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クリアランス船廃止 台湾国民党副主席言及
中国と直行便解禁で
台湾最大野党・国民党江丙坤副主席は2日、台湾と中国の貿易で石垣島を中継するクリアランス船について、年内にも廃止されると言及した。同日、台湾訪問中の下地幹郎衆議院銀との会談で明らかにした。
江副主席は、台湾総統選挙で対中融和路線の馬英久・前国民党主席の勝利で「今年中に中国との直行便を解禁し、船による往来も促進する」と表明。 下地氏が「石垣島のクリアランス船はなくなるのか」と尋ねたのに対し「そうなるだろう」と述べた。
江副主席は、中国との和平協定締結に向きえた対話促進を強調。
尖閣諸島の領有権問題は「お互いに手をつけないほうがよい」との認識を示した。 クリアランス船による石垣市への特別トン税(外国貿易船への入港に対して課される税金)は、06年度で2億円に上るという。
廃止の見通しについて大浜長照石垣市長は「年間五千隻以上が石垣港に入港し許容量を超えている。 このような好ましくない現状が改善される。 トン税がなくなると基準財政収入源が減るが、減収分の7割程度は地方交付税として入る。 市の経済が混乱することはない」と述べた。(琉球新報 2008年4月3日 朝刊一面)
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クリアランス船が廃止される一方、沖縄でも中国との直行便が。
香港エクスプレス就航 定期便、週2往...(2008.4.4) 香港エクスプレス航空の那覇-香港の定期便初便で那覇に到着した香港からの観光客ら=3日、那覇空港
那覇―香港を結ぶ香港エクスプレス航空の定期航空便が3日就航した。香港エクスプレス航空のロニー・チョイ社長ら関係者を含む乗客139人を乗せた香港発の初便が午後3時45分に那覇空港に到着し、那覇空港国際線ターミナルビル内で、仲井真弘多知事やチョイ社長、香港政府航空局のコールマン・ンー交通管理部長らが出席し歓迎式が開かれた。
仲井真弘多知事は「観光のみならず文化、経済などあらゆる面での交流が促進されることを期待している」とあいさつした。
チョイ社長は「日本の一部でありながら本土と違う雰囲気を持っており、海や太陽、気候も良いところが沖縄の魅力。将来は毎日運航を目指したい」と述べた。
香港エクスプレスの定期便は、週2往復(木・日曜日)からスタートし、4月28日からは週4往復(月・金曜日が追加)となる。使用機材は164人乗りのボーイング737―800。同日5時に那覇発の初便も91人を乗せ香港に向け出発した。(琉球新報)
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>チョイ社長は「日本の一部でありながら本土と違う雰囲気を持っており、海や太陽、気候も良いところが沖縄の魅力。将来は毎日運航を目指したい」と述べた
これを沖縄の特徴として売り込む意気は結構だが、
空の「青蔵鉄道」になると危惧する人もいる。
危惧は杞憂だとは思うが。
■馬英九登場と沖縄■
チベットは台湾の鏡。
台湾は明日の沖縄。
台湾の変化が国境の県沖縄に波紋を送り始めた。
既に馬英九勝利の影響は国境の島・石垣市にも現れている。
馬英九は今のところチベット騒動に対してむしろ福田首相の屈中発言よりまだ良識派ともいえる態度を示しているが、尖閣諸島は台湾のものだと主張ているし、かつては沖縄は中国のものと発言した男。
◆「中国はミサイル撤去を」 馬英九氏、海外メディアと会見 http://www.chunichi.co.jp/article/world/news/CK200803240209777
8.html
22日の台湾の総統選で当選した野党国民党の前主席、馬英九氏(57)は23日、台北市内で海外メディアと記者会見した。中国チベット自治区で起きた暴動の北京五輪への選手団派遣の影響について、「情勢が悪化すれば世界が保守的な行動を取る。市民の声を聞いた上で決める」と派遣中止の可能性をあらためて示唆した。
チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世については、「会ったことが
