだけど、四国カルストの標高は三大カルストの中で最も高く1500メートル近くにもなるらしい。・・・下調べって重要なんだねってのは、この事なんだよ。
寒くてね。気温2度が響いたようで、その後もずっとガタガタと震えるほど。早く山を下りたいのだけれど、延々と山なんだよね。山ばっかしなんだよ、四国は。
で、松山に着くんだけど。松山で何をするっかなぁ?と考えていたわけ。
つい最近、司馬遼太郎の坂の上の雲全八巻を読み終えたんだよね。
松山には「坂の上の雲記念館」があるじゃないか。行こう行こう。タイムリーだし行こう行こう。と。
いくらかなぁ?と調べてみたら400円。行こう行こう!と思ったら、月曜定休日。ガーン!
他にないかな?と地図を見ると、正岡子規記念館があるじゃないか。そうそう、坂の上の雲にも出てきた正岡子規。好きなんだよねぇ。鐘がなるなる法隆寺。ぜひ行きたい!行かせてください。
で、いくらかなぁ?の前に定休日を調べたら・・・ガーン!月曜定休日。
なんなんだよ。と。おれ、明日誕生日なのに。プレゼントはないのか?ないのか?ないんだね。
もう行くところもないから、今治に向かおうと。雨も降ってきたし今治に向かおうと。
で、さっきのブログに繋がるんどけど。
今治に、ライダーの間で有名なお店があるのだ。その名も「10円寿司」。
内容はよくわからないんだけど。10円のお寿司があるんだよね、きっと。もしくは、10円寿司って名前のお店で、出てくるのは300円お寿司とか?
親指くらいの握りが10円で、みんな80貫くらい食べて800円になるとか?
シャリの上に10円玉が乗っかってるとか?
まぁ、よくわかんないんだけど、行ってみたいなぁってね。後学のために行ってみたいなぁってね。
向かったよ、雨の中。iPhoneのナビを頼りに。
着きました!閉まってました!
終わりね。ちゃんちゃん。
潰れたのかもね。
そんなわけで、今日はなんだ?こんな一日だ。
あるよねぇ。こんな一日。あるある。
ソフトがいいですか?ハードがいいですか?と聞かれたらね、僕はこう答えるね。ミディアムで!とね。即答だね。
僕は冒険家じゃなくて旅人だからさ、あんまりハードなやつは困るのだよ。ソフトだと物足りないかもしれないからさ、ミディアムくらいなマイルドな旅をしていたいんだよ。
マイルドライダー希望。そこんとこよろしく。
トンネルを越えるとそこは・・・いや、トンネルを越えるちょっと前からそこは・・・雪国だった。ってね。
ちょっとちょっとちょっと・・・悪い冗談ですか?聞いてないよぉ。いや、正確には、表示により聞いていたってことに・・・なるのかな?
四国カルスト、こちらへ。の標識に従って、霧の中をゆるゆると進む。視界30メートル。
トンネル。ひんやりとしたトンネル。真っ暗なトンネル。トンネルの中まで霧がかかっていて、なんか怖いし。
そして、トンネルの向こう側は・・・銀世界でした・・・と。
ビックリしたんだよ。
雪っちゃ雪なんだけど、氷っちゃ氷なんだよ。トンネルの出口付近の地面も氷。ちょっと乗っちゃったよ、氷に。つまり、トンネルを出る前に引き返したよ。
あのね、ちょっと行ってみようかな?って気にさえならなかったね。だって、ここから先は冒険家の世界じゃないか。マイルドライダーには無理無理無理ぃ。
いやぁ、世にも恐ろしい光景だったなぁ。ブルブルっと震えたよ。
トンネルの出口の壁にさ、世にも恐ろしい氷の滝みたいのが・・・見える?
あぁ・・・怖い怖い怖い。
えっと・・・須崎のかわうその里まで書いたんだっけ?
今日はね、すさまじき一日だったんだよ。
どの道で高知から松山へ向かうか。選択肢は無限。悩む・・・と。
日本三大カルストって知ってる?四国カルスト、山口県の秋吉台、福岡県の平尾台。秋吉台は行ったことがあるんだけど、四国カルストって見てみたくない?
そんなわけで、国道197で四国カルストを見ながら松山へ。
いやしかし、下調べって重要なんだよな、たぶん。ほんとに。いやぁ、ほんとに、酷い目に遭っちゃうんだよ。何も知らないって、危険だってことなんだよ。
それにしても、四国がこんなに山ばかりだとは思わなかった。どこへ行くにも山越え。隣町へ行くにも山越え。峠越え。信じられないくらい山ばかり。そんなイメージかなぁ?なのかなぁ?
