いよいよ来月、わが国でもWindows7製品版が発売されます。既にWindows Vistaを導入した企業、Windows XPから一気にWindows 7への移行を目論んでいる企業、Windows 98からWindows XPへの移行を拒み続けたのと同様に、サポートが無くてもWindows XPを使い続けようと考えている企業とその対応は様々な状況にあると思います。
Microsoftでは、Windows 7にアップグレードする際にCPUパワーを増強するよう推奨してはいませんが、米Image QuotientのITコンサルタントは、現実にはCPUを増強した方が良さそうだと言っています。
Windows 7に移行するためのハードウェア要求は、メモリ容量、CPUパワー、HDD容量のすべてにおいて8年前のWindows XPマシンとは大きく異なります。Windows Vistaユーザーの場合も、Windows 7に移行するにはメモリとHDD容量を追加する必要がありそうです。
Windows 7の最低ハードウェア要求は、2GBのメモリ、動作速度が1GHz以上のCPU、20GBの空きHDDスペースとなっています。これに対して、Windows XPのハードウェア要求は、わずか128MBのメモリ、233MHzのプロセッサ、1.5GBの空きHDDスペースです。Windows Vistaのハードウェア要求はWindows 7に近く、最低1GHzのプロセッサ、1GBのシステムメモリ、15GBの空きHDDスペースとされています。
Windows 7の導入は新PC購入都度行うのがいいでしょう。こうすれば支出は最小限で済み、移行時期をずらしながら行うことにより、リスクも低くすることができます。ただし、既存のアプリケーションとの不具合は事前に潰しておかなければなりません。
Windows Vistaへの移行をスキップし、Windows 7に移行する場合は、PCの置き換え時に1台ずつではなく、保有PCの全てを一気に行う計画を立てるのがいいと思います。移行時期を2012年頃に設定すれば、Windows XP に対応するアプリケーションが少なくなっている他、OSのサポート期間が3年も残っていない状態だと思います。今から置き換えまでの間に既存のアプリケーションとWindows 7との不具合を潰しておくことができます。
Windows OSを使用する限り、何れ新OSに移行しなければならないことは自明の理です。どうするのが技術者にとってより簡便で、よりTCOを低減できるのか。それぞれの企業の実情に合わせて決めることが肝要かと思います。