狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

民主党代表選と沖縄県知事選

2010-09-02 22:17:48 | 県知事選

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金権腐敗の小沢候補と、中身が空のサヨク活動家の菅候補の一騎打ちで、党を二分する泥仕合が始まったようだが、共食いの極地で民主党が分裂四散すれば慶賀の至りである。

それにしても二人の罵り合いで一番笑ったのは、これ。

菅応援団議員:「小沢さんの政治の『持ち味』は都合の悪いときの雲隠れか」

小沢応援団議員:「国会に座っておれば居眠りしていてもいいというものではない」

両者の政治の「持ち味」は雲隠れと居眠り?

 

沖縄では、来る11月の県知事選に立候補を表明している伊波宜野湾市長が、小沢氏の勝利を祈りながら勝負の成り行きを見つめている。

というのは共産党、社民党、地域政党の社大党が、伊波氏の支援を表明しているが、一番当てにしている民主党が今のところ態度を明らかにしていないからだ。

菅首相が再選の場合は、辺野古回帰に絶対反対の伊波市長を支援するはずもなく、場合によっては対立候補とされる保守系候補の仲井真県知事の支援に回るというねじれ現象も起こりかねない現状である。

そんな矢先の民主党代表選で、小沢氏が「米国にも沖縄県民にも納得してもらう腹案がある」みたいな発言をしたため、

今日の沖縄タイムスには「伊波氏の支持を民主党県連に要請、沖縄平和市民連合」とか、「辺野古撤回に望み」といった小沢氏に期待するような見出しが躍っている。

従って普天間移設問題の鍵を握ると言われる11月の沖縄県知事選は、誰が代表選で勝利するかで大きく影響される。

菅首相が再選されれば、県知事選での支援政党は「自公、民主vs共産、社民」というねじれ対決が予想され、仲井真県知事の続投が有力になってくる。

伊波氏の知事選敗北に危機感を感じたのか、沖縄の「基地と行政を考える大学人の会」と称する左翼学者の面々が、またぞろ動き出して、次のような声明を出している。

「あらためて、日米共同声明への反対姿勢を示す必要がある。 全市町村で地域の運動として展開することを県民に呼びかけたい」などと。

会のメンバーに名を連ねる桜井国俊沖縄大学図書館長や石原昌家沖国大名誉教授といったお馴染みのサヨク識者達が

「普天間飛行場閉鎖を求める100万人署名を求める」とのこと。

彼らは学者なのか、それとも大学を根城にするサヨク活動家なのか、その実態をどなたか教えて欲しい。

ちなみに石原昌家沖国大名誉教授は「集団自決」問題では日本軍の命令で集団自決は起きたとして、「残虐非道の日本軍」を糾弾しているサヨク集団の一人である。

それにしてもサヨク学者と金銭腐敗の小沢氏が、

「辺野古のきれいな海を埋めてはいけない」で意気投合するとは、気持ち悪い絵柄である。

さらに小沢氏の悪党面で、

「ジュゴンを守れ」なんて言い出したら・・・

不気味である。

 

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コメント (1)

二中の恩人高山大尉

2010-09-02 07:59:41 | 未分類

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戦後65年にもなると物故した戦争体験者も多く、また当時幼なかったり少年だった体験者が口を開く場合も多い。

琉球王国の血筋を引く日本軍将校が沖縄戦で亡くなって、その骨を拾ったという元農林学校・大城さんの証言である。

65年後 遺族と対面 元農林学徒・大城さん2010年6月21日       
 沖縄戦当時、県立農林学校生徒で農林鉄血勤皇隊として動員された大城仁光さん(80)=糸満市=は、米軍との戦闘で亡くなった農林隊の配属将校だった尚謙少尉の遺族と戦後65年目に初対面を果たした。
大城さんは当時、亡くなった尚少尉の遺骨を取りに戦場に戻るよう命令を受けており、琉球王家の血を引く尚少尉の最期を知る数少ない生存者の1人。大城さんは8日に那覇市首里にある尚家の神ヤーを訪ね、尚少尉のおいに当たる桃原農園社長の尚厚さん(72)と対面し、尚少尉の位牌(いはい)に手を合わせて冥福を祈った。
 尚少尉に率いられた農林隊は、東村内福地で米軍の猛攻を受けた。15歳の少年だった大城さんは岩陰に隠れて銃撃を逃れたが、尚少尉ほか10人が亡くなった。
 大城さんは内福地を離れた後、東村有銘で二中隊の配属将校、高山代千八中尉から尚少尉の遺骨を取ってくるよう命令を受けた。2日間かけて内福地に戻り、半ば白骨化した尚少尉の体から鎖骨を取り川で洗い清め、白い布にくるんだ。有銘に戻り高山中尉に遺骨を託した。その後、高山中尉は本土に帰ったという。「遺骨はちゃんと家族に届けられたのか」。役目を果たせたのか心にずっと引っかかっていた。
(略)(慶田城七瀬)

