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きょうの沖縄タイムスは、昨年の県知事選を巡るフェイクニュースの大見出しで一面、社会面トップを飾っている。
◆一面トップ
偽ニュース見た学生11%
昨年9月の県知事選挙
投票影響の憶測と差
◆社会面トップ
デマ的確に判断
偽ニュースを見た学生
単なる「いいね」信用しない
大量の情報 検索し確認
※ちなみに一面左トップは御用学者・木村草太首都大学東京教授の「識者寄稿」でこの見出し。
県民投票不参加は違憲
法の下の平等反する
沖タイが学者総動員で「県民投票不参加」の流れを食い止めるため必死の様相が涙ぐましい。この見出しこそフェイクニュースではないか。
自分のことはタナに上げて、フェイクニュースの本家本元が、合計三面を使ってあたかも自分は真実を報道していとの印象操作で必死の沖タイ。
5年前の県知事選(仲井真vs翁長)では、前年2012年12月仲井真元知事が防衛局の埋め立て申請を承認し、一括交付金支給の約束を取り付けたことで「良い正月を迎えられる」と喜んだことを指し、沖縄2紙は「金で沖縄を売った史上最低の県知事」などとレッテル貼りをし、翌年の県知事選では徹頭徹尾フェイクニュースを拡散し、仲井真氏をよもやの惨敗に追い込んだ。
次は沖タイのフェイクコラムである。
[大弦小弦]あれからもう5年がたつ。あまりにも物事が目まぐるしく・・・https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/365169
沖縄タイムス 2018年12月28日 07:42
▼あの時、仲井真元知事が承認に至る背景として絶大な信頼を寄せたのが、安倍晋三首相の「沖縄の負担軽減に取り組む」という言葉だった。空手形ではないかと記者に問われ「最高の担保だ」と色をなしたが、同じ質問をもし今聞かれたらどう答えるか
▼約束の根幹をなす普天間飛行場の5年以内運用停止は政府が「県が辺野古反対だから」という難癖をつけ、手つかずのまま。米国の機嫌を損ねたら進むものも進まないのは当然だ、との主張もあろうが、そうなると、もはや主権国家の体をなさない
▼最近会った仲井真県政時代の県幹部はこう話していた。「そもそも公有水面埋立法は国が埋め立てようとすれば最終的に拒めない」。仮に不承認にしても、国が修正して申請を出し直せば認めざるを得ない、と
▼それは国が法令に沿って手続きを進め、承認権者の県の指摘に従うという前提があればこそ。恣意(しい)的に法解釈する安倍政権に当てはまるのか
▼辺野古の海は承認の約束が無視されたまま工事が続く。「いい正月を迎えられる」。こう言って仲井真元知事は判を押した。今も同じお考えだろうか。(西江昭吾)
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>辺野古の海は承認の約束が無視されたまま工事が続く。「いい正月を迎えられる」。こう言って仲井真元知事は判を押した。今も同じお考えだろうか
これを人はフェイクニュースという。
些細なことだが、仲井真元知事は約1年の審査の結果、「法的瑕疵はない」と判断し承認の判を押した。
羈束裁量だ。
これ以上放置したら不作為で知事が罪を問われるという恣意的判断の余地がない行政判断のことだ。
順序から言えば、その後に一括交付金の支給と地位協定見直しの約束を取り付けた。
そのあとに、「これで良い正月が迎えられる」と発言した。年末に知事がこのように発言するのを誰が非難できようか。
人間、過去のことは忘れがちである。
辺野古の「埋め立ての賛否」を問う県民投票も、6年前の仲井真知事の「埋め立て承認」に端を発する。
