2008年4月3日
沖縄尚学が決勝進出 東洋大姫路(兵庫)を4-2で下す
【選抜高校野球取材班】第80回選抜高校野球大会第13日の3日、沖縄尚学は準決勝第2試合で東洋大姫路(兵庫)と対戦、八回裏に一気に逆転、4-2で勝利を収め、9年ぶりの決勝進出を決めた。大会第14日の4日、聖望(せいぼう)学園(埼玉)と優勝を争う。(午後0時30分試合開始予定)
◇
沖縄尚学高校、決勝進出おめでとう!
去年以来沖縄を覆っていた嫌な空気を一気に吹き飛ばす快挙だ。
今日は是非勝って9年ぶりに優勝旗を持ち帰って欲しい。
今朝の琉球新報一面トップ見出し。
沖尚逆転 今日決勝へ
↓昨日は号外が出たらしい。(クリックすると拡大・・・ちょっと時間がかかるが)
琉球新報もこんな号外だったら誰でも大賛成だろう。
今日も勝って優勝だ!
そして遠慮なく号外を出して欲しい。
「不良米兵と不良中学生のナンパトラブル」に、
号外を出したのには白けたが・・・。(エ?、沖縄タイムスだったっけ。)
最近スポーツのエントリーはあまりないが、一昨年の選抜で八重山商工の時はこんなクダラナイエントリーをする余裕?もあった。
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以下再掲です。
◆その男はいつも「その季節」がやって来ると落ち着かなくなる。
その男は千葉のとある街で代々続く理髪店を経営していた。
沖縄出身の父親から引き継いだ「千葉理容館」がその店だ。
今日は朝から仕事も手につかない。
遂に「その季節」がやってきたのだ。
◇ ◇ ◇
最近ではテレビを通じて沖縄の言葉が頻繁に話題になる。
そのせいか沖縄訛りの標準語にもそれほど違和感を感じないようになった。
それでも沖縄旅行中に、突然お年寄りに沖縄方言で話し掛けられたら、初めての観光客ならきっと面食らう事だろう。
外国語で話し掛けられたような気分にさえなるかもしれない。
そしてこんな感想をきっと持つだろう。 ≪沖縄語はやはり日本語とは全く異質の言葉だ。 外国語に等しい≫と。
沖縄方言が日本の古い言葉に起源を辿ると言う事は意外と知られていない。
沖縄語は日本の古語と地元独特の言葉に加えて、中国の影響も受けている。
二つだけ例を挙げて説明する。
「気張る」と言う言葉は沖縄では「ちばる」と訛る。
「気張る」には息を詰めて力を入れるという意味の他に「気力を奮い起こす。
いきごむ」と言う意味がある。
沖縄で「ちばる」と訛り、意味は主に「頑張る」と言う意味に使われる。
「頑張れ・よ」と声援を挙げるのは「ちばり・よ」となる。
沖縄では母音「E(え)」は「I(い)」に変化する。
子音「K」は「CH]に変化する場合がある。
例として「 カッチンヌミサチ 」は沖縄の若い人は理解できないだろう。
「勝連の岬」と漢字に置き換えるとぼんやり判りだす。
勝連岬は沖縄本島東海岸にある岬。
★『岬みさき」の「MISAKI]が「MISACHI」に訛って変化する。
甲子園に沖縄代表の高校が出場すると「チバリヨー」の横断幕が張られ、独特の指笛とともに「チバリヨー」の歓声が球場に響き渡る。
「チバリヨー」だけを聞くと異質感を感じるだろうがこれも日本語の一地方訛りに過ぎない。
もう一つだけ例を挙げよう。
「まる」をパソコンで変換させると「○とか丸、円」しか出てこない。
「まる」の動詞形は日本語では既に死語になっているが、古い日本語では動詞として使われていた。
今でも「おまる」としてその意味の痕跡を名詞形で残している。
「放(ま)る」には大小便をする、排泄(はいせつ)するという意味がある。
沖縄ではそのままの発音で、現在でも同じ意味に使われている。(主に大のほう)
◇ ◇ ◇
これは沖縄がまだアメリカの占領下にあった半世紀前ほどの話である。
その頃は学生が勉学の為上京するのは大変な事だった。
今時の学生のように飛行機で2時間で一飛びという訳には行かなかった。
