上野千鶴子、辻元清美著、岩波新書刊
学者と政治家という珍しい組み合わせの対談集です。お二人とも度々目にする著名人ですが、その実どのような経歴か知りませんでした。最近社会保障について知りたいと思い、何冊目かとして手に取りました。
何しろ幅が広く奥深い分野なので、対談で掘り下げた内容になるのは難しいのかもしれません。お二人の主張の基調が何となく分かったような気がしましたが、社会保障本体に関する新たな視点を選るまでには至りませんでした。(多分に読み手の責任なのだと思います)
さて、上野さんはさすがに学者だけあって説得力のあるご意見であったと思います。一方の辻元さんの主張には違和感を覚えました。読み進んでいくうちに、それは国家というものが、個人にとっては「ホテル」のように必要なサービスを提供するモノであるかのような視線を感じたからだと思います。あるいは国家性悪説をお持ちなのでしょうか。
個人と組織(コミュニティ、会社、国家など)の関係は、本来不可分です。それらのコミュニティや国などの”システム”は、それぞれの生い立ちを持っており、時代の変化にそぐわなくなった時に変わる必要です。しかし、不可分であるが故に、自らが関わりながら変えて行かざるを得ないと思います。あたかも、自分とは何の関わりも無い客体として、批判しているように感じました。
一方、今の若い人達の感じ方が生々しく示されており、大変参考になりました。また、第4章の「税金、経済、社会連帯」も参考になりました。辻元さんの主張がおかしな場面で、上野さんが的確に指摘していますが、それ以外は、それぞれの意見の表明で、議論が深まっていません。しかしながら、連帯こそが希望であるという点でお二人は合意しています。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/上野千鶴子
http://ja.wikipedia.org/wiki/辻元清美
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評価は3です。
学者と政治家という珍しい組み合わせの対談集です。お二人とも度々目にする著名人ですが、その実どのような経歴か知りませんでした。最近社会保障について知りたいと思い、何冊目かとして手に取りました。
何しろ幅が広く奥深い分野なので、対談で掘り下げた内容になるのは難しいのかもしれません。お二人の主張の基調が何となく分かったような気がしましたが、社会保障本体に関する新たな視点を選るまでには至りませんでした。(多分に読み手の責任なのだと思います)
さて、上野さんはさすがに学者だけあって説得力のあるご意見であったと思います。一方の辻元さんの主張には違和感を覚えました。読み進んでいくうちに、それは国家というものが、個人にとっては「ホテル」のように必要なサービスを提供するモノであるかのような視線を感じたからだと思います。あるいは国家性悪説をお持ちなのでしょうか。
個人と組織(コミュニティ、会社、国家など)の関係は、本来不可分です。それらのコミュニティや国などの”システム”は、それぞれの生い立ちを持っており、時代の変化にそぐわなくなった時に変わる必要です。しかし、不可分であるが故に、自らが関わりながら変えて行かざるを得ないと思います。あたかも、自分とは何の関わりも無い客体として、批判しているように感じました。
一方、今の若い人達の感じ方が生々しく示されており、大変参考になりました。また、第4章の「税金、経済、社会連帯」も参考になりました。辻元さんの主張がおかしな場面で、上野さんが的確に指摘していますが、それ以外は、それぞれの意見の表明で、議論が深まっていません。しかしながら、連帯こそが希望であるという点でお二人は合意しています。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/上野千鶴子
http://ja.wikipedia.org/wiki/辻元清美
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