最近、令和の米騒動と言って世間は騒いでいる
政府も遅まきながら備蓄米を放出して量の確保と価格の高騰に歯止めをするとしたが滑稽なお話だ
確かに米農家は高齢化と後継者不足に長年苦しんでいる
更に政府の減反政策と生産者のコメ販売価格の低迷で、米農家は資金不足と自立型農業への転換ができないでいる
私の聞く限りでは米農家がJAに売る価格は60キロ当たりの価格が昨年は1000円上がって15000円程度、1キロ価格は約250円(玄米)
JAが米卸問屋に販売する平均価格は同じく60キロ当たりで24000円ほどなので1キロ価格は400円
60キロで約9000円抜いているので1キロ換算で150円、37.5%
卸問屋で精米、ブレンドして5キロなどの袋に小分けし、スーパーの店頭に並ぶと5キロで約4000円で1キロ換算で800円、
精米やブレンドや袋詰めの手間や配送費用を含み、流通過程で価格は2倍になっているということだ
精米過程で目減りするので、暴利とは言わないが、米農家が1年かけて懸命に育てた米の価格の内、その殆どが流通過程にもたらされている現状をみれば、何とも理不尽なこととしか言いようがない
一方で米農家から直接消費者に販売する自主流通米の価格は60キロで約40000円、1キロ換算で約670円
スーパーで購入するよりはるかに安いが、一度に大量に購入する必要があり、保管用の冷蔵庫やその都度の精米が必要になるので、一般家庭にはなじまない
しかし、米農家にとっては販売先をどう確保するか?という点と大量に保管する方法をどうするか?という点をクリアすれば相当な収入になり、米農家として持続可能性が高まる
冒頭に滑稽だと申し上げたのは、今回の米価格の高騰は流通過程での値上がりであるので、政府の備蓄米を放出しても安売りするつもりがなければ、価格は下がらないということだからだ
これは主食である米の価格を一般市場に任せたための結果だ
食料完全補償の観点から言ったら、政府は生産者価格の設定と流通価格の制限を同時に行う必要がある
無用な減反、転作政策は早く見直して米くらいは安心して食べられる世に中にすべきだ
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