                        ◇

沖縄紙で沖縄戦関連の記事を読むほとんどの読者のほとんどは、大体次のような先入観を持つ。

「戦前・戦時中の日本軍は残虐非道であり、一方敵であるアメリカ軍は人道的であった」と。

事実、そのような意味のことを平気で書く識者もいるし、それを掲載する新聞もあるくらいだから、無意識のうちに「日本は沖縄住民を虐殺に来たのだが、米軍が解放た」という錯覚に陥る読者もいるくらいだ。

沖縄紙が報じる沖縄戦は終始「日本人(日本軍)vs沖縄住民」という対立構造で描かれている。

日本軍の中にも、例えば『鉄の暴風』に登場する知念副官のように、多くの沖縄人がいたことは事実だが、たいてい悪役として描かれている。

沖縄戦史を研究している星雅彦氏によると、沖縄戦体験者の聞き取り調査の過程で日本軍の行った「善行」はすべて公的刊行物から削除され、

中には父親を米兵に虐殺された証言者が、射殺したのは「アメリカ兵ですよ」と何度も繰り返し念を押したにもかかわらず、実際は公的刊行物に「日本兵に射殺された」と記載されたという。

上記琉球新報記事には、琉球王家の血を引く尚少尉と高山大尉に関わる記事だが、本稿の主題は戦死した尚少尉ではなく、その骨を拾った高山大尉についてである。

ここで、ひとつの疑問が生じてくる。

尚少尉が県立農林学校の配属将校として北部地域に居たことは理解できるとしても、那覇の県立二中(現在の那覇高校)の配属将校である高山大尉が北部に居たのには何かわけがあるのか。

南部戦跡にある「沖縄師範・健児の塔」や首里高校内にある「一中・健児の塔」でもわかるように、沖縄の額とは第32軍とともに南部に移動したはずだ。

従って沖縄師範や県立一中、さらに「ひめゆりの塔」の県立一高女や「白梅の塔」県立二高女の学徒も皆南部に移動したため多くの死傷者を多く出したことが知られている。

沖縄師範健児の塔

一中健児の塔

それに比べ県立二中だけが那覇にある学校でありながら、北部に移動したため比較的死傷者が少なかったといわれている。

そのためか、「二中健児の塔」現在どこに建立されているかを知る県人は少ないし、二中や那覇高校関係者でさえもほとんどが知らなかった。

現在、那覇高校、二中卒業者の間で「創立100周年行事」が10月におこなれるための準備が着々と進んでいるようだが、何ゆえ二中だけが第32軍の命令に逆らって北部に移動し、そのため死傷者が少なかったのか、その理由を知る人は少ない。

実は当日記は、三年前に、その謎を解く記事をエントリーしているが、改めて高山大尉について取り上げる気になったのは、先月の8月15日の終戦の日に、高山大尉の親族の方からメールを戴いたからである。

偶然に当日記の古いエントリー見て、(お祖父さんにあたる)高山大尉の奥様(お祖母さん)見てもらったところ涙を流して喜ばれたという。

その記事を紹介する前に、関東在住の那覇高、二中出身者の同窓会である「関東城岳同窓会」の中にその謎を探ってみた。

以下引用です。

太平洋戦争と県立第二中学校
 沖縄におけるあの過酷な地上戦は当然のことながら二中の生徒達の頭上にも等しく襲い掛かった。しかし、女子師範・一高女の”ひめゆりの搭”、二高女の”白梅の搭”、一中の”健児の搭”に相当するものは幸運にも二中にはない。
 伝えられる所によると、二中は南部の高嶺村に配置される予定だったが、
ガダルカナル生き残りの配属将校高山大尉が「南へ行くとあぶない、北へ行こう」と指示、山城篤男校長(5代校長)もそれに呼応し、「いったん家に帰って肉親と別れを惜しんで来い」と帰省させたが、そのころには、首里、那覇のそれぞれの家族はみんな国頭に疎開していたため、疎開先の国頭に会いに行ってしまった。そのうち米軍の上陸で島が南北に両断されて、戦闘に参加出来ず、そのまま終戦を迎えた・・・と。

太平洋戦争の終結と共に我等が沖縄県立第二中学校は歴史の彼方に去っていった。

 つづく

 

【おまけ】

同じように沖縄紙が無視する沖縄出身の軍人の例に、座間味沖に集結し島を取り囲んだ米艦船に特攻攻撃をかけ散華した伊舎堂大尉がいる。

昭和20年の3月26日。慶良間諸島の座間味島では忌まわしい集団自決が行われた。

これに関する膨大な記事が沖縄タイムスに掲載されたことは周知のことだが、その同じ日の26日の早朝、

慶良間洋上を埋めつく米艦船に特攻し散華した沖縄出身の伊舎堂大尉のことを報道した記事を、少なくとも筆者は見た記憶はない。

 

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