なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

精神科病院へ

2015年10月05日 | Weblog

  病棟で内科の若い先生から、困った患者さんがいてと、相談された。60歳代半ばの女性で、1か月前から食事をとらなくなったという。先週末に内科クリニックからの紹介で受診した。電解質異常が軽度にあるが、摂取量の問題と思われた。できる範囲で検査したが、明らかな異常はなさそうだった。何より食事をとれない理由が、「朝廷からの指示で」だから。

 家族の話では、20年前に精神科を受診して、統合失調症(当時は精神分裂病か)と言われたらしい。それっきり中断している。消化器の検査はしていないが(できない)、嘔気も腹痛もないので、違うのだろう。もともと偏った食事摂取で、パンは食べていたそうだ。それが1日3回から2回になり、1回になり、ついに食べなくなった。

 週末なので、とりあえず入院して点滴をしたので、受診時の脱水症は軽快していた。何故か点滴と採血は受け入れた。循環器科(高血圧症・発作性心房粗動)と泌尿器科(神経因性膀胱)に通院していたが、食べなくなってからは、しだいに内服もしなくなった。入院後も内服拒否だった。

 まず夫(夫と子供がいるので、少し年齢がいってからの妄想型か)に連絡して、精神科病院を受診させてくれるようお願いした。それから、精神科病院の先生に連絡したところ、すぐに診察してもらえることになった。受診後、転院となったそうだ。

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