えっ?十日もblogを書いていなかったって・・・みなさん、知っていましたか?
ビックリしたなぁ、もう。誰も教えてくれないんだもん。ひどいわぁ。ひどすぎるわぁ。忙しいと思ってたとか、ないわぁ。それ、ないわぁ。忙しいわけないし。
ニュースは目白押しなんだけど、何を書くっかな。おれ、今日、110番に電話しちゃったし。初めて。「事件ですか!!!事故ですか!!!」って聞かれちゃったし。ニュースには事欠かないんだけどね。何を書くっかなぁ。
じゃあ、シナロケの続き。
公民館のコンサートに度々出演していた。という話は書いた。書いたね。
都内のライブハウスなんかに出演するようになって、公民館のコンサートになんて出てらんねーよ!という頃になっても、頼まれたりなんだりで、ちょこちょこ出演していた。
そんなある日のこと。
電話がかかってきた。電話の主は女の子。見知らぬ彼女はこういう。
「公民館のコンサートで演奏を見たんですけど、すごく素敵でファンになってしまいました」
ほぉほぉ。悪くないね。こういうの、悪くないね。と思うのである。
ミュージシャンの端くれなのでね。逆に、こういうのが無いと困るのである。
見知らぬ彼女は、続けてこう言う。
「バンドのお手伝いというか、スタッフみたいなことをやらせて欲しいんです!ぜひ!ぜひ!ぜひ!」
なるほどね、そう来たか。なるほどね。
とりあえず、スタッフなど要らない。スタッフなど要らないが、押しの強い見知らぬ彼女には興味がある。
「とりあえず、来月にライブがあるからさ、その時に声を掛けてよ」
と言って電話を切った。
彼女は「藤崎です」と名乗った。
藤崎と言えば、「藤崎しおり」である。知ってる?トキメキメモリアル。通称トキメモ。当時、時代を席巻していたゲーム。そのゲームの主人公、藤崎しおり。
藤崎です。と名乗った見知らぬ彼女の下の名前は、電話を切った直後から「しおり」になっていたのである。
僕の知り合いにエムという人物がいる。
僕は、エムと会った時に、事の顛末を話したのである。
エムの反応は、すこぶる良いものであった。食いつきが半端ない。それもこれも「藤崎」という苗字のせいである。エムはその時すでに「しおり嬢」と呼んでいた。
エムが僕に聞く。
「その子さ、声低かった?」
僕は答える。
「うん、低かった」
エムが僕に聞く。
「その子さ、愛想が良かった?」
僕は答える。
「全然良くない。ぶっきら棒な感じ」
エムはアゴをさすりながらフムフムト頷く。そして言う。
「しおり嬢、確実に可愛い子だね。スタッフにするべきだね。だって、可愛いに決まってるからさ」
何を根拠に?と思うのである。
エムが開発した最新の統計理論によると、声が低いand無愛想な受け答えをする子は美人、ということになるらしい。
エムは、自信たっぷりに頷く。
エムもエムだが、僕も僕なのである。
「しおり嬢、可愛いのかぁ・・・」と、ニヤついてしまうのである。だって、仕方ないのである。
ライブ当日。
僕よりもワクワクしているエムがいるのである。
「しおり嬢来た?まだ?美人だからすぐに分かると思んだけどな」とかなんとか言いながら、そこら辺をウロウロキョロキョロしている。
そして、その瞬間が訪れるのである。
「こんにちは、藤崎です」と、僕とエムの前に立った女の子は、銀縁眼鏡をかけた、小学生の男の子のような、なんていうのかな・・・確実にしおり嬢ではない、女の子であった。
エムがソロソロと僕のそばを離れて行こうとする気配を察して、僕はエムの肩にパンチを入れるのである。
「おい、こら、ボケ、何が最新の統計理論なんだ?こら、ボケ、殺すぞ」ということなのである。
元々スタッフを必要としていなかった僕らのバンドは、藤崎さんの申し入れを丁重に断ったのだが。。。
藤崎さんは強かった。手強かった。何かにつけて現れては、スタッフにしろしろとせがんでくる。
知らないうちに、バンドの練習をしている時、スタジオの片隅に藤崎さんが椅子に座って聴いている・・・なんて状況になっていく。
その後に組んだバンド、アニーズガーデン。その初代スタッフの座を、藤崎さんは射止めるのである。
みんなに「フージ」と呼ばれて可愛がられた藤崎さんを、僕とエムとマコが「藤崎嬢」と呼んでいたのは、そんな理由があるからなのである。
そんでもって、エムの80パーセントはインチキで出来ていると、悟った僕なのである。
