1988年頃の医療の現状を思い起こす。
翌年には平成に年号が変わる・・・そんな時期の、がん治療の現場の悩みがなどが書かれている。(癌の告知など)
また、医師国家試験に合格し、医局に配属されて少しづつ成長していく医師の姿。
そんな経験不足に見える医師でも、患者側からすると命を預ける100%の主治医です。そして、医師も人間なんですよね。
ペアンは止血鉗子の一種でコッヘルと対称される。
コッヘルは先端が凸と凹になっていて、すべる事がないがペアンはギザギザになっているだけでしっかり掴んでられない部分がある。
しかし大事な臓器に損傷を与える事が少ないペアンはデリケートな内臓に使う・・・などなど、以前の仕事柄、海堂 尊氏の本は面白い。
実兄が直腸癌で1989年3月に亡くなった。
この本では、食道癌の切除部分が胸腔内で、吻合が難しい症例がメインになっているが、兄の場合は直腸でやはり腸骨に阻まれて吻合が難しい。
だから、人口肛門を造るわけだが、兄の場合はその無理な吻合がリークしてしまった・・・
・・・は、さておき海堂 尊氏の本はまだしばらく読みます。