AXNミステリーで2016年のBBCドラマ「ニュー・ブラッド」の初回を夜やったので軽い気持ちでちょっと見のはずがすっかり気に入ってしまいました。
とっかかりは「ロンドンが舞台の探偵もの」。
「シャーロック」も現代ロンドンの面白さを発見させてくれましたが、「ニュー・ブラッド」の最新ロンドンはもっと現実的です。
移民二世ボーイズが主人公なんですが、ロンドンの移民というと、昔ながらには元植民地のインドやパキスタンなどの南アジアや、アフリカ、カリブ海出身者が多いのですが、
EU以降は東ヨーロッパの人たちが大挙して労働にイギリスに押しかけてるし、21世紀のイスラム組織テロ事件以来は中東出身者も移民の中で目立ってきました。
「ニュー・ブラッド」の主役は一人がポーランド系のステファン、もう一人がイラン系のアッシュ、移民二世ということで、まさしく上記2種の新種勢力だったんですね!
ポーランド人はロンドンではEUでもラテン系などの人に比べて真面目で安く仕事をしてくれるというので活躍していて、私が住んでた時にもフラットの修理に現れたり、街中にポーランド系の食品店をチラホラ見かけるようになって、その存在を肌で感じたものでした。
しかし個人的に親しい人がいないと、他の国の人たちってステレオタイプ以上の個性や、人格さえあるということを忘れ、集団としてしか意識に入ってこないのもまた事実。
そんなところにこのドラマです。主役です。
で主役を張るくらいですから、まさしく二人とも二枚目役者なんですよ!
要するにイケメンなんですが、普段見るイギリス人役者とはまた雰囲気が違い、スチール写真では格好良さがわかりにくいので上には動画を貼っておきました。
まだ社会人になって日も浅い若い彼らの上司はイギリス人、企業の偉い人にはアメリカの会社もありますけど警察組織も企業もイギリス人が主要なポジションを占めてます。ボスの一人にはアナ・チャンセラーも居ます。
そこで頑張る彼らを見てると、ついつい自分を投影してしまって応援してしまうんです。
実際には彼らは二世なので英語ネイティブですから、私なんかのイギリスでの状況よりも数段上なんですけどね。
そんな彼らが不動産のバカ高いロンドンで住むところに苦労して(当然、ハドソンさんもいないのでベイカーストリートなどのいいロケーションに格安で住んだりはできないですから!)、
通勤は自転車を利用、
そんな彼らを包む大都会ロンドンそのものの生き物っぽさを、時間を早めて日が暮れたり登ったりして風景がどんどん変わる様子を切り取っていて、とってもロンドンなう!なんです。
AXNミステリーでは金曜日の10時から、オンデマンドでも今見られます。