「染まずただよふ」

・・・塾講師スミレの日記・・・

判官贔屓

2015年12月08日 |   誤・迷答!
中3国語では『おくのほそ道』の「平泉」のあたりを学習しています。

テキストに
「『義臣すぐつてこの城にこもり』とあるが、誰の義臣か。名前を漢字で書きなさい。」
という問題があるのですが、明らかに年々正解率が下がっています。

古文の本文中には出てこない名前なので、ちょっとした知識の問題なのですが
どうやら歴史の教科書に「頼朝」の名前はあっても「義経」の名前は無いらしい…。
それじゃあ知ってるわけないか。

きっと芭蕉の時代は「義経」という名前を出さなくとも、平泉・衣川と聞けば
だれもが名前を思い出し、その悲劇的でドラマチックな生涯を思ったのだろうなあ。
300年前の常識は、そろそろ通用しなくなってきたみたい。

「若くて強くてカッコ良くて、平家との戦いで大活躍したんだけど
 その結果、お兄さんから危険人物と思われて
 奥州藤原氏を頼って家来と一緒に東北まで逃げてきたんだよ。」
「お兄さんというのは、鎌倉幕府を開いた人。」
「家来の中には、弁慶がいます!」
「弁慶との出会いは、まだ牛若丸という名前で子供だった頃に…(以下略)」

とヒントを出したところ、
「ああ~、なんか、そのハナシ、音楽の時間に聞いた!」と意外な声が。
詳しく聞いたら、音楽の時間に『勧進帳』を鑑賞したんだって。
国語と音楽の時間にせっかく話題が出るんだから
歴史の教科書にもちょこっとでもエピソードが載っていればいいのになあ。

ちなみに、今日のクラスでは、生徒の答えの第一声は「よしまろ!でした。
誰?


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