My Favorite Things

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私のお気に入りです。

冬物語

2009年02月01日 22時23分39秒 | 観劇

雨は上がったものの朝からの強風に、JRも遅れや運休の路線が出るなど影響もかなりあったようです。
さいたま芸術劇場へ向かう埼京線も風に弱いため、遅れが出ないか冷や汗ものでした。
その分、空は澄んで青空の下、富士山が美しい姿を見せていました。
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劇場は、楽日と言うこともあり、ほぼ満員の観客で埋まっていました。
今回の冬物語、2年前の同時期に見たコリオレイナスと同じ、唐沢寿明さんの主演です。横田栄司さん、瑳川哲朗さん、塾 一久さんと言った常連組の他に、田中裕子さん、藤田弓子さん、六平直政さんといった顔ぶれが加わり、キャストだけでも興味津々です。
ストーリーは、唐沢さん演じるシチリア王レオンティーズと横田さん演じるボヘミア王ポリクシニーズが現れ、紙飛行機を飛ばすシーンから始まります。
兄弟のような2人と、レオンティーズの妻ハーマイオニが、ポリクシニーズの帰国を引き留めるシーンから急展開していきます。
妻ハーマイオニとポリクシニーズの様子を見ていたレオンティーズの心に芽生えた嫉妬心が邪推を増幅し、自制できないほどの強い感情を持つほどに。
暴走した王は、友を許せず毒殺を命じ、愛する妻だけでなく我が子をも信じられなくなり、やがては罪の重さだけを背負う自身だけが残ることに。
この間の唐沢さんの表情の変化、嫉妬に狂い我を忘れている様は、観ているだけでも行き場のない怒りと悲しみが満ちてきます。
我が子を失い、裁判の場で自身の潔白さを説くハーマイオニの悲しみに満ちた表情と、アポロの神託にさえも従わぬレオンティーズの表情、家臣たちの困惑の表情が訪れる不幸を象徴していました。
ハーマイオニの死を告げるポーライナ役の藤田弓子さんは、さすがですね。
思わず、泣けてきてしまいました。
見るに堪えないほどの1幕と比較すると、2幕は全くの別物の舞台のようです。
1幕から16年の月日が経過したボヘミアの地で、羊飼いの六平さんと息子の大石さん、彼らに拾われたレオンティーズとハーマイオニの娘パーディータ、彼女の元に足繁く通うポリクシニーズの息子フロリゼルを中心に物語が進みます。
羊の毛刈り祭りなど、陽気なシーンが繰り広げられます。
普段の悪っぽい役とは異なる六平さんと道化役?の大石さんの2人を観ていると、喜劇を観ているような感覚になってきます。
胡散臭さの塊のような瑳川さん演じるオートリカスも、なんとも言えぬ味と客席の笑いを取っていきます。
パーディータに対して真っ正面から愛情を向けていくフロリゼルと、父として激怒する
ポリクシニーズの対立から、物語は急展開していきます。
レオンティーズの嫉妬と邪推のために離散した人達が、再びシチリアに集まることに。
そこで、パーディータがレオンティーズの娘であることが判り、フロリゼルとの婚姻も許される。
さらに、ポリクシニーズとの心の蟠りも溶けていく。
そんななか、ポーライナが見せた亡きハーマイオニの彫刻に語りかける、レオンティーズとパーディータに奇跡が訪れる。
死んだはずの、ハーマイオニとの。
嫉妬、邪推、別離、出会い、再開と様々な要素が盛り込まれた、冬物語。
ラストは、また泣かされてしまいました。
今回、妻ハーマイオニと、その娘パーディタ、更に16年後白髪で蘇るハーマイオニを演じた田中裕子さん、素敵でした。
蜷川さんが2役を演じる女優に田中さんを選んだ理由が、判った気がします。

楽日と言うこともあり、カーテンコールはスタンディングオベーションで盛り上がりました。
途中、蜷川さんが唐沢さんと田中さんと共に現れると、天上からは盛大な紙?吹雪が舞いました。
それでもなお続く、カーテンコールに再び蜷川さんが登場し、役者さん達が両手でバイバイをしながら捌ける中、蜷川さんも片手を挙げて客席に応えていました。
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気付くと、バックや服にも天上からた~っぷり降り注いだ残骸が残っていました。
今回、諸事情でもう1枚あったチケットを手放してしまいましたが、観ておけば良かったと後悔が残りました。
帰宅の埼京線も、相変わらずの強風の中茜色の空に富士山のシルエットが西の空に浮かんでいました。
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さいたま芸術劇場       2月1日
レオンティーズ        唐沢寿明
ハーマイオニ/パーディータ  田中裕子
ポリクシニーズ        横田栄司
フロリゼル          長谷川博己
ポーライナ          藤田弓子
羊飼い            六平直政
オートリカス         瑳川哲朗
カミロー           原 康義
アンティゴナス/村人     塾 一久
道化(羊飼いの息子)     大石継太
貴族/村人/サター/紳士2  手塚秀彰
クレオミニーズ/村人/サター 廣田高志
モプサ/侍女1        池谷のぶえ
アーキデイマス/貴族/役人/ 妹尾正文
村人/サター
ダイオン/召使い       大川浩樹
貴族/村人/サター      岡田 正
貴族/村人/サター/紳士3  清家栄一
従者/牢番/役人/水夫/村人 新川將人
サター/貴族
貴族/村人/サター/紳士1  鈴木 豊
ドーカス/侍女2       景山仁美
エミリア/村人        羽子田洋子
時/村人           宮田幸輝
従者/役人/村人       下塚恭平
村人/            高橋永江
(ハーマイオニ/パーディタ) 
マミリアス/村人       桐山和己/坂口 淳


WICKED CM

2009年02月01日 01時00分56秒 | 劇団四季

昨日から、日本テレビでしばしばWICKEDのCMを見るようになりました。
今日2月1日が四季のメンバー向け、1週遅れの8日が一般向け、4~6月公演のチケット発売日となるためのようです。
ちょっと気になるのは、最新のパンフレットにも記載されていますが、CMでも「いよいよクライマックスへ!」というナレーションが入っていること。
キャッツ、マンマミーア、オペラ座の怪人と、ロングラン公演の千秋楽が決まっていますが、WICKEDも夏頃には楽日が来るのでしょうか?