ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

エビぞり

2022-05-03 20:40:15 | つぶやき
大学生の頃、通販の「ディノス」のカタログを作る撮影現場でアルバイトをしていた。

かれこれ30年以上経つが、当時の仲間とは、今でも付き合いが続いている。コロナ前までは年に数回、その時、都合の付く人が集まって飲み会を行っていた。待ち合わせはいつも池袋駅の西口、エビぞり前。エビぞりというのは、池袋駅の西口の横断歩道の間にあった彫刻のオブジェのこと。随分前に少し移転してしまったので、今では横断歩道の中間地点が待ち合わせ場所だ。

ここ2年ほどはコロナで集まることができていなかった。

今日の夕方、仕事帰りの電車の中で、当時の仲間のひとりから突然ラインがきた。「ここ最近〇ちゃんと連絡取ってる?」「いえ、ここ2年全く連絡ないです…」と返した。その後、ちょっと話があるというので駅に着いてから連絡したみた。〇ちゃんというのは、飲み会の幹事役でいじられキャラ。体は大きいが気は小さい。56歳にして独身。

聞くと、昨年の夏に患っていた糖尿病が悪化して休職して入院。筋肉が堕ちて歩けなくなってしまったらしい。で、その後、しばらくしてから連絡が取れなくなったという。メールの既読もない。電話にも出ない。けれど気が付くと、ひと月後とかに既読されている。そんな状態がずっと続いているという。他の友人が連絡を取ろうと思っても同じらしい。

もしかすると、病気が悪化してメールもできない状態なのかもしれないとか、弱ってしまった姿を見せたくないという思いから連絡を絶っているいるのではないかとか、話をしていると、どんどん悪い方へ想像してしまう。けれど、もしも本人が拒否しているとしたら、無理に立ち入るのもはばかれる。どうしたらいいのだろうと、答えなど出ないまま電話を切った。

電話の友人は連絡が取れなくなった彼とは年齢も大学も同じで、私などよりずっと近い友人同士だったことからも相当、心配していた。私も連絡を貰ってから気分が沈んでしまい、ジムに行こうと思っていたのだが止めた。

この夏くらいには、また皆で集まれるかなと思っていたので、なんだか切なくなってしまった。電話の最後の方で、友人が「もう、俺たちも若くないから何があってもおかしくないよね。もっと頻繁に連絡を取り合って、会える時は会っておこうと…」

確かににそうだ。

そして、自分がもし重病になってしまったらどうするだろう、とちょっと考えてしまった。
けれど、どうしても連絡を絶ちたいとは思えない。

やっぱり友人は重病なんだろうか?

元気じゃなくても、せめて、どうにか無事でいてほしい。




コメント