
清武英利著、講談社刊
清武さんの著書は「トッカイ 不良債権特別回収部」、「石つぶて 警視庁二課刑事の残したもの」を読みました。
実際にあったことを、実際に存在した人々一人ひとりに光を当てて、テーマに沿って平易に様々な葛藤や心情を交えて語っています。
本書でも、多田哲哉さんという方を中心とした、スポーツカー開発の苦難に満ちた物語を語っています。
本書を読めば、組織人の経験を持つ人ならば、程度の差があっても我知らず感情移入してしまうと思います。
一人では成し遂げられず多くの人が関わっているからこそ味わう苦しさと絶望感が迫って来ました。
本書は、関係者とご家族への膨大な取材を元に構成されたようですが、その過程で、テーマを絞り、登場人物を選び、関連するエピソードを整理・取捨選択して、物語を構成したプロセスを知りたいと思いました。
外側から見た人物の行動だけでなく、それぞれの人物の性格、性向などを描くには膨大な取材が必要と思います。
その取材の熱量の大きさが、感動を呼び起こすのだと感じました。
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○清武英利
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