少し前、日本では2013年公開のこの映画、ご覧になった方はどれくらいいらっしゃるのか。実は私は気になってたものの劇場に行きませんでした。そして無料おためし中のネトフリにあると気づいてもすぐには見られませんでした。
なぜかと言えば、女性が生きるために男装しなくてはならなかったという話は、辛そうで痛そうじゃないですか。女性になった男性「リリーのすべて」の方はやはり元は男性の話なので痛さも他人事、映画という創作物として客観的に楽しめるのに比べ、自分と同性のジェンダーに関わる話はダイレクトに共感してしまいそうで怖かったのです。
しかも美人のリリーに比べ、アルバート氏のルックスは変な小男・・・ハンディありすぎじゃないか・・・!と思いながらも「ちょっとだけ見て辛くなったら途中でやめよう」と無料の気軽さに便乗できたわけです。
・・・・そしたら最後まで面白かったです!もっと評価されてもいい映画です!
男性として生きてきたけど女性である秘密は、とある人にバレてしまう ー というのは予告か何かで知り、そのシーンが最も痛いんではと恐れていましたが、作中でも「みじめな生き物」呼ばわりされるにもかかわらず、グレン・クローズの演技が絶妙におかしくて、コメディじゃないのに何かがおかしくて、本当にみじめに見えないのです。
そこで第一関門は突破、あとはキャストもいいのでラストまで見入ってしまいました。アルバート氏が住み込みで働いているのはダブリンのホテルで、登場人物は主にホテルの従業員です。写真のようにダウントンのメイドのようですが、ホテルなんです。
主演アルバート氏:グレン・クローズの不思議な生き物さ加減がツボでした!
メイドのヘレン:ミア・ワシコウスカは本作のヒロインとして宝塚娘役
写真右ホテル従業員のジョー:アーロン・ジョンソンだったんです!アベンジャーズ/ウルトロンのクイックシルバーの!ゲスな優男がうまかった。本物みたいにゲスでした。
もう一人重要な役にジャネット・マクティアという女優が出ているのですが、なんとパレーズ・エンドのシルヴィアの母親としてみたことがあったんですね。でも本作では全然違う役なので、びっくりですよ~~
いろいろと語りたいんですが、この面白さを少しでも多くの人に味わって欲しいので黙ります。
ネトフリにあった!と知ってから、huluにもあったと気づきました。どちらも無料お試しできますのでどうぞ~