あるが、説得力のあるリーダーだ」と評価。「訪問の意思があれば、常に歓迎する」と述べた。
対中関係については経済交流だけでなく和平協定を進める考え方を示す一方で、「台湾に向けたミサイルの撤去が前提だ」と中国側をけん制。
「台湾人は自ら総統と立法委員(国会議員に相当)を選ぶ」と独立性を強調し、「8年内に中国と統一を話し合う予定はない」と述べた。
対日関係については、「良好な関係を進めていきたい」と語り、反日的な立場とされることを否定した。日米安保条約を支持する一方で、「尖閣諸島は日本の領土とは認められない」と述べた。(中日 2008/3/24)
見かけと良識派風発言に騙されてはいけない。
彼の心根は骨の髄までの反日的中華ナショナリズム。
新総統が、戦略的に少なくとも見かけ上は、当面日本を敵対する愚を犯すはずはない。
しばらくは知日派イメージを振りまいて対日関係の改善に努力するであろう。
だが、彼の心根を知る人は彼の親日派風の発言を聞いても「バカでお人好しな日本人を騙している」が彼の本音だと先刻承知している。
彼の本音が中華ナショナリズムである証拠が上記引用記事。
■クリアランス船の廃止は台湾併呑の第一歩■
台湾と中国は一体なのだから台中貿易は国内取引の一環。
わざわざクリアランス船なんて煩わしいことは避けて、国内取引のように直行便にすればよいと言うのが記事の意味。
ところで、クリアランス船とは、
台湾と中国の間で直接貿易ができないため第3国を経由しなければならない。
1997年に中国に返還されるまでは香港が中国と台湾との間に立つ「第三国」の役割を果たしていた。
ところが香港が中国に返還された以降、国境の県沖縄の石垣島が台湾と中国のクッション地帯として三角貿易の舞台となっていた。
地元紙はこの事実をあまり報じないで沖縄県民、いや、現地の石垣市民でさえももこの事実を知るものは少ない。
石垣市出身で八重山商工ОBの大嶺投手でもおそらくはクリアランス船のことは知らないだろう。
クリアランス船の意味を、「クリアランス=カラにする」の意味に辿る人がいる。⇒クリアランス‐セール【clearance sale】(在庫品一掃の大売り出し。蔵払い)
貿易船の荷物を、いったん第三国に陸揚げして(「カラ」にして)、あらためて引き取り先の国の船に乗せる、という意味だ。
だがこれは貿易実務を知らない人の誤解で、クリアランスには「通関手続き」と言う意味がある。⇒クリアランス【clearance】
その昔筆者が東京で貿易会社にいた頃は通関業務を代行する通関業業者を乙仲と呼んだ。
その後米軍占領時の沖縄に戻って輸入業をしたが、その時はcustoms clearancを代行する業者は通関業者と呼ばれ、東京仕込みの乙仲という言葉は沖縄では通用しなかったのを覚えている。(どうでもいいことだがー笑)。
で、現在は石垣島を経由しているクリアランス船だが、これを貿易業務とすればこんなオイシイ話はない。
書類だけが動いて貨物はそのままで手数料が入るのである。
ペーパーマージンというやつだ。
港の沖に停泊した船には貨物を載せたまま、関係書類を石垣島の税関に提出して、いったん日本に輸出し、石垣島から中国に再輸出したことにする。
中国人の船員も、台湾人の船員も、通関係員を除いて石垣島に上陸することはない。
さんご礁の彼方300メートルの沖合いに停泊した船の中で待機している。
石垣市にはこれによる税収が入ることになる。
だが、いいこと尽くめではなく、このために石垣島の漁民は漁に支障をきたしたり、サンゴにも被害が出始めているという。
陸路や海路、今では空路でも一本の「道」が、何か(人間・商品・言葉・文化・流行・・・)を運び続けると、ことの良し悪しはさて置きお互いに影響を与え合う。
通常は経済的目的が先行するが、これに政治的意図が絡むとチベットの青蔵鉄道の悲劇を呼ぶ。
クリアランス船が急増 昨年は5168隻入港 石垣税関支署
石垣市のクリアランス船の廃止は中国の台湾併呑の第一歩である。
【おまけ】
台湾と中国、そして沖縄が絡む東アジアの現状については書き【動画】(6-4と6-5)の桜井よしこさんの講演が参考になります。↓
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