先ず那覇の港を発つと、一昼夜かかる船旅で鹿児島に着く。 鹿児島に上陸するとそこで一泊すると、翌日の急行で東京に向かうのだがその間社中で更に一泊する。
その頃東京と鹿児島を結ぶ最速の汽車は急行「霧島」だった。
勿論寝台車などは無く、硬い椅子の2等車に揺られての長旅だった。
それでも座席が取れればいい方で、満員の時などは新聞紙を通路に敷いてそこで寝た話などは珍しい事ではなかった。
那覇を発って東京へ着くまで三泊四日の大旅行であった。
◇ ◇ ◇
東京駅には先輩が出迎えに来ていた。 東京生活も三年にもなるという先輩。
今のようにテレビが普及する前の話である。
全く未知の東京では心強い先輩だった。
長旅で疲れていたが、其れよりも先ほどから腹の調子がどうもおかしい。
車内で食べた弁当のせいか。
先輩の下宿に着くまで我慢をしようか思ったが、ここから1時間も電車を乗り換えていかねばならぬという。
沖縄を発つ時母に言われた言葉を想いだした。
「お前は東京の事情は何も知らない田舎者だから、何でも先輩に聞いてその通りやれば間違いない」
ホームにはベンチはあるが他にそれらしいところは無い。
意を決して、先輩に相談した。 「先輩! トイレに行きたいのですが・・・もう我慢出来そうも有りません」
「そうか。 下宿まで我慢できないか」 慌てた先輩、次の言葉を残して何処かへ消えてしまった。
「其処でまってろ!」
「へー、東京はやっぱり進んでいる」
「緊急の場合はこんな所ででも、まっていいのか」 そういいながらズボンのボタンを緩めつつベンチの陰にしゃがみ込もうとした男の耳に、間一髪先輩の声が届いた。
「 あー! そんな所で放(ま)ってはいかん!すぐ其処にトイレはある。」
沖縄では今でも雅(みやび)な古語「放(ま)る」が日常で生きている。
★「クソマルの神話学」 http://am.tea-nifty.com/ep/2004/04/post_15.html
◇ ◇ ◇
◆遂にその男が待つ季節はやって来た。
全国選抜高校野球選手権大会。
春の甲子園大会の開幕だ。
千葉県の理髪店「千葉理容館」の主はテレビの前に釘付けになった。
テレビでは沖縄代表高の熱戦が繰り広げられていた。
画面から沖縄応援団の声援が地鳴りのようにテレビを揺るがした。
男の店の名前が横断幕に一杯に書かれ画面を占拠した。
この理髪店を観客皆で応援するかのように。
「チバリヨー!」
「チバリヨー! 千葉理容!」 ・・・誰か! 座布団一枚持っていけ!
◇ ◇ ◇
◆(琉球新報) - 3月23日16時27分更新 八商工、注目一身に堂々行進 32番目で堂々と入場行進する八重山商工ナイン=23日午前9時すぎ、甲子園球場 【選抜高校野球取材班】第78回選抜高校野球大会が23日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕し、午前9時から開会式が行われた。 朝方まで雨が降り続き、選手たちはスパイクではなく、アップシューズでの入場。ライトポール横の入場門から北から順に入場した。八重山商工は32番目、最後尾での入場。 「八重山商工高校」のアナウンスに出場校中一番大きな拍手が送られた。ナインはスタンドの注目を一身に集めながら、堂々とグラウンドを一周した。 開会式では岐阜城北の太田恵太主将が「このあこがれの夢舞台でプレーできる喜びを全力疾走で表し、感謝の気持ちを忘れず、未来に語り継がれる大会とすることを誓います」と宣誓した。 開会式を終えた八重山商工ナインは、報道陣の取材攻めに。奥平結右翼手(2年)は、「入場門の後ろで整列しているときからワクワクしていた。グラウンドに入った瞬間に、お客さんがいっぱいで感動した」。友利真二郎主将(2年)は「グラウンドに出たとき、この場に立てた喜びがあふれてきた」と感激に浸っていた。 八重山商工は大会第2日(24日)第3試合で、高岡商(富山)と対戦する。
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