ライブの告知フライヤーである。なかなか良い出来である。
ライブの告知フライヤーってのは、日付や時間や場所や地図を入れて、「ライブをやりますよぉ、来てくださいねぇ!」という意味で作り、配るものである。
だが、これは違う。ライブの当日に出来上がって、ライブの当日にしか配らないのだから、全然告知フライヤーではないのである。
しかも、ライブの当日に、ラウンのスタッフさんが来場者に配ってくれず、ライブの途中でその事実に気付き、学校のプリント配布のように列ごとに回して配るという・・・ちっとも告知フライヤーではなかったのである。
しかし、それにしても、いい出来なのである。
告知フライヤーって、カッコいい。
僕の部屋に の壁に、三枚の告知フライヤーが貼ってある。
何年か前、何年前だったかはすでに忘れた。二年か三年か四年くらい前。
新宿のネイキッドロフトというライブハウスにソロで出演させてもらった。一ヶ月おきに三回ほど。
壁に貼ってあるのは、その時に作ってもらった告知フライヤーだ。
この三枚の告知フライヤーは、しっかりとした告知フライヤーだった。路上でも、ライブハウスでも、たくさん配った。
今回のソロライブ、Trash Box Jamのライブも無いし、路上ライブをお休みしているので告知フライヤーを配る場所が無い。つまり、告知フライヤーは不要なのである。
不要なはすの告知フライヤーかなぜ存在したのか?
僕と、スタッフとのやり取りである。
「フライヤー作ってくんないかな?」
「なんの?」
「ソロライブの」
「どこかで配るの?」
「いや、配らない」
「じゃあ、なんで?」
「記念に」
「は?」
「いや、記念に」
「は?」
『オレの部屋の壁に貼りたいんだよ!』
「・・・」
そんなこんなで、出来上がったのが、この告知フライヤーなのである。
ただの告知フライヤーだと侮るなかれ。これは、記念の告知フライヤーなのだよ。とね。
みんなも部屋の壁に貼り付けておくれ。そしたらさ、オレの部屋とお揃いだ。
そんなわけで、文句ひとつ言わずに、編集、加工、印刷屋さんへの手配などなどをしてくれたスタッフのクミさんに、多大なる感謝を、この場を借りて。どうもありがとう。
また次も、記念のためにご尽力を、よろしくシクヨロ。
フライヤーは、想い出すためにある。よろしくシクヨロ。