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映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

ギャラクシー街道 もう一つの三谷映画

2015-11-01 19:03:49 | 新作映画


なんかすこぶる評判が悪い。
観た後、納得して映画館から帰ってきた。
理由。
素直に笑えない。多分ほとんどの観客は、無責任に笑って楽しみたいのだろう。
「有頂天ホテル」「ステキな金縛り」のようにわかりやすく笑わせてくれて、ちょっぴりほのぼの感動させてくれる映画を三谷作品には求めている。それも三谷映画の一面であるけれど、少し悪意のあるシニカルな笑いも三谷作品には欠かせない味付けなのだ。今回は後者の要素がより多く表れただけで、これをもって、今までは面白かったのに…これで三谷監督も終わった…などと早合点してはいけない。

しかし、三谷作品は良くも悪くもある程度のブランド力を持ってしまった。監督が自由な発想で自分が一番作りたい映画を作ればいいのだけど、皆んなに観て欲しい、より一層ヒット作を望んでしまう三谷監督としては相当なジレンマだろう。
ラストの水棲宇宙人が歌い踊るシーンに、懐かしいミュージカル映画の香りが漂い、清涼感ある印象で幕が閉じられた事が救いだと感じる。それなら次は和製歌劇に挑戦してもらうのは如何か?(成否は置いておいて観に行きますよ)