2017年9月15日金曜日の朝日新聞朝刊の「しつもん!ドラえもん-#2727やまぐち編」で「ういろう」がテーマとなっていました。
これを見て、昔のことを少し思い出しました。
私が10歳のある日の夜のこと、仕事帰りの父が珍しく土産を買って帰りました。それは御堀の外郎でした。生の出来立てで、赤松の経木(きょうぎ)に包まれていました。柔らか過ぎて、経木にへばり付いていて…
父は「明日(あした)になったらちょっとは硬うなるけぇー、明日たべたら?」と言ってくれたのですが…
嬉しくて・・・、難儀しつつも、それでも食べると、世の中にこんなに美味いものがあるのかと感嘆しました。
後日、小野田に住んでいた母方の祖父にそのことを話すと、
「儂が若い頃、県庁に行くたんびに昼飯代わりに御堀の福田屋で外郎を買うて、鰐石の岩に腰をかけて食うたもんだ。ありゃ~美味かったなぁ~!」
と聞かされました。 この時に、下の写真さながらの情景が浮かんできました。
“ういろう”は全国各地にありますが、残念ながら関東を中心に、名古屋の「青柳ういろう」が最も有名なようです。
≪山口・御堀堂と名古屋・青柳のういろうについて≫
山口・御堀堂の外郎
特製の餡(シタ)にわらび粉と小麦粉を練りこみ蒸しあげています。
わらび粉によってもたらされた弾力で、“ぷるん”とした食感が生み出され、極上の小豆で作られた餡の香りが立ち、たまらない美味さを感じました。
名古屋・青柳のういろう
「青柳ういろう」は、うるち米の米粉を主原料として蒸しています。
昭和61年に「ひとくち」を発売し、名古屋のういろうは長くて大きいものという既成概念を変えました。それまでは、一本の大きさが8cm×6cm位の断面積で、30cm程度の長さがありました。正に固形洗濯石鹸のようでした。
ネチャッ!とした食感も、香りもフノリのようで、あまり食欲をそそられるものではありませんでした。
今は味の研究もかなり進んでいるようです。
【関係サイト】
○ 御堀堂ホームページ
○ 青柳総本家ホームページ