
松平定知著、毎日新聞社刊
若い時分はアナウンサーの価値が全く分かりませんでした。書いてある原稿を読んだり、人の話を聞いたり、番組の進行をしたりすることが難しい事だと知らなかったからです。しかし、社会人として同様な体験を重ねると、それぞれの作業をより良く行うことが非常に困難なことを理解してから、大いに見方が変わりました。
また、50代になってからは、民放の番組のアナウンサーの受け狙いで視聴者に取り入った語りや口調、めちゃくちゃな日本語に嫌悪感を覚えるようになってしまいました。(若い頃はそうではなかったのですが)
更に最近の若い人達の意味不明な日本語を聞いていると、いちいち突っ込みたくなってしまします。例えば
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○(コンビニなどで)「1.000円からお預かりします」
=> (心の中で)『何で「から」なんだよ。馬鹿野郎』
○(ファミレスなどで)「お待たせいたしました。こちらがコーヒーになります」
=> (心の中で)『何で「なります」なんだよ。どう見たってコーヒーだろう、馬鹿野郎。カボチャがコーヒーに変わったのかよ!』
○(インタビューなので)「今度こそ優勝したいとは思います。」
=> (心の中で)『「とは」ってなんだよ。逃げんじゃねーよ。はっきりしろよ馬鹿野郎。』
○(会議などの説明で)「関連する資料は、別紙のほうになります」
=> (心の中で)『何で「ほう」ってなんだよ。北か南かはっきりしろよ馬鹿野郎。しかも「なります」かよ。気持ち悪い。』
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このように、私の性格の悪さがもろに出てしまうので、口に出さないように努めています。
さて、本書で松平さんは、ご自分の職歴の中で、人により良く伝えるため努力を、ご自分の信念と先輩方の薫陶により実践された歩みを記されています。そして、標準語を国策として普及するためにNHKのアナウンサーが用いられた経緯も語っています。
松平さんは、NHKにあっては非常に個性的であり、また魅力もある方で、私もファンでした。多くの個性的なアナウンサーがNHKを去る中で、NHKに骨を埋めた思いも知りたかったのですが、残念ながら本書では触れられておりません。
さて、上記の私の思いと松平さんの感じ方がほぼ一致していて安心しました。若い優秀な職員が、「ほう」と「なります」を連発していたので、注意したことがありますが、言われてびっくりしていました。そして、賢明な彼は二度と使わなくなりました。同じ日本人でも年齢によって用いる言葉に違いが生じるので、日本の古典文学が半分外国語になってしまうのも宜なるかな。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/松平定知
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評価は4です。
若い時分はアナウンサーの価値が全く分かりませんでした。書いてある原稿を読んだり、人の話を聞いたり、番組の進行をしたりすることが難しい事だと知らなかったからです。しかし、社会人として同様な体験を重ねると、それぞれの作業をより良く行うことが非常に困難なことを理解してから、大いに見方が変わりました。
また、50代になってからは、民放の番組のアナウンサーの受け狙いで視聴者に取り入った語りや口調、めちゃくちゃな日本語に嫌悪感を覚えるようになってしまいました。(若い頃はそうではなかったのですが)
更に最近の若い人達の意味不明な日本語を聞いていると、いちいち突っ込みたくなってしまします。例えば
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○(コンビニなどで)「1.000円からお預かりします」
=> (心の中で)『何で「から」なんだよ。馬鹿野郎』
○(ファミレスなどで)「お待たせいたしました。こちらがコーヒーになります」
=> (心の中で)『何で「なります」なんだよ。どう見たってコーヒーだろう、馬鹿野郎。カボチャがコーヒーに変わったのかよ!』
○(インタビューなので)「今度こそ優勝したいとは思います。」
=> (心の中で)『「とは」ってなんだよ。逃げんじゃねーよ。はっきりしろよ馬鹿野郎。』
○(会議などの説明で)「関連する資料は、別紙のほうになります」
=> (心の中で)『何で「ほう」ってなんだよ。北か南かはっきりしろよ馬鹿野郎。しかも「なります」かよ。気持ち悪い。』
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このように、私の性格の悪さがもろに出てしまうので、口に出さないように努めています。
さて、本書で松平さんは、ご自分の職歴の中で、人により良く伝えるため努力を、ご自分の信念と先輩方の薫陶により実践された歩みを記されています。そして、標準語を国策として普及するためにNHKのアナウンサーが用いられた経緯も語っています。
松平さんは、NHKにあっては非常に個性的であり、また魅力もある方で、私もファンでした。多くの個性的なアナウンサーがNHKを去る中で、NHKに骨を埋めた思いも知りたかったのですが、残念ながら本書では触れられておりません。
さて、上記の私の思いと松平さんの感じ方がほぼ一致していて安心しました。若い優秀な職員が、「ほう」と「なります」を連発していたので、注意したことがありますが、言われてびっくりしていました。そして、賢明な彼は二度と使わなくなりました。同じ日本人でも年齢によって用いる言葉に違いが生じるので、日本の古典文学が半分外国語になってしまうのも宜なるかな。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/松平定知
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