沖縄2紙の熱烈支援で当選した翁長氏は仲井真氏の埋め立て承認に「法的瑕疵」があると主張、埋め立て承認取り消しをした。法廷闘争の結果最高裁は、埋め立て承認は適法と判断、翁長知事は「取り消し」を取り消すという醜態を晒した。
爾来工事は粛々と進行し、翁長知事は「埋め立て阻止」の公約を果たさないまま死去したが、翁長氏が公約を果たしていないと糾弾するものは誰もいない。
その意味では「翁長氏の後継者」を自認するデニー知事も「平野古埋め立て阻止」の公約違反は目に見えている。
さて、仲井真氏の「良い正月」について過去ブログから振り返って見よう。
■「良い正月」で大敗した仲井真氏
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知事選の投開票がおこなれた16日の午後8時過ぎ、仲井真氏は当確に翁長氏の名前が出た瞬間こう呟いたという。
「マスコミにやられた」
仲井真氏が大敗した翌日の11月17日の夕刻、筆者は那覇市内の某居酒屋のカウンターで旧知のS氏を待っていた。
沖縄の政界の裏事情に詳しい同氏から今回の知事選の裏情報を得るのが目的だった。
馴染みの居酒屋の大将は、筆者の姿を見るなり開口一番「残念でしたね」と慰めてくれたのの、続いて口から出た次のひと言が滓のように胸に引っかかった。
「仲井真さんは『良い正月』のひと言で負けましたね」
一連の沖縄メディアの仲井真バッシングが脳裏をよぎった。
出馬会見での記者の質問にも「良い正月」の意味を問うものがあった。
その時の仲井真氏の答弁を使って筆者は大将にこう説明した。
「仲井真さんの年代では年末の仕事納めのとき、良い事があったら『いい正月をお迎えください』と言うのは当然の話ですよ。あの時は政府の予算原案が決まった日でしょう。予想以上に内容が良かったということで『いいしょうがちでーびる』と素直に言ったのでしょう」
これに対する大将の言葉は仲井真氏の「弁解」を木っ端微塵に吹き飛ばした。
「お金と引き換えに埋め立て承認したのはまずかったですよ」
「いや、それは誤解でしょう」
「いくら知事が言い訳しても、一旦新聞に『お金で辺野古を売り渡した』と載ってしまったらもうお終いですよ」
「新聞に書かれたらお終いですか・・・」
大将と筆者との選挙談義がここで途切れた。
事情通のSさんが遅れてやってきたのだ。
居酒屋の喧騒のなかでS氏が語った裏情報は個人のプライバシーも含むのだが、仲井真敗戦の理由の一つには、やはり「良い正月」が入っていた。
帰宅時ののタクシーの運転手さんに仲井真大敗の訳を聞いたときも、こんな答えが返ってきた。
「仲井真さんはお金で辺野古の海を売っておいて、いい正月はないでしょう」
☆
昨年の12月25日、 仲井真氏は東京の首相官邸で安倍首相と会談し、一連の約束を取り付けていた。
内閣改造後に「沖縄米軍基地負担軽減大臣」の肩書きが付く菅官房長官も同席していた。
まさに後の菅官房長官の肩書き予見させるような見出しの朝日新聞は、そのときの会談の模様を次のように報じていた。
安倍首相、沖縄知事と会談 基地負担軽減策を説明
朝日新聞 2013年12月25日14時46分
会談に臨む安倍晋三首相(左)と仲井真弘多・沖縄県知事=25日午後、首相官邸、越田省吾撮影
安倍晋三首相は25日午後、沖縄県の仲井真弘多(ひろかず)知事と首相官邸で会い、新たな基地負担軽減策について説明した。在日米軍基地に環境調査に立ち入れるようにする特別協定に向けた交渉開始で日米間で合意したことや、米軍牧港補給地区(浦添市)の返還前倒しに向けた防衛省作業チームの設置などが柱だ。
仲井真氏は米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の移設先となる名護市辺野古の埋め立て申請を近く承認する方向で最終調整している。会談では「きちっとやっていただいたことを受け止めて、これらを基礎に承認・不承認をあと2日で決めたい。最終的に27日ごろだ」と応じた。
