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垣根涼介著、中央公論新社刊
久し振りの垣根さんの作品です。相変わらず良い感じでした。垣根さんの作品は、「ヒートアイランド」のようなハード系の作品と「君たちに明日はない」のようなまったりとした人情話系に分けられると思いますが、本作は後者のグループに属しています。
本作は、小笠原諸島で開講される人生の再出発のためのセミナーに参加する人々を描いています。主要登場人物は4人ですが、これが実に個性的な人達です。元ヤクザ、引きこもりの現役東大生、食い詰めたフリー・ライター、何処か訳ありそうなリタイアした初老の男。
こうした人物が、セミナーに参加し、互いの交流を通して、次第に人生の捉え方を変えて行きます。セミナーの内容やレポートなど、作者の緻密な構成力が顕著に表れていましたが、中盤からは、登場人物達の再生の有り様に興味が湧いてきました。非常に淡々とした筋書きながら、垣根さんの暖かく緩やかな文章の流れに漂って、最後は、「ほっ」とした感慨を抱きました。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/垣根涼介
http://www3.ocn.ne.jp/~kakine/
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評価は4です。
久し振りの垣根さんの作品です。相変わらず良い感じでした。垣根さんの作品は、「ヒートアイランド」のようなハード系の作品と「君たちに明日はない」のようなまったりとした人情話系に分けられると思いますが、本作は後者のグループに属しています。
本作は、小笠原諸島で開講される人生の再出発のためのセミナーに参加する人々を描いています。主要登場人物は4人ですが、これが実に個性的な人達です。元ヤクザ、引きこもりの現役東大生、食い詰めたフリー・ライター、何処か訳ありそうなリタイアした初老の男。
こうした人物が、セミナーに参加し、互いの交流を通して、次第に人生の捉え方を変えて行きます。セミナーの内容やレポートなど、作者の緻密な構成力が顕著に表れていましたが、中盤からは、登場人物達の再生の有り様に興味が湧いてきました。非常に淡々とした筋書きながら、垣根さんの暖かく緩やかな文章の流れに漂って、最後は、「ほっ」とした感慨を抱きました。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/垣根涼介
http://www3.ocn.ne.jp/~kakine/
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