「生姜ひと欠け」とか「生姜1個」とか、料理のレシピで良く聞く言葉だけど、何とも曖昧な表現ですね。何となく分かったつもりでいるけど、本当はどの位の分量なのでしょう。
人によって区々であるのは確かなようです。食品メーカーの研究員によれば、生姜はあくまで香辛料であり、個人個人の好みで判断が違ってくるため、断定し難いとのことですが、およそ次のような分量を基準的に考えて、レシピに表示しているようです。
①生姜少々 : おろしたもので大匙1杯 = 15g
②生姜ひと欠け : おろしたもので大匙2杯 = 30g
③生姜1個 : おろしたもので大匙3杯 = 45g
生姜のレシピ分量が解明したところで、折角なので生姜に関する雑学を少々。
生姜は、植物学的にはショウガ目ショウガ科ショウガ属で、ショウガ目には茗荷やウコン(ターメリック)などがあります。
現在、世界各地で広く用いられている生姜の原産地はインドからマレー半島にかけてのアジア南部と考えられています。
日本には3 世紀頃中国から伝わり、主に薬用として栽培されていたようです。一般的な食用として広まったのは江戸時代のようです。
≪生姜の分類≫
日本で栽培される生姜は根茎の大きさなどから、「大生姜」、「中生姜」、「小生姜」に大別されるほか、収穫から出荷されるまでの時期によって「新生姜」、「ひね生姜」に区分されます。
◇大生姜
一般的に野菜売り場にある根生姜は大生姜です。収穫後貯蔵され、年間を通して生鮮用や漬物などに使用されます。
晩生で茎や葉も大きく成育し、根茎は一株で1kg 前後の大きな株になることがあります。
◇中生姜
繊維質が早く形成されるので、貯蔵せず漬物や加工品に使用されます。
中生から晩生で、大生姜に比べ小さめで辛味が強い品種です。
◇小生姜
一般的に葉生姜やはじかみなどにされます。
早生で小さく、一株400g 程度です。
○新生姜
収穫したての生姜や、夏頃から早掘りして出回る生姜が「新生姜」です。
色が白っぽく、繊維が柔らかくて爽やかな辛味があります。
○ひね生姜
収穫後、2 ヶ月以上保管されてから出荷されるのが「ひね生姜」です。
繊維質が形成され、生姜の色も濃くなり、辛味が強くなっています。
生姜は日本全国で約43,000t収穫されています。このうち4 割近くが高知県で収穫されています。
関東地方では主に小・中生姜が、西日本では大生姜が多く生産されています。
≪生姜の効能≫
某大学医学部の研究によれば、生姜20gを摂取すると交感神経の働きが高まり、1時間後にはエネルギー消費量が約10%アップするとのことです。
したがって、生姜食品を継続的に摂取することで、エネルギー消費が活発化することから、成人病(メタボ)予防や冷性冷え性対策として期待できそうです。