読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

紫電改入門

2020年01月30日 18時29分54秒 | ■読む
碇義朗著、光人社NF文庫刊
太平洋戦争の日本を代表する零戦に比べ紫電改はかなり知名度が落ちるように思います。私が紫電改を知ったのは、小学生の頃、「紫電改のタカ」というちばてつやさんの連載漫画を読んだためです。ちばさんの作品では「ハリスの旋風」が好きでしたが、「紫電改のタカ」は何となく暗い作品で、少しうつむき加減で読んだ記憶があります。
20代に零戦に関する書籍を何冊も読みましたが、終戦間際に登場した紫電改が、どうも日本の戦闘機の最終形のように感じました。イギリスのスピットファイヤとアメリカのP-51ムスタングのような名機だったのか。そんな関心を寄せて本書を手に取りました。
本書は、紫電改の前身となる「強風」という水上戦闘機の開発の経緯から始まり、開発時の国内事情と戦争の推移により変化する戦闘機への要求事項との兼ね合いで、戦闘機に不慣れな川西航空機が独自の思想と工夫で紫電改を開発していった経緯と終戦間際の厳しい状況下で、人々が懸命に設計し生産して、襲来する米機と命を賭けて戦った記録です。
本書は「光人社NF文庫」として出版されていますが、下記URLの四つめの記事に本文庫のことが「光人社は、潮書房が創業から10年あまりで収集した戦争記録を単行本化することを目的として、潮書房によって1966年3月に設立された。1992年12月に「光人社NF文庫」、2002年9月に「光人社名作戦記」シリーズの刊行をそれぞれ開始した。」と記してあります。
最近、太平洋戦争がようやく冷静に捉えられるようになりましたが、父が存命中にほとんど体験を聞くことがなかったことが悔やまれます。人が人であれば、良いことも悪いことも成したはずで、未熟な私は、偏った教育と世相に流されて、ありのままに知ろうとしなかったことが悔やまれます。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/碇義朗
     https://ja.wikipedia.org/wiki/紫電改
     https://ja.wikipedia.org/wiki/紫電改のタカ
     https://ja.wikipedia.org/wiki/潮書房光人新社#光人社NF文庫
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評価は4です。

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