スケルトンハウス‐きまぐれCafe

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七五三詣り

2020-11-07 09:27:56 | 社会・経済

 


 10月になると、氏神様なのだろうか、至る所、神社の周りに「七五三詣り」の幟が立ちます。

IMGP1114-2神社

 まるで3歳、5歳、7歳の子を持つ親に、子の厄払いに神社へのお詣りを勧めており、お詣り客の奪い合いをしているような、そんな錯覚に捉われてしまいます。


 七五三(しちごさん)とは、7歳、5歳、3歳の子どもの成長を祝う日本の年中行事であり、神社などで「七五三詣で」を行いご報告、感謝、祈願を行う奉告祭です。

 七五三はもともと関東地方が発祥の行事と言われています。
 それだけに、中部地方や関西地方では風習にも少し違いが見られます。
 例えば、七五三のご祈祷を受ける際神社に納める初穂料の水引にその特徴が表れています。祝い事の水引には「蝶結び」と「あわじ結び」の2種類がありますが、中部地方や中部以東では蝶結び(何度あってもよい)が多いのに対し、関西地方ではあわじ結び(=結び切り 今回だけ・一度だけ)が多くなっています。

 また、関西ではもともと京都が発祥と言われる「十三詣り」という風習がありました。十三番目に誕生した虚空菩薩に因んでいるとのことで、別名「知恵詣り」または「智恵もらい」とも云います。
 3月13日に、数え年の13歳になった男女(小学校を卒業して中学校に入学する春に寺社に詣でる形式が一般的)が、大人の着物を着てお寺にお参りする風習です。

 七五三を祝う正式な日取りは11月15日です。
 様々な理由からお詣り日を決める場合があり、現在では10月~12月の間に行う家庭が増えています。両親の仕事の都合や祖父母とのスケジュール調節などで、11月15日当日には拘らず、1か月早い10月以降、年内の吉日を選ばれる方が多いようです。

 日取りを決める際に「六曜」を参考にされる方もおられるようです。
 六曜とはその日の吉凶や運勢などを表す暦注の1つで、「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6種類があります。大安は慶事を行うのに良い日とされています。

 七五三詣りをする正式な日は11月15日とされています。この11月15日に制定された理由は諸説あり、主な説は次の5つではないでしょうか。
①第5代将軍・徳川綱吉が天和元年11月15日に、長男徳松の健康を祈ったことが始まり
②旧暦の11月15日は、唐の時代(618年~907年)に「宿曜経(すくようきょう)」として中国から伝わり、「二十八宿(天球)の一つ
 の鬼宿日(きしゅくび きしゅくにち」とされました。すなわち、鬼が宿にいて出歩かない吉日とされ、鬼に邪魔をされず、何事をす
 るにも良い吉日とされています。
③旧暦の11月は作物の収穫を終えた時期で満月に当たる15日には収穫祭を行い、その際にこどもの健やかな成長と子孫繁栄を一緒に祈
 願した
④15日としたのは、七五三をすべて足すと7+5+3=15になる
⑤11月15日をすべて足すと1+1+1+5=8で、末広がりの吉日いずれにしても11月15日は特別な意味を持つ日取りで、縁起の良い吉日
 にこどもの無病長寿を祈った親の深い愛情が込められています。

 発祥とされる関東地方では、以下のように考えられています。
1) 数え年3歳(満年齢2歳になる年)を「髪置きの儀」とし、主に女児が行う(男児が行う例もある)。江戸時代は、3歳までは髪を剃る
 習慣があったため、それを終了する儀。
2) 数え年5歳(満年齢4歳になる年)を「袴儀」とし、男児が行う。男子が袴を着用し始める儀。
3) 数え年7歳(満年齢6歳になる年)を「帯解きの儀」とし、女児が行う。女子が幅の広い大人と同じ帯を結び始める儀。

 最近では性別問わず三回すべて行う例も散見される。奇数を縁起の良い数と考える中国の思想の影響もあるようです。

 変わったところでは福岡県で4–5歳で「ひもとき」、7歳で「へこかき」(少年)/「ゆもじかき」(少女)(いずれもふんどしや湯文字といった成人仕様の下着を初めて身につける)を行う地区がり、出雲地方では「3歳=言葉、5歳=知恵、7歳=歯を神から授かることを感謝し、また、3歳、5歳、7歳は子供の厄の一種である」という考えがにみられます。

 「七五三は数え年でするもの」と古くから言われていたり、最近では「満年齢で七五三をしても問題ない」とも言われています。
 3歳・5歳・7歳ですが、満年齢ではなく「数え年」で行うのが正式とされていました。「数え年」とは、生まれた年を1歳とし、新年(1月1日)を迎えると1つ歳をとるという年齢の数え方です。
 第二次世界大戦以降は誕生日で加齢する「満年齢」が一般的に使われています。数え年で11月15日に七五三を祝う場合、満年齢では2歳・4歳・6歳になる年にお祝いすることになります。
 現在では、七五三を含む主な年祝いでは数え年、満年齢のいずれで行っても構わないとされています。



《六曜とは》
大安(たいあん)
 「泰安」が元になっており、「大いに安し」の意味。六曜の中で最も縁起が良いとされ、一日中吉日。何事において
        も良いとされ、七五三を祝うのに最も適した日と言えます。
友引(ともびき) 元は「共引き」を意味し、「友」に幸せを「引く」として大安に次ぐ吉日。
        七五三のお祝いにも向く日ですが、朝夕が吉、昼(11時~13時頃)は凶とされるので正午前後を避けてお参りするの
        が良いでしょう。ちなみに、陰陽道の「友引日」と混同して「友」を冥土に「引く」という意味も加わり、葬儀などを
        行うには良くない日とされています。
先勝(せんしょう・せんがち・せんがち・)六曜では3番目の吉日。「先んずれば即ち勝つ」の意味で何事も急ぐことを良とした日で
        す。
        午前が吉、午後が凶とされるので、七五三のお参りは午前中に済ませるのが良いでしょう。
先負(せんぶ・せんまけ・さきまけ)先勝とは逆の意味を持つ日。「先んずれば即ち負ける」の意味で何事も急がず、平静を守ることが
        良とされます。午前が凶、午後が吉とされるので、午後からゆっくりとお参りされたい方におすすめです。
赤口(しゃっこう・しゃっく)昼(11時から13時頃)のみを吉とし、その他の時間帯は凶とする、仏滅に次ぐ凶日。赤舌神という鬼人
        が支配する陰陽道の「赤舌日」と混同され、大事を行うには良くない日とされています。七五三をこの日にする場合は
        正午前後にお参りをすると良いでしょう。仏滅(ぶつめつ)六曜の中で最も縁起が悪いとされる大凶日。元はあらゆ
        るものが滅びる「物滅」と表記されていましたが、仏さえも滅するという意味で「仏滅」に転じました。一日中凶とさ
        れ、特に慶事を行うには不向きとされています。



《神戸市内の七五三詣りで有名な神社》

(1) 湊川神社智・仁・勇の三徳を備える名将・楠木正成公を祀る神社です。楠木正成公にちなんで、七五三を迎える男の子に向いた神
 社として評判があります。

(2) 生田神社「縁結びの神様」として神戸随一の参拝客数を誇る神社です。








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