今日は御用納めだが、内科新患外来は思ったより受診が多かった。病院事務職員(派遣)の29歳女性は気管支喘息で呼吸器科外来から吸入ステロイドなどを処方されていたが、きちんとは吸入していなかった。以前に処方されたホクナリンテープを使ったり、自己流で対応していた。聴診すると喘鳴が聴かれたて、これでは動くと息切するのではないかと思われる。ホクナリンテープで動悸がするという。吸入ステロイド+LABAに変更して、きちんと指定された吸入を継続するようお話しした。テオドール200mg夜だけを400mg朝夕にして、シングレアも追加した。今日で通常の診療が終わるので、今日はデカドロン4mgの点滴をして、明日からプレドニン30mgを3日内服して、吸入ステロイドが効くまでしのぐことにした。
30歳女性は病院で清掃の仕事をしているので、廊下で見かけてはいた。数年前から喘息の症状が夜間にあったそうだ。今回は鼻水・咽頭イライラ感もあり、熱はないが、喘鳴が2日前からあるという。日中はゼーゼーしないというが、聴診すると喘鳴を聴取した。20歳(もっと前から?)喫煙歴があり、今は1日5~6本吸っていた。胸部X線は異常なく、炎症反応上昇もほとんどないが(CRP0.4)、好酸球増加を認めた。この方も全身ステロイドをちょっと入れて、あとは吸入ステロイドなどの標準的な気管支喘息治療を開始した。まずは禁煙とお話ししたが、どうだろうか。看護師さんの話では精神的に不安定な方(言いにくい内容)らしいという。
午後になって内科クリニックに通院中の73歳女性が2週間前からの咳で受診した。胸部X線で肺炎はなかった。喘鳴は聴取しなかった。自覚的にも喘鳴はないというが、10年以上前に循環器病センターに通院している時から喘息といわれていた。急性気管支炎ということになるが、症状が続いて心配というので短期入院にした。吸入ステロイドを導入するが、デカドロン少量と、ウイルス感染のようではあるが、年末年始の長い休みに入るという大人の事情で抗菌薬(セフトリアキソン)を入れて3日経過をみることにした。明後日日直で病院に来るので、その時の状態で退院できるかどうか判断しよう。