首相は会談で、県側が「5年以内の運用停止、早期返還」を求めている普天間に関しては「危険性除去は極めて重要との認識を知事と共有している。努力を十二分に行う」と伝えた。普天間に配備されている米新型輸送機オスプレイをめぐっては、訓練の約半分を沖縄県外の複数の演習場で行うために来年度予算案に調査費を計上し、防衛省に作業チームを設けることを説明した。
さらに首相は、県側が「7年以内の全面返還」を求めている牧港補地区では、防衛省に作業チームを設け、返還までの期間を最大限短縮することを目指す考えも明らかにした。
首相はこれらの負担軽減策に加え、振興策として来年度予算案に概算要求を上回る沖縄振興予算を計上したことや、2021年度まで振興予算を毎年3千億円台とするよう閣議で指示したことも仲井真氏に説明した。
☆
この記事を読む限り特に朝日の悪意を読み取ることは出来ない。
だが、会談の後行われた仲井真知事の記者会見の模様を報じた朝日報道の後、沖縄2紙の態度が急変する。
些細な言葉尻を取り上げ仲井真知事へ敵意を露に攻撃の牙を剥き出しに。
仲井真攻撃のため沖縄2紙が取り上げた「言葉尻」が一年後の知事選の命取りになるなどとは、神ならぬ身の仲井真氏は夢想だにすることは出来なかった。
問題の記者会見を、朝日はこのように報じた。
2013年12月25日14時46分
安倍晋三首相は25日午後の仲井真弘多(ひろかず)・沖縄県知事との会談後、首相官邸で記者団に「政府としてできることはすべて行っていく。日米地位協定は1度も改定が行われていない。改定交渉すら行われなかったが、交渉することで合意できた。しっかり結果を出していきたいと決意している」と述べ、沖縄の基地負担軽減に取り組む考えを改めて示した。
仲井真氏も記者団の取材に応じ、首相による基地負担軽減と沖縄振興予算確保の説明について、「有史以来の予算だ。長年の基地に絡む性格の違う内容のものの解決をお願いしたら、早く取りかかっていただいて前に進み始めた実感がある。いい正月になるというのが実感だ」と語った。
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>「政府としてできることはすべて行っていく。日米地位協定は1度も改定が行われていない。改定交渉すら行われなかったが、交渉することで合意できた。しっかり結果を出していきたいと決意している」と述べ、沖縄の基地負担軽減に取り組む考えを改めて示した。
確かに日本政府は沖縄側から日米地位協改定の話が出るたび解釈・運用で対応するとし、改定交渉すら行われなかった。
最高責任者の口から日米地位協定の交渉をするという約束を取り付けたことは、これまでの地位協定の閉塞感に風穴を開けたとして、知事としては快哉を叫びたいところだ。
さらには県民の願いである「基地負担軽減」についてもできることは全て行っていく、との約束を取り付け、おまけに予想以上の振興予算を確約してもらったのだ。
仲井真知事が、盆と正月が一緒に来たような高揚感で、思わず「いい正月になる」と口走ってもおかしくはない状況だ。
新たな基地負担軽減策については、在日米軍基地に環境調査に立ち入れるようにする特別協定に向けた交渉開始で日米間で合意したことや、米軍牧港補給地区(浦添市)の返還前倒しに向けた防衛省作業チームの設置などが柱だ。
首相は会談で、県側が「5年以内の運用停止、早期返還」を求めている普天間に関してはこう述べている。
「危険性除去は極めて重要との認識を知事と共有している。努力を十二分に行う」と伝えた。普天間に配備されている米新型輸送機オスプレイをめぐっては、訓練の約半分を沖縄県外の複数の演習場で行うために来年度予算案に調査費を計上し、防衛省に作業チームを設ける」
