客席に入ると、目に飛び込んでくるのは、数多くの赤い提灯。
舞台に目をやると、畳敷きに座布団が積み上げられた客席と、低めの舞台。
現実に観たことはないものの、イメージの中に組み上げられた大衆演劇の劇場と同じような光景がそこに。
全国を巡る坪内竹之丞一座とそこに関わる人達の、とある日々を様々な人間関係を見つめた舞台です。
親分肌のような座長と、大きなお腹の謎めいた妊婦のママ。
人気俳優の慎之介と、人気女優のあざみ。
2人が公演をすっぽかして、駆け落ちをしてしまったため、一座の面々は苛立ちを隠せずにいて・・・。
出入りの八百屋は、仕事そっちのけで劇場に長居をして、周囲にはお構いなしに立ち振る舞う。
座長と副座長。
先輩と後輩。
夫と妻。
恋人?
それぞれの人間模様が入り交じり、ストーリーは進んでいきます。
個性定期な役者が揃っているので、それぞれの絡みに目が離せません。
ドタバタ的な面も結構あり、荒川良々さんが長ネギで思いっきり叩かれ、粉々になったネギが飛び散ったとき、客席は笑いよりも呆気にとられた感じです。
今日の舞台、客席もちょっと戸惑いを感じているのか、笑いも中途半端な事が多かった気がします。
個々のシーンは楽しめたものの、ラストシーンは私は苦手なパターン。
今ひとつ、スッキリしないままでした。
カテコも、あっさりしたものでした。
というよりも、客席の拍手が思ったよりもなく、出るに出られないという状況だったような気もします。
客席を後にする時、何時までも流れていた歌が、寂しげな印象でした。
シアターコクーン | 2008年2月11日 |
ママ | 小泉今日子 |
座長 | 風間杜夫 |
橋本 | 大森南朋 |
さつき | 鈴木砂羽 |
福田 | 荒川良々 |
慎之介 | 姜 暢雄 |
ちはる | 平岩 紙 |
道後 | 森本亮治 |
波江 | 佐藤直子 |
マー坊 | 佐藤銀平 |
あざみ | 中込佐知子 |
ともあき | 米村亮太朗 |
秀樹 | 大橋智和 |
絵美子 | 安藤サクラ |