樹脂をスプレー発泡施工で断熱層を形成するためには、多くの試行錯誤が伴いました。
前例の全くない手法を試みるには、スプレー発泡施工業者さんも疑心暗鬼でした。
私は、32年前の平成元年に一般住宅に樹脂スプレー発泡断熱で家づくりを行いました。
自分の想い付きでも自分の責任で家づくりを行う場合は、お施主様が同意してくれると、どのような家でも創れるものです。
あくまでもお施主様が同意して、自分がしっかりと責任を負えることが前提です。
日本で初めてのスプレー発泡断熱の家は、車で数分の北斗市内(旧上磯町)に平成元年の11月に竣工しました。その当時はファース工法と云う名称などもありません。
そのお施主様が入居して直ぐに年末年始を迎えますが、その家の暖かさに大喜びでした。
それからは、自前で建築する家だけでなく、仲間の工務店にも推奨して行きました。
フランチャイズ展開を行うのは平成5年になってからです。
建築したお施主様の高評価で自信を持ちましたが、断熱材の厚さ特定は針を刺して行うのが通例でした。
この従来に無かった断熱気密工法は、公的な認定や評定を受けなければ確認申請もままならない状況でした。そのため、何度も東京霞ケ関に足を運ぶのですが、「断熱気密層に針を刺したら気密性がとれない」との指摘で却下です。
その際の遣り取りでは、「それでは針を刺さずに厚さ特定が出来たら認定して頂けるのですね」と審議員(国から委任された大学教授11名)の先生達に念押しして来ました。
そこで出来たのがこの「スプレート」(写真)と云う厚さ特定ゲージです。
10㎜ずつ折れるように溝を付け、先に鋲が付いております。製品化して直ぐに特許出願を行いました。
このスプレートの存在で断熱評定に続き、気密認定も交付されました。
研究開発と云う仕事は、ないモノを創りだせる実に遣り甲斐のある行いです。
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