シナロケ、全然関係なかったね。
つづく。
ビックリしたなぁ、もう。誰も教えてくれないんだもん。ひどいわぁ。ひどすぎるわぁ。忙しいと思ってたとか、ないわぁ。それ、ないわぁ。忙しいわけないし。
ニュースは目白押しなんだけど、何を書くっかな。おれ、今日、110番に電話しちゃったし。初めて。「事件ですか!!!事故ですか!!!」って聞かれちゃったし。ニュースには事欠かないんだけどね。何を書くっかなぁ。
じゃあ、シナロケの続き。
公民館のコンサートに度々出演していた。という話は書いた。書いたね。
都内のライブハウスなんかに出演するようになって、公民館のコンサートになんて出てらんねーよ!という頃になっても、頼まれたりなんだりで、ちょこちょこ出演していた。
そんなある日のこと。
電話がかかってきた。電話の主は女の子。見知らぬ彼女はこういう。
「公民館のコンサートで演奏を見たんですけど、すごく素敵でファンになってしまいました」
ほぉほぉ。悪くないね。こういうの、悪くないね。と思うのである。
ミュージシャンの端くれなのでね。逆に、こういうのが無いと困るのである。
見知らぬ彼女は、続けてこう言う。
「バンドのお手伝いというか、スタッフみたいなことをやらせて欲しいんです!ぜひ!ぜひ!ぜひ!」
なるほどね、そう来たか。なるほどね。
とりあえず、スタッフなど要らない。スタッフなど要らないが、押しの強い見知らぬ彼女には興味がある。
「とりあえず、来月にライブがあるからさ、その時に声を掛けてよ」
と言って電話を切った。
彼女は「藤崎です」と名乗った。
藤崎と言えば、「藤崎しおり」である。知ってる?トキメキメモリアル。通称トキメモ。当時、時代を席巻していたゲーム。そのゲームの主人公、藤崎しおり。
藤崎です。と名乗った見知らぬ彼女の下の名前は、電話を切った直後から「しおり」になっていたのである。
僕の知り合いにエムという人物がいる。
僕は、エムと会った時に、事の顛末を話したのである。
エムの反応は、すこぶる良いものであった。食いつきが半端ない。それもこれも「藤崎」という苗字のせいである。エムはその時すでに「しおり嬢」と呼んでいた。
エムが僕に聞く。
「その子さ、声低かった?」
僕は答える。
「うん、低かった」
エムが僕に聞く。
「その子さ、愛想が良かった?」
僕は答える。
「全然良くない。ぶっきら棒な感じ」
エムはアゴをさすりながらフムフムト頷く。そして言う。
「しおり嬢、確実に可愛い子だね。スタッフにするべきだね。だって、可愛いに決まってるからさ」
何を根拠に?と思うのである。
エムが開発した最新の統計理論によると、声が低いand無愛想な受け答えをする子は美人、ということになるらしい。
エムは、自信たっぷりに頷く。
エムもエムだが、僕も僕なのである。
「しおり嬢、可愛いのかぁ・・・」と、ニヤついてしまうのである。だって、仕方ないのである。
ライブ当日。
僕よりもワクワクしているエムがいるのである。
「しおり嬢来た?まだ?美人だからすぐに分かると思んだけどな」とかなんとか言いながら、そこら辺をウロウロキョロキョロしている。
そして、その瞬間が訪れるのである。
「こんにちは、藤崎です」と、僕とエムの前に立った女の子は、銀縁眼鏡をかけた、小学生の男の子のような、なんていうのかな・・・確実にしおり嬢ではない、女の子であった。
エムがソロソロと僕のそばを離れて行こうとする気配を察して、僕はエムの肩にパンチを入れるのである。
「おい、こら、ボケ、何が最新の統計理論なんだ?こら、ボケ、殺すぞ」ということなのである。
元々スタッフを必要としていなかった僕らのバンドは、藤崎さんの申し入れを丁重に断ったのだが。。。
藤崎さんは強かった。手強かった。何かにつけて現れては、スタッフにしろしろとせがんでくる。
知らないうちに、バンドの練習をしている時、スタジオの片隅に藤崎さんが椅子に座って聴いている・・・なんて状況になっていく。
その後に組んだバンド、アニーズガーデン。その初代スタッフの座を、藤崎さんは射止めるのである。
みんなに「フージ」と呼ばれて可愛がられた藤崎さんを、僕とエムとマコが「藤崎嬢」と呼んでいたのは、そんな理由があるからなのである。
そんでもって、エムの80パーセントはインチキで出来ていると、悟った僕なのである。
シナロケ、全然関係なかったね。
つづく。