「沖縄を中国の属国にしたいデニー候補」とツイート 公選法違反容疑で不起訴に 沖縄県知事選に関し大阪・泉南市議
大阪府泉南市の添田詩織市議が昨年の沖縄県知事選期間中、候補者の玉城デニー氏に関する虚偽のツイッター投稿をしたとして公選法違反(虚偽事項公表)容疑で刑事告発されていた件で、大阪地検岸和田支部が3月17日付で添田氏を不起訴(嫌疑不十分)としていたことが分かった。
告発した「奈良-沖縄連帯委員会」の崎浜盛喜代表によると、地検は問い合わせに対し「(起訴の判断は)客観的に虚偽の事実を述べたかどうか。誹謗(ひぼう)中傷では罪に問えない」と答えたという。
崎浜氏と「共生社会を考える会」の出原昌志共同代表は今月、検察審査会に審査を申し立てた。判例を基に、「全体として真実とは言えない事実」の公表も公選法違反となり、起訴する必要があると主張している。
添田氏は昨年8月、ツイッターに「沖縄を中国の属国にしたいデニー候補。ウイグル・モンゴル・チベットのように日本民族も強制収容所に入れられ民族浄化(虐殺)されます」と投稿していた。
本紙取材に対し、添田氏は「安易な立件は有権者の萎縮を招く。不起訴は当然で、検察審査会にもまっとうな判断を求める」と述べた。(編集委員・阿部岳)
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知事 中国との交流に意欲 県議会一般質問 伊良部島 医師が不足
県議会6月定例会の一般質問が26日始まり、沖縄・自民党の8人が登壇した。玉城デニー知事は、中国共産党の機関紙「人民日報」掲載の沖縄を巡る習近平国家主席の発言に「福建省長を務めた経験を踏まえ、沖縄との交流の歴史に言及されるとともに今後の交流発展に意欲を示された」と指摘。7月2日から7日の訪中で中国との交流を深めたいと語った。仲村家治氏、大浜一郎氏への答弁。
玉城知事は訪中後、7月26日から31日にハワイでの姉妹都市サミットに参加する。台湾や北米出張も検討しているという。溜政仁知事公室長が西銘啓史郎氏の質問に答えた。
【おまけ】
「県民を守る自衛隊に反対するのか」 ミサイル・兵たん部隊の配備 反対の請願を不採択 沖縄・嘉手納町議会
沖縄県嘉手納町議会(仲村渠兼栄議長)は19日の6月定例会最終本会議で、陸上自衛隊勝連分屯地(うるま市)への地対艦ミサイル部隊配備と、同沖縄訓練場(沖縄市)の補給拠点整備のための兵たん部隊配備にそれぞれ反対する意見書を提出するよう求める請願を審議。採決の結果、賛成少数(賛成2、反対12)で不採択とした。
請願は、沖縄の基地負担軽減や自衛隊の基地機能強化に反対する第4次嘉手納基地爆音差し止め訴訟原告団と同原告団嘉手納支部、同原告団議員団会議の3者が連名で提出していた。
委員会報告で総務財政常任委員会の金城利幸委員長は「委員から自衛隊が県民を守ろうとしているのに反対するのか、米軍嘉手納基地があるので攻撃される危険性から守る意味でも配備が必要との意見があった」と述べた。
防衛省は2023年度をめどに、勝連分屯地に地対艦ミサイル部隊を配備する方針を固めている。周辺住民からは配備に反対する声が上がっている。