国道197でグングン山を上って行く。気温16度もあった南国土佐なのに、グングン山を上るから、グングン気温が下がって行く。
途中でね、嫌な表示があったんだよね。
「四国カルスト、チェーン必要」
・・・まさかね。またまたぁ。四国は雪なんてふらねぇっすよ。東北でもまだ雪なんて降ってないっすよ。ってね。
冗談キツイっすよね。
まぁ、そんな表示は気にせずに、山路をグングン上がっていくんだけど、霧がすごいんだよね。寒いし。気温2度だし。霧で何にも見えないんだよね。寒いし。これじゃあカルストなんて見えないじゃん!とかね。
道の両脇にチラホラ雪も見えてくるんだよね。まぁ、道の脇だからね。まぁ、ありっちゃあり。このくらいなら、ありっちゃあり。
つづく。
まぁ、普通の人なら泣いてるね。もう泣いちゃっていると思うんだね。
今日は午後から雨。この旅始めての雨らしい雨。おかしいと思ったんだよ、雲行きが。
雨の中愛媛は松山から今治まで、高速ワインディングの山路を。バイクってワイパーがないからね。雨が降ると前が見えないの。しかも夜。道も見えないの。・・・怖いなんてもんじゃないよ。
北海道でね、あぁ、この前の北海道ね。コデラーと一緒に四日ほど回ったんだけど。コデラーったらさ、やけに几帳面でさ、毎夜、ヘルメットのシールドを拭いて綺麗にしてるわけ。それを見ながら、「あっ、おれも拭かなきゃ!っていつも思うんだけど、明日でいっかって思って、ずっと拭かないんだよね、そんで雨の日に何も見えなくていっつも後悔するんだよね」と僕は言うわけ。
そうするとコデラーが、「じゃあ、今拭いてくださいよ」って言うよね。
そんでおれが、「まっ、明日でいっか!」って言うよね。
そうするとコデラーが、「明日も絶対拭きませんね」と、正解を言ってしまうよね。
その後悔が今日よ。後悔はいきなりやってくるよね。来るんだよね。
もう怖いのなんのって、普通の人なら白旗挙げて泣いちゃうね。
で、今治に着いて、ガソリンスタンドに寄って、スタンドのにーちゃんと会話ね。愛媛の名物なんで一つもねぇ!ってことで話はまとまったんだけど。
その会話をしながら、このタオル使っていいっすか?ここ拭いていいっすか?とか言いながら、シールドをゴシゴシ。
会話を途切れさせず、曇り止めをゴシゴシ。そのままワコーズの撥水剤をゴシゴシ。・・・完璧。
そこからキャンプ場探しなんだね。
桜井海浜公園なんだね。
まぁ、行ったこともない場所なわけで、夜なわけで、雨なわけで。着いたって雨なわけで、夜なわけで、何も見えないわけなんですよ。
泣いちゃってるよ、普通の人なら。エーンエーンと声をあげてね。
海浜公園に無理矢理バイクを突っ込んで、ライトで照らしながら探すんだよ。何をって?東屋だよ。雨なんだから。東屋は必須なんだよ。東屋があるって情報はゲットしてあるんだよ。
でもね、無いの。でもね、無いと困るの。雨だから。これ以上濡れたくないし、東屋が無かったら、さすがのおれも泣くかもなの。
まぁ、砂地にタイヤをグイグイとられながら、探すこと10分。・・・あった!
東屋というよりも、なんか、屋根のようなもの。テント的な。
バイクを屋根の下に入れて、ホッと一息。・・・もう、バトルだよ。何と戦っているのかは定かではないが、バトルだね。
暗闇の中、海のザッパーンに飛び込みそうになるし。ザッパーン怖いし。
まぁ、いいんだよ。屋根さえあれば、ザッパーンも怖くないし、雨だってへっちゃら。泣かなかったし。
あぁ、良かった。って話だよ。話なんだよ。
旅をしていて、寝坊してしまったり、予想よりたくさん眠ってしまったりした時に想うこと・・・「おれ、疲れてるんだなぁ」。まぁ、七割言い訳なんだけどね。
5時頃に起きる予感がしたのに、8時まで眠ってしまった。
高知を出て、黒潮ラインを疾走して、今は須崎。かわうその里すさきで、お昼ご飯用のうるめずしを買った。早くお昼にならないかなぁ。
夕べのキャンプ場は種崎千松公園。
ここは、なんと、関ヶ原の戦いで買った徳川軍から領地を貰った山内一豊が、地元の郷士たちを斬殺しまくった場所であり・・・公園の周りは墓地だらけであり・・・いや、なんかあるな・・・的な雰囲気をひしひしと感じる場所であり・・・。なんとなくワクワク。
まぁ、そんなところで一夜を過ごしたわけであるのです。400年前の霊たちに、合掌なのであります。
帰ったら、功名が辻、読もうっと。