首相はさらにこうも説明している。
>政府としてははこれらの負担軽減策に加え、振興策として来年度予算案に概算要求を上回る沖縄振興予算を計上したことや、2021年度まで振興予算を毎年3千億円台とするよう閣議で指示したことも仲井真氏に説明した。
一年の仕事納めを数日後に控え、仲井真知事が「よい正月を迎えられる」と思わず口走っても誰もとがめることは出来ないはずだった。
ところが翌26日の沖縄タイムスは社説で次のような罵詈雑言を浴びせた。
「仲井真弘多知事は、まるで別人のようだった。菅義偉官房長官が作ったシナリオの上で踊らされているパペット(操り人形)のようにもみえた。」
「石破茂自民党幹事長が、県関係国会議員5人を従えて記者会見したときもそうだったが、それをはるかに上回るおぞましい光景だった。 知事は、辺野古を金で売り渡すつもりなのだろうか。」
まるで申し合わせでもしたように同じ26日の琉球新報社説も同じ論調で仲井真氏を扱き下ろした。
「予算編成後のここで埋め立てを認めれば、沖縄はカネ目当てという印象を全国に刻み込む。知事は後世に恥じない判断をしてほしい」
話しを冒頭の居酒屋のカウンターに戻そう。
裏事情に詳しいS氏によると12月26日こそ、沖縄タイムスと琉球新報が阿吽の呼吸で「打倒仲井真知事」のため「よい正月」をステマに使用すると合意した出発点だという。
両紙はその時点で、仲井真氏の埋め立て承認は予測しており、11月の知事選には仲井真氏と「オール沖縄」の翁長氏の一騎打ちを想定し、ステマとして感情に訴える「金で沖縄を売った男仲井真」の印象操作に全力を尽くすことになる。
実際、選挙戦になってからも理論で対抗する仲井真陣営に対し、「公約破り」「裏切り者」などに混じって「金で沖縄を売ってよい正月と口走る男」のイメージは「悪事千里を走る」の例えのとおり、一気に有権者の隅々まで浸透していくことになる。
ところで仲井真知事の「よい正月」発言をテレビ朝日はどのように報道したか。
【テレ朝動画】仲井真知事「良い正月に・・・」辺野古埋め立て承認へ
安倍総理大臣と沖縄県の仲井真知事が25日に会談し、普天間基地の移設に必要な名護市辺野古の埋め立てについて、知事が27日にも承認する意向を固めました。
政府と沖縄県の最終交渉で先週、沖縄県側は「振興予算」の拡充や普天間基地を5年以内に運用停止、オスプレイの県外配備など沖縄の負担軽減を求めていました。これに対し、政府は24日、振興予算を沖縄の要望通り毎年3000億円台を確保することを表明。そのうえで、安倍総理は25日に仲井真知事と会談し、沖縄の負担軽減について具体案を直接、伝えました。その中身は、普天間基地等の返還計画を前倒しできるよう「防衛省に作業チームを設けて検討」することや、オスプレイの訓練について「24機のうち半数程度を県外で行う方針を固める」こと。さらに、日米地位協定を補足する新たな協定の締結に向けて協議に入ることで、アメリカ側と合意しているということでした。
安倍総理大臣:「日米地位協定について言えば、五十数年たって一度も改定が行われていない。(米側と)交渉を行うことで合意できました」
沖縄県・仲井真知事:「これは良い正月になるなぁというのが、私の実感です。あさってあたりまでに間に合うように、(辺野古埋め立ての)承認・不承認を決めたいと思っております」
☆
テレ朝の動画を見ても筆者は、仲井真知事の「いい正月」発言に特に違和感を感じないが、翌6日の沖縄タイムス、琉球新報が足並みを揃えて「金で沖縄を売った仲井真知事」という虚像を県民の情緒的感情に訴えていく。
そして、この阿吽の呼吸のステルス・マーケティングが知事選で沖縄2紙が成功していく過程を次の稿で言及する予定である。
つづく