ジェイコブ・ソール著、文春文庫刊
取引とお金の流れを記録する簿冊を帳簿と呼び、大きくは単式簿記と複式簿記とに分かれますが、本書は、過去に登場した国家や組織が、それをきちんと管理できたか否かと、それが、その組織の消長に与えた影響を様々な事例と逸話を交えて紹介しています。
きちんと記録し、その情報を元に組織を的確に運営しない限り、やがて組織は衰退する、というのが本書の結論です。
家庭や会社など、社会で何らかの経済活動を行うと、必ず金銭や物品の遣り取りが生じますが、それを一定の方針や目的に沿ってコントロールすることが必要だからです。
さまないと、どんぶり勘定の結果、行き詰まる例は沢山あることでしょう。
しかし、自分だけの消費活動だけでも、理論通りに実践するのは大変です。
ましてや、様々な利害や思惑が渦巻く組織や国家では、なお実行しにくいという実例が本書に満載されています。
「ごもっとも」と思いつつ読了しました。
なお、帳簿の技術的な話は殆ど含まれていないので、専門知識は不要です。
独自の視点から世界と歴史を振り返れる好著と思います。
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○単式簿記と複式簿記
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評価は4です。
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〇カメラまかせ 成り行きまかせ 〇カメラまかせ 成り行